Whaling in Japan

日本の捕鯨活動

たこ
たこ
Aug 29, 2017 · 14 min read

こんなニュースがありました。

反捕鯨団体である「シーシェパード」が、日本の軍事級の技術には太刀打ちできないため今冬の捕鯨妨害活動を行わないとしたという内容です。

毎年のように日本人の耳に入ってきては消えていく「捕鯨活動」という言葉。日本国民の関心はそこまで高いようには思えませんが、果たして日本の行なっている活動は正しいのでしょうか。様々な資料から考えます。


まず、捕鯨推進派の意見をみていきましょう。

BBCニュースの記事を引用しながら考えていきます。

(記者:BBC ルパート・ウィングフィールド=ヘイズ 東京特派員)

捕鯨は、日本の食料確保になんら影響がなく、世界からは激しく非難されている。もちろん経済的な理由もない。それでも日本が捕鯨をするのはなぜか。

日本政府の答えは、捕鯨が日本の伝統文化に基づくもので、日本の漁師は何百年にもわたってクジラを捕獲してきたし、何を食べていいか悪いかを外国人に指図されるいわれはない、というものだ。

ある政府高官がかつて私に「日本人はウサギは絶対食べない。だからといって英国人に食べるなとは言わない」と語ったことがある。なので私は、ウサギは絶滅危惧種とは言えない、と指摘しておいた。

つまり、日本側の意見としては、

・捕鯨は伝統文化である

・食に関して他国に指図されるべきでない

というもの。

これに対してBBC記者はこう続けます。

南極での捕鯨に歴史的な要素は全くない。日本が南極に捕鯨船を初めて派遣したのは1930年代半ばだが、第2次世界大戦が終わるまで大規模な捕鯨は行われていなかった。

日本は焼け野原となり、国民は飢えていた。ダグラス・マッカーサー元帥の勧めもあり、日本は米海軍のタンカーを改造して捕鯨船2隻を作り、南極海に向かった。

つまり、日本の「南極における」捕鯨活動が盛んになったのは第二次世界大戦後であるということ。

日本はさらに捕鯨を正当化するため、調査するには毎年何百ものクジラを殺さなくてはならないのだと説明する。しかし、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)はその言い分をひとつひとつ徹底的に突き崩してきた。ICJは2014年に、日本が南極でクジラを「殺すことによって研究」するのは、科学的調査にあたらないとの判断を下し、日本政府に停止を求めた。

日本は1年間、中止した。しかし昨年には捕鯨船の派遣を再開。規模を縮小した新たな捕鯨計画はICJの要求を満たしているというのが日本の説明だったが、それを信じた人はほとんどいない。

先ほどの意見に加え、日本はさらに

・日本の捕鯨活動は調査捕鯨である

と言う意見も持っています。

日本が調査捕鯨をする理由について、水産庁のHPには

過剰保護による鯨類の増加が他の漁業資源に悪影響を与えている可能性があり得ることが、これまでの研究により示唆されています。特定の生物を過剰に保護することは、海洋生態系のバランスを崩し、私たちが食する他の水産資源にも影響を与えかねません。

天然生物資源の動向を把握するための科学データには、統計学的に一定以上の「確かさ」が必要です。

と言う記述があるため、これらより

・鯨類による他の海洋生物の減少の阻止

・上記を行い、海洋生態系のバランスの変化の阻止する

・天然生物資源(=鯨類)の動向の把握、調査

が主な理由と考えられます。

また、水産庁HPには以下のような記述があります

・(鯨肉を食べる必要性について)

第一に、水産資源の持続的利用は、国際法上も謳われているものですが、現在は、鯨類という持続的に利用できる水産資源を利用できないという、矛盾した状況と言えます。科学的にも、法的にも正当な捕鯨が、国際的に認められている水産資源の持続的利用の原則に反して否定されてきたということが、そもそも問題なのです。

第二に、食は量さえ足りれば何を食べても変わらないというものではありません。世界各国の民族は、それぞれの生活環境、自然、そして歴史に基づく食文化を発展させ、維持してきました。クジラを獲り食べることは、そのような食習慣を有する地域の人々にとってかけがえのない文化なのです。


では、次に捕鯨反対派の意見を見てみましょう。

上記記事に書かれている環境保護を目的とするNGOであるグリーンピースUKのジョン・フリゼル氏の主張を参照すると、

・(捕鯨に反対する理由について)

