映画『ほたるの川のまもりびと』(上田映劇)
長崎県佐世保市の石木ダム建設を巡って
半世紀にも及ぶ、行政と住民との対立の記録。
とはいっても、両者の衝突シーンは
ほとんど出て来ません。
