運命の会社なんてない
TBSドラマ、『逃げるは恥だが役に立つ』毎週楽しみに見ておりました。
現代における結婚のありかたや、はたらきかた、恋愛など、様々なテーマが織り込まれていたけど、個人的に気に入っているシーンがここ。
運命の相手なんていない
みくりのお母さんが、実家に帰ってきた娘に投げかける言葉。
運命の相手ってよく言うけど、私そんなのいないと思うのよ
運命の相手にするの
ドラマではなかなか見ない、超現実的な台詞。でも、すごく好きなシーンです。もちろん、一目惚れもありますし、フィーリングでビビッとくることもあります。けれど、どう一緒に時間を過ごしていくかは、自分たちの意思次第です。それを続けてきた母親から、娘に伝えるってなんかいいなあと。
運命の会社なんてない
夢のない話ですが、仕事に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。新卒で入りたい会社に入れなかったら、自分の運命は終わりなのでしょうか?きっとそうじゃないはずです。
僕も新卒の会社を1年で辞めてしまいました。論理的に考えると謎ですし、採用担当の方をはじめ、現場で育てようとしてくれた多くの方にご迷惑をかけてしまったと思います。しかし、初めての仕事で、いきなり天職に出会うことは、初めて付き合った方と結婚することよりレアなことだと思います。だから、就職活動をしている人も、初めて一緒に仕事をする会社、として企業を捉えたらよいのではないでしょうか。まずはお互いに一生懸命やってみましょう、と。
結果的に、そこを運命の会社にすることができるかもしれませんし、途中で離れてしまったとしても、それが運命の会社であった、と言えるような経験ができるかもしれません。僕は、今同じ会社をやっている同期や、素晴らしい先輩に出会えたという点で、運命の会社だったと思っています。もちろん、恩返しができているわけではないのですが、これから再びお付き合いする可能性があったらよいな、と考えています。
運命的な出会いは何度かある
一方で、運命的な出会いは、何度かあると考えています。出会いに関しても、チャンスにしても。「運命」ってたったひとつではなくて、何人も、何度も通り過ぎるなにかだと思う。きっと、結婚する可能性がある人はこの世の中に5人くらい存在しているだろうし、これから一緒に仕事をする人や、会社を立ち上げる可能性がある人も、それよりもっと多く存在しているはず。
だから、今出会った人やチャンスを精一杯活かそうとすることが大事なのではないでしょうか。長年寄り添うと愛着が湧いてくるし、お互いがチューニングされて、シンクロしてくる部分も多いと思います。よい時間をすごせたら、10年後に再開した時にまた新しい関係をはじめることもできるかもしれません。
情報がめちゃくちゃ多い世の中で、人や、仕事に出会う、という時点ですでに運命なので、あれもちがう、これもちがう、ではなくて、まず取り組んでみること、それが運命だと思ってみること、というのが大事だなあ、とも思います。
そんなことも考えさせてくれるドラマでした。見てない方は、TBSオンデマンドでぜひ。
原作は、よりテーマを深掘った仕上がりです。Kindleだと1巻目無料。
ガッキーが、僕にとっての運命の人かどうかはまだ検証できておりません。