商業捕鯨がクジラを絶滅に追いやることは、これまでの歴史が証明しているからです。さらには、我々がクジラを食べなければいけない理由というのがそもそもないからです。

・(「しかし、1990年にIWCがミンククジラは増加していると報告しているが」と言う問いに対して)

その質問に答える前に、これまでの捕鯨の歴史を振り返る必要があります。これまで人類はクジラの生存数が減ると捕鯨を一時停止し、「もう大丈夫」と思って捕鯨を再開すると、すぐにまたクジラが絶滅の危機に瀕する、ということを繰り返してきました。まして現代では海の汚染や騒音など、クジラの生存に対するかつてない脅威がたくさん存在しています。調査によると、ここ50年ほどでマグロを含む大魚が90%も激減したそうです。それだけ海の生態系がひどく乱れていると想像できます。このような状態で捕鯨活動を再開するのは、賢明とは言えません

質問に戻ると、あなたは1990年のデータを引用しましたが、2000年にIWCはクジラ生存数の回復具合は実はよくつかめていないと発表しています。日本は自分たちに都合の良い数字だけを用いて、ごく最近の報告については言及すらしないのです。

・(上記の「実はよくつかめていない」と言うことの意味)

クジラの生態調査は、例えば人間が玄関のインターホンを押してアンケートに答えてもらう意識調査のようにはいきません。通常はボートの上から一瞬見えたクジラを記録し、発見した位置や状況から数学的に割り出した生存数を「見積もる」のです。しかしこの方法だと実際の数字と乖離している可能性が非常に高い。同じクジラを2回カウントしている場合もあり得ますからね。豊富な経験を積んだベテランの研究者でも、クジラの生存数に関して確実なデータを取ることはできないのです。

・(鯨を間引く必要性について)

第一に、人間が生存する前からクジラは生存していました。だからといって人類の誕生以前に海の魚が絶滅の危機に瀕していたという話は聞いたことがありません。第二に、クジラは例えばマグロのような、人間が食用とする大きな魚を食べません。こういった食用の魚を最も消費するのは実はシーバスなんです。でも誰もシーバスを間引いた方がいいとは言いませんよね。

とのこと。


これらを元にした僕の意見は、

捕鯨はやめたほうが良いんじゃないか

と言うものです(だからと言って反対派の意見を全て良しとするわけではありません)。

理由は以下の通りです。

・現時点で日本以外の国際捕鯨委員会加盟国は鯨類調査を捕鯨を行わず行えているため、捕鯨による調査が必ずしも必要不可欠とは言えない。

・鯨類の個体数を調整することは早急性が求められることではない上、鯨類が他の魚類に直接的に影響を与えているとは言い切れないと思われる。

・上記理由より、日本が調査捕鯨を行う必要性は高くないため、本来の目的は別のこと、つまり文化的側面にあるのではないか。

・日本としては戦後の食文化である鯨肉食を残したいが、捕鯨活動は商業捕鯨モラトリアムによって国際捕鯨委員会で禁止されているため実現不可能。そこで優良な調査を行い、調査に価値を持たせることによって継続的に「国際捕鯨委員会の規定に基づいた」鯨肉の供給が可能になるため、調査を行なっているのではないか。

しかし、そう簡単にやめられない現状もあると思います。

なぜなら、捕鯨推進派の国は日本以外にもたくさんあるからです。

もし日本が突然捕鯨を取りやめ始めたら他国がどう動くかわかりません。

皆さんは日本の捕鯨活動についてどう思いますでしょうか。

様々な資料がインターネットに転がっていますので、単純に「食べないからやめたら?」と言うものではなく、深く考えていければいいのではないかと思います。


このStoryを書くにおいて様々な資料を調べた結果、数多くの提案や条約、会合などが見つかったのですが、それらが今現在どの程度まで議論が進んでいるか、どの議論とどの提案が繋がっているかなどの記述がなかったり、複雑であったり明確でないものが多く、詳細な項目ごとに関して一つずつ判断して行くことはできませんでした。大量の資料がありますので、僕の上記の意見は僕の思考の一過程に過ぎないことをご理解いただき、より深い内容に関してはご自身で思考いただくようお願いします。

【参考資料(このStoryに載せていないものも多数ありますのでぜひご覧ください)】


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僕はマカロニサラダが好きです。

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