アジャツール 第17回 ダンボールは自作派の友!

はじめに

最近、オフィスの天井についている蛍光灯の金具部分が鉄であることに気付いて、マグネットをつけて何か吊せないかと考えている今日この頃です。前回「バグレゴ」について書くと予告しましたがちょっと予定を変更して、自作派の友と言えるダンボールとその発展形であるプラダンについてふれてみます。

ダンボール

ダンボールは梱包する箱としてもうすっかりお馴染ですね。筆者は学生時代に食品をダンボールに梱包するバイトをしていたので、ダンボールを組み立てたり、箱詰めするのがとても得意です。ってそんなことはどうでもいいのですが、ダンボールは商品を買った後は畳んでゴミに出すだけだと思っていませんか?自作派にとっては、ダンボールは加工しやすく材料費もかからない(箱がある場合ですが)非常に優れた素材なのです。

(注:アイキャッチの画像は、2009年に行われた参加のまちづくり入門演習の一場面。ボードをダンボールで作るだけでなく、作業台すらも自分たちで自作している。)

ダンボールを使う時に気になるのは見た目です。気になるのであれば、紙を貼ったりして対応すればよいのですが、筆者もこの見た目が気になって最近ではダンボールで自作することを敬遠していました。

筆者は先日、ダンボールで作られた「タスクボード」を見かけました。普段は机の上に置いてあって自立するボードとして使っているそうです。ところがミーティングの時には、垂直面のボードを水平にして、垂直面の時に支えている箱部分が台となり、テーブルのようになるそうです。これでミーティングの時にはカードを置いてプランニングするそうです。この発想を聞いた時、筆者はダンボールの見た目で敬遠していた自分を恥ずかしく思いました。

現場での見た目は二の次、まず実用性が重要であることに気付かされたのです。入手しやすく加工しやすいダンボールはアジャツールとして捉えてよい考えることにしました。

プラダン

さて、先日事務局長の天野さんに聞いたのですが、プラダンと呼ばれるプラスチック製のダンボールのような素材があるそうです。トヨタ生産方式を採用している工場では、このプラダンを使って掲示のためのボードを作成していると聞きました。プラダンは加工が簡単で、軽量、強度があり、ダンボールより若干高価ですが、再利用性が高いそうです。

先日行われたオブジェクト倶楽部の秋イベントの際に、筆者と天野さんは、このプラダンで箱を作りライトニングトークスの小道具を作りました。正確に言うと天野さんが作ってくれたのですが、非常に軽量かつ思った以上に頑丈だったことに驚きました。このプラダンを利用すれば、以前筆者が書いたようなスチレンボードよりも頑丈な疑似壁が作れると思い、発想がふくらみます。家庭のちょっとした収納などの素材にも使えそうですね。

プラダンで作成した小道具。サイコロ型で全6面に標語が書いてある。
プラダンで作成した小道具。サイコロ型で全6面に標語が書いてある。

そして筆者が一番このプラダンを気に入った点は環境に優しいという点です。最初プラダンを見た時には「プラスチックということは、焼却時にダイオキシンが発生するはず。いくら軽量で強度があるといっても、廃棄時に有毒ガスが発生するプラダンは使いたくないな」と考えました。しかしプラダンはポリプロピレンを材料としているのですが、このポリプロピレンは、筆者の予想とは逆で焼却時にダイオキシン、塩素ガスなどの有毒ガスを発生させないのが大きな特徴だそうです。(注:ポリプロピレンは炭素と水素の化合物で完全燃焼の場合は炭酸ガスと水蒸気のみが発生する。参考:ポリスチレン、ポリプロピレンなどのトレー燃焼時のガス発生と灰分データ

環境マネジメントシステムが企業でも重要になってきた昨今、このように環境に優しい点は非常に重要ではないでしょうか。

ダンボールもプラダンも、東急ハンズなどに行けば、箱ではなく板状の素材が売っています。アイディアが浮んだら是非覗いてみてはいかがでしょうか。

Published at 2006/11/22.

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