「progateをどれだけやったら仕事ができるの?」に採用について考えてる側から答えたい

fukaminmin
12 min readDec 15, 2017

Progate Advent Calendar 2017 の15日目の記事です。

自己紹介

名前は深見と申します。

ちなみに、私はprogateのメンバーではなく、progateの方とは個人的に仲良くさせてもらっていて(と勝手に思っていて)、progateのオフラインスクールでメンターをさせてもらったり、普通に飲んだりしてます。

現在は、「taskey」というスタートアップ会社のフロントエンドを担当しており、弊社でリリースしている「peep」というチャット小説アプリの投稿ツールなどを作っています。

ちなみに、代表とCTOの加藤くんと村井くんとの付き合いはもうすぐ丸4年になります。その頃はまだprogateというプロダクトはなく、ハッカソンハウスと言うところで毎週末にプログラミングを行なってました。

初めて会ったときの加藤くん(progate CEO)と村井くん(progete CTO)若い…

また、この記事はprogateのスズキカイトくんから依頼があって書かせてもらいます。

ライトに依頼が来ました

なぜこのブログを書くのか

以下のツイートのように、「progateをマスターした場合に就職できるのか?仕事ができるのか?」と気になっている方が沢山いるからです。

一応弊社でも(ほぼ未経験可の)インターン生の採用などをおこなったことがありますので、採用者としては未熟ですが、詳しく書けたらいいなぁと思っています。

また、以下の意見はすべて「個人的」なものです。

勿論、弊社の採用基準と関係はないですし、文章の最初に「個人的には」などは付けないので、よろしくお願いします。

また、この記事内ではprogateという固有名詞を使っていますが、ほぼすべての「プログラミング教材」に対しても同様のことが言えると思いますので、頭のなかでそのように解釈していただけると幸いです。

progateって何?

一応、ご存じない方もいらっしゃると思うので progateの説明をしておきますね。

progateはオンラインでプログラミングを学ぶことができるサービスで、これを使ってプログラミングを学んだことでプロのプログラマーになった方も多数いらっしゃいます。

また、現役プログラマーの僕から見ても教材は非常にわかりやすく、「プログラミングを学びたい!やってみたい!」という方がいたら必ずおすすめするサービスです。

HP

以下、progateのHPからの引用です。

プログラミングは 世界を変える力

プログラミングは世界を変える力です。
そしてあなたの人生を変える力です。

この信念は、私たち自身がプログラミングで人生を変えてきた原体験に基づいています。
この原体験をもとに、Progateは「初心者から、創れる人を生み出す」ことを理念としています。

プログラミングの最初のハードルを徹底的に低くし、世界一わかりやすく、楽しい学習環境を作ります。プログラミングを学びたい人の、せっかくの一歩を挫折で終わらせないために、私たちは全力で皆様に寄り添い、日本のプログラミング教育を変えていきます。

私たちと一緒にプログラミングを学んでみませんか?

素敵か!!!!

progateだけやっても採用したいとは思えない

速攻で結論書いちゃいましたが、progateだけをやり続けたって採用したいとは思いません。

上記ツイートでもつぶやきましたが、5万周しても取ろうとは思わないかもしれません。(でも逆に5万周してたら違う面で興味がありますが。。。(笑))

その理由をいかに述べます。

「progateで何かを作った状態」は「Cookpadを見ながら料理を作った状態」と同じ

progateで一通りサイトを作成した人を何かに例えることが出来ないかなぁと考えてたんですが、「料理人になりたい人」がわかりやすいのではないかと思いました。

みなさんは以下のようにprogateでいろんなことを学び、progateで色んな物を作ってきました。

  • progateの指示する通りに一通り学びんだ
  • progate内でhtmlとcssとjavascriptを使ってwebサイトを作った
  • progate内でruby on railsを使ってwebサービスを作った

それではこの状態って「コックになりたい人」でいうと、どういう状態なのでしょうか。

料理で言うと、「Cookpadで食材の調理方法を学び、食材を使って料理を作れることがわかった。そしてレシピ通り一品作ってみた。」という状態です。

progateという言葉を使って上記の文を置き換えると「progateを使って、プログラムの仕方を学び、webサイトが作れることがわかった。そして勉強したとおりにwebサイトを作ってみた。」といった感じです。

そのような状態で就職するということは「Cookpadのレシピを見てエビチリを作ってみました!中華料理屋さんで働かせてください!」と言っているようなものです。もちろん5万回やっても「エビチリを5万回作ってみました!」と回数が増えるだけです。

おそらく採用してもらえないですよね?(笑)

さて、今度は採用者の気持ちになって、progateのことを考えてみましょう。

progateで勉強しました!の効果は?

さて、progate advent calendarの中で言うのも変な感じですが、progateは世の中にどれだけ知られているのでしょうか?

さらに突っ込むと、世の中の「採用担当者」がどれだけprogateのことを知っているのでしょうか。

(恐ろしいほど)爆伸びしているprogateですが、もちろん知らない採用担当者はいます。

仮に、progateを知っていたとしてもその会社や、社会に「progateから勉強を初めて超優秀になったエンジニア」というモデルケースがいないことには採用で優位に立てるわけではありません。

採用担当者からしてみれば「progate?なにそれ知らない。あーそれだけしか君のスキルを表すものがないの?んーどうしたもんか。」となるでしょう。

もしくは、「progateね!勿論知ってるよ!でもprogateで入門して素晴らしいエンジニアになった人は僕の経験ではまだ見たことないなぁーどうしよう。しかもしれだけしかスキルの判断材料はないのか。」となるかもしれません。

もちろんprogateが今度ドンドン成長していく&素晴らしいエンジニアが生まれることで、上記のようなことはなくなるとは思いますが、現状はまだかなぁと思います。

それでは、次に、progateを使って得た「プログラミングスキル」を採用担当者に伝えるためにはどうすればよいかを考えていきましょう。

①採用担当者が判断できるもの(成果物)を用意しよう

一番わかりやすいのは、progate内だけではなく、自分でwebサイトを作ってみることです!

