イセオサム的2015年の振り返りと2016年のスタイル

明けましておめでとうございます。2015年は起業してから7年間で、一番苦しんだ年でした。振り返ることが多すぎて、この記事を書いていたら、年が明けてしまったw

一言でいうと、「見えないモノを見ようとした」一年でした。

狩猟社での動画事業へのチャレンジ、創業から7年間務めたハロの取締役退任、そしてボケてのアプリ事業の譲渡先であるローディーの立ち上げなど。結果を出すための下準備の年であり、これまで「楽」に結果が出てしまった年との差を考えさせられる、修行の年。

御殿場方面から望む富士山

偶然なのかはわからないけど、同じく苦しかったり、疲れているという仲間が多かったように思う。世の中の流れなのか、マーケットが落ち着いたタイミングだからなのか、10年くらい仕事している同世代だからか。

昨年の5大ニュースはこちらです。

1.ハロの取締役退任

2008年10月の創業以来丸7年、2015年の9月に取締役を退任しました。実際は2015年の1月からはboketeのアプリ事業のみを見る、ということでハロの経営自体にはほぼ関わっていなかったのですが、体制が落ち着いた9月をもって正式に退任しました。

これまでに立ち上げたサービスは10個以上。そのうちboketeのアプリ化を含む3つくらいは100万人以上に使ってもらうことができました。韓国からのアプリのローカライズや、ブレイブソフトとの開発面でのパートナーシップなど、多くの縁に恵まれた会社でした。

退任の理由の一つは、このチームでできること、やりたいことが見えなかったことです。2014年に役員の中でワークショップを実施し、今後のハロの道筋を探しましたが、今以上のイメージをはっきりとはもてなかった。僕個人としては2013年からはたらき方を多様化する実験をしてきたのですが、活動のベースとなっていたハロも、プロジェクトの一つとして位置づけることにしました。

今後boketeには、運営元である株式会社オモロキ、そしてアプリ事業の譲渡先である株式会社ローディー両社の取締役として関わっていきます。

2.狩猟社の取締役就任

こちらはViRATESを運営していた株式会社まさかが社名変更した組織です。代表の孫良を以前からアプリのヒットメーカーとしてリスペクトしてたのですが、一緒に仕事をする機会は多くなかった。ですが、とあるきっかけでイセ個人として2014年からViRATESを事業面で手伝っていました。そして2015年、動画事業にトライするということで、正式にジョインして代表の孫、CTOの大野そして僕で経営チームを組むことになりました。

3.コンテンツを、自ら生み出すことへの挑戦

これまでは、インターネット業界は、自らコンテンツをほとんで生み出してこなかった。割と理由は明確だと思いますが、企業がWEB用にコンテンツを提供すると、コストが合わない。だから、ユーザーにコンテンツをつくることを委ねるUGC的な発想がセオリーだとされてきました。もちろん僕も、この10年間はその通りに事業を展開してきました。プラットフォームという遊び場を運営する、ということを。

しかし、海外ではBuzzfeedやVICE、Netflixなどが自社でコンテンツを生み出し、ユーザーを惹きつけた上で事業化していました。この流れが来るのは時間の問題であり、いまココで取り組むべきだと判断しました。

4.ここ数年で、初めて自信を失いかけた

「面白い」モノを生む行為は、一筋縄ではいかなかった。そもそも僕が「クリエイター」としての才能は人並みであることと、事業家として以外のインプットがここ数年足りていなかったことがあります。そこを考えなおして、コンテンツに真正面から向かうことをしたつもりです。この企画は本当に面白いのか?ユーザーの心は動くのか?一つ一つを、おそらく「仕事」でエンタメをやっている人よりも圧倒的に深く考えぬかなければならない。自分のつまらなさに愕然とする日々が続いた。

