五島列島キリシタン物語・縦断クルーズで上五島から福江島へ戻る

中ノ浦教会

翌朝はホテルの前に7時15分にタクシーを予約して、五島列島キリシタン物語(縦断クルーズ)に参加するため、集合場所の青方バスセンターへ向かいます。

タクシーの運転手さんが、「今日は6人参加されるそうですね」とおっしゃるので、島の情報は共有されているのかと驚きますが、実はその運転さんが、引き続きツアーのマイクロバスも運転されるとのこと。

7時45分、青方バスセンターで6人3カップルを乗せ、若松港へと向かいます。

途中、昨日も行った中ノ浦教会に寄ります。ここは、潮が満ちている時に水面に映る教会がキレイで有名な場所ですが、この日は、まさにそのシーンをカメラに収めることが出来、幸先いいスタートです。

中通島から若松島へ橋で渡り、若松港で乗船。ここでタクシーの運転手さんとはお別れです。

奈留港でのチャーター船

昨日は少し荒れていましたが、この日の海は静か。

港まで送ってくれたタクシーの運転手さんによると、このクルーズは、定期船などが通らないルートで回るので、とても貴重な体験ができるとのこと。その運転手さんは、わざわざクルーズに乗ることもないので、羨ましいですよとおっしゃっていました。

そのクルーズでしか行けない場所のひとつが、若松島のキリシタン洞窟。切り立った崖なので陸路はなく、港もないので簡単には上陸できず、船の上から見るだけです。

明治元年の五島崩れの時に、迫害を逃れた家族がこの奥の洞窟で生活していたところ、漁船に朝ごはんの煙を発見され、捕まえられ算木責めの拷問を受けた。その話が語り継がれ、1967年にこの十字架とキリスト像が出来、いまでも年に1度、土井ノ浦小教区主催で、この場所でミサがあるそうです。

この時期のキリシタン迫害がどれほど悲惨だったかが想像でき、子供たちのために小舟で逃げたんだろうねと、奥さんと哀悼の気持ちになります。

ハリノメンド

こちらは波による侵食によって自然に出来た穴で、針の穴の意味。マリア像に見える人も多いそうです。このあたりのクリスチャン信仰の強さを感じますね。クルーズの船頭さん曰く、芋にしか見えんていう人もいるけどとのことですが、糖質制限中の私はどちらかと言えば後者です。

さて、船は奈留島に上陸し、そこではガイドさんが待っています。港でトイレを済ませて、マイクロバスに乗り換えて、

江上天主堂へ。

ガイドさんが移動中に、プリントで先程のキリシタン洞窟やハリノメンドの説明をしてくれます。最初に自己紹介をして挨拶をされた感じが何となく先生っぽかったので聞いてみたのですが、高校の教員を引退された方で、とても説明がわかりやすかったです。

1918年、地元の漁師さんたちの寄付で出来た教会。海岸沿いの坂の上に、鬱蒼と茂った木々に守られるように建っています。こちらも中の撮影は禁止されていますが、こんな感じでとても荘厳です。

三層式のゴチック様式として完成度が高いことで有名で、柱の木目は自然のものではなく、手書きだそうです。

地元の方々が手描きした窓のステンドグラスが印象的だったので、外から撮影。葉が5枚で桜を表しています。

迫害から開放されたキリシタンたちが、ここで信仰を続けたのでしょうが、ご多分に漏れず人口の減少で、常駐の方がおられず、事前に連絡しないと入れません。

帰り際にガイドさんが教えてくれた隠れハートマーク。ヒントは木の枝ですが、みなさん判りますか?

さてさて、

一行は港で再びクルーズ船(大きめの漁船)に戻り、ガイドさんもいっしょに久賀島へ移動。海の水の透明度が素晴らしい景色ですが、歴史的には明治始めからのキリシタン征伐が始まった島でもあります。

このエリアは島の中でも直接車で行けないエリアで、私たちのようにチャーター船でくるか、500mほど離れた駐車場から歩いてくるしかありません。

旧五輪教会堂

雨樋、戸袋、瓦屋根などの和風建築と、教会としての洋風建築が混在した建物で、初期の教会建築物として歴史的価値があり、国の重要文化財にも指定されています。

1881年に別の場所に建てられた浜脇教会が、1931年に老朽化で解体される寸前に、こちらに移築されたもの。このエリアの方々が、信仰のシンボルとして受け継いだそうです。

現在は教会としては使われていないので、内部の撮影が許されています。

このあたりの教会に多いこうもり天井(こうもり傘の形に似ているから)。柱が二列に並んで廊が3つに別れているので、三廊式という様式です。

こちらは、すぐ近くにある現在使われている五輪教会。以前は中の見学も出来たそうですが、マナーの悪い観光客が建物内の聖水入れを灰皿代わりにしたことがあり、見学は中止へ。残念な話です。

さあ、再び船に戻り、福江港へ向かいましょう。