流石に「webサイトを評価できる人の数 > progateレベルを評価できる人の数」という不等式は成り立つと思うので、webサイトを作って見せたほうが評価されやすいと思います。

「じゃあ何を作ればいいのさ!」という方がいると思うのですが、やはり一番いいのは「自分が作りたいものを作ること」です。

スポーツが好きなら「好きな選手を紹介するページ」を作ってもいいし、2chのまとめが好きなら「2chのまとめが読みやすいページ」を作ればいい。

ruby on railsなども勉強している方は、DBに自分の好きな情報を入れて好きに編集できたりするようなwebサービスを作ってみてもいいと思います。

「作りたいものとかないです…」という方におすすめなのは、既存のサイトをそのまま作ってみることです。

個人的におすすめなのはAppleの公式サイトをレスポンシブ(pc, tablet, mobile)で完全に再現することです。

Appleの公式サイトは以下のように様々な技術が使われています。

  • スライドショー(今はないかも)
  • レスポンシブメニュー(pc, tabletではヘッダーメニュー, mobileではスライドインしてくるメニュー)
  • シンプルなカラム切り替え(商品部分がpc, tabletでは2カラム、mobileでは1カラム)
  • toggleするfooterコンテンツ(pc, tabletでは一覧表示、mobileではtoggleして出すようになる)

作るだけで技術力も上がるので、何も作りたいものがない人は作ってみることをおすすめします。(ウチのインターン生も最初はAppleの公式サイトを作ってもらいました)

Appleの公式サイトのスクリーンショット(複数端末版)

②伸び幅(≒ やる気)を見せよう!

これは、新卒採用と原理は一緒です。

オブラートに包まないで言うと、スキル的に今の皆さんは会社に価値を生み出すことは出来ません。いわゆる負債でしかないです。

そんな方は、「今は価値を出せないけど、この会社で成長したら、それを補うくらい価値を生み出すことが出来る!」という伸び幅(≒やる気)を採用担当者に見せてアピールするのが大事です。

さて、この「やる気」を表現することは非常に難しいです。

もちろん「やる気があります!」という言葉は誰も信用してくれません。

信用されるのは言葉ではなく結果です!行動です!

例えばですが、以下のように行動してみるのも1つの手だと思います。

  • 特定の言語に興味が出たんで勉強会に行ってみる!
  • いくつかサイト作ってみる!

事実、僕の友人は、全く未経験ながらprogateのスクールに通って一通りの勉強を行い、「勉強会…レベル高そう…」という不安を抱えつつも勉強会に参加してました。

結果としてその友人は、そのような行動を評価してもらい、未経験ながらも素晴らしい会社に転職することが出来ました。

※ 一応補足すると、その友人のレベルは1人で1からwebサイトを組むのも難しいと言ったレベルです。

また、「いくつかサイト作ってみる!」に関しては、極端な例ですが以下を参考にしてください。

毎日webサイトを作る活動を180日続けた女性の話です。下のリンクにすべての成果物があるので見てみてください。素晴らしいといえるものばかりではありませんが(2日目とか普通に酷い…)、180日続けたことがすごいです。

流石に現在働いている方が毎日webサイトを作るのは難しいと思いますが、2時間/day × 1week= 14時間 として、1週間1個、3ヶ月で12個のサービスを作ることは可能だと思うので、このような形でアピールするのも良いかと思います。

大事なのは行動し、それを見える形でアピールすることです。考えていても何も始まりません。

このセクションの終わりに、プログラミング界で有名な言葉を貼っておきます。

Shut the fuck up and write some code(ぐだぐだ言ってないでコード書けよ、ハゲ)

このブログを読んだら速攻でコード書き始めましょう!!

ちなみに僕が新卒で入った会社の偉いエンジニアの方はこう言ってました。

ウチではコードが書けない人はカスです。コードが書ける人が神なんです。

かなり極端ですね(笑)

まとめ

  • progateだけをやり続けるのは「Cookpadでレシピを見ながら同じ料理を作り続ける状態」と同じで、すぐに厨房に立つことは難しい。
  • 成果物を作って採用担当者が判断できるようにしよう
  • 伸び幅を見せて「こいつは採用したら爆速で成長して会社にメリットを与えてくれる!」と思わせよう

これからプログラマーになる人へ

月並みな言葉になってしまいますが、プログラマーはすごく楽しいです。

自分が作りたいと思ったものがすぐに形になっていく快感、難しい実装を考えている時の苦悩と解決した時の快感もたまりません。

また、働き方だと、フリーランスになることも出来、時間も自由に働くことが出来ます。

女性だと出産後などフルタイムで働くことが厳しい状況でも比較的に時間に融通がきく働き方が出来ます。

(会社によりますが)仕事中に音楽聴き放題だし、お菓子食べ放題だし、youtube見放題です(笑)

みなさんと一緒に働くことが出来る日、勉強会でお会いする日など、楽しみにしています!

何かご意見感想等ありましたら twitter までお願いします!

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!

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