5.VCからの資金調達

僕個人としては、起業してからずっとBootstrapスタイルでやってきたのだけど、過去にタイミングが来た時に波に乗れなかった反省から資金の重要性を感じていた部分がありました。今回は、動画事業に大きくトライすること、なんらかのEXITを想定して事業を進めること、ということでANRIにお願いしました。正直なれないところがあり、すぐに結果を出さなきゃ、と焦りだけがありました。半年くらい過ぎた頃に、コンテンツと向き合うのではなく、どう数字を出すか、どう会社として形をつくるか、という方向に向かいかけ、これは違うな、と気づくのにも時間がかかりました。

一方、複数のプロジェクトを抱える僕のような人間はあまり向いていないのではないか、という意見もありました。僕自身も意識的に狩猟社に関係することばかりに時間を使っていたのですが、これまでの強みであった複数プロジェクト間のシナジーや、アイデアの行き来、人脈のレバレッジなどが効かなくなってしまいました。10月にその点をチームに共有し、僕らしいスタイルでいこう、という方向性が固まってからはようやくリズムを取り戻しました。するとboketeのViRATESへのコンテンツ提供や、協同広告商品の開発、販売商流の共通化、セミナーの共催など、うまく機能する部分がでてきました。

正直、この部分が一番引っかかっていたのですが、話せる仲間でよかった。ありがとうございます。


時系列で振り返るとこんな感じです。

1月

ViRATESの運営を手伝っていた株式会社狩猟社に取締役COOとしてジョインし、ANRIからファイナンスを実施。ハロでのミッションを、プロダクト全体からbokete事業のみ管轄に変更。

2月

狩猟社で動画を1日1本制作。約10年ぶりに動画のディレクターとしてカメラを回し、編集し、映像に出ることもした。

3月

狩猟社のアプリ『ぼくのボッタクリBAR』がヒット。メイン事業ではないものの、嬉しい。

4月

友人の結婚式でハワイへ。親戚の家でファミリーの暖かさを感じる。(僕の祖父は日系アメリカ人であった)

5月

狩猟社で動画分析ツール『MASA』を開発。世の中で見られている動画のデータベースを構築し、要素を抽出した上で制作に応用する。科学的に動画を制作する、という方向性のテストを開始。

6月

勇者が現れ、その勇気を見た。

7月

狩猟社で「テンガマン」をリリース。グローバルで累計100万再生のバイラルを生み出す。

8月

海に入らない夏。自信を失いかける。

9月

ハロから、ローディーへのボケてのアプリ事業の譲渡が大枠合意。それをもって、ハロの取締役を正式に退任。

10月

狩猟社で、とある方向性のジャッジをする。経営陣3人のコミュニケーション量が非常に大切であると感じる。

11月

久しぶりの海外、boketeチームで台湾合宿。テンガマンファンの現地メディアとの交流もあり、2つの事業にレバレッジがかかる。

12月

「テンガマン」の続編をリリース。限られたスタッフの中、キャスティングから音声、小道具、出演までとにかくなんでもやった。クリスマスイブに編集で徹夜するのは10年ぶり。完成させてくれたチームに感謝。


まとめと2016年について

すごくいい出会いに救われた年。毎年よい出会いによってすべてのものが生まれていると感じているのですが、2015年は特にその思いを強くしました。

複数プロジェクトを平行して進めることの難しさもありますが、僕の理想とするスタイルを実現すべく、結果で見せていきたいと思います。とにかく、僕より若い世代が、仕事に、生きることに希望が持てるような、Playfulなスタイルを体現していきたい。だからこそ、なるべく多くのことをオープンに、僕が社会の実験台として機能するように、プロダクトやサービス、そしてメディアとしての僕自身の両面で表現していきたいと思います。イセオサムという人間はおそらくフィルターと接着剤みたいなもので、人と何かしたり、することで生まれるものを楽しんでいる生き物なのかなと。

オモロキ代表の@kamadangoのツイートで締めくくりたいと思います。

それでは、2016年もよろしくお願いいたします。

Show your support

Clapping shows how much you appreciated イセオサム’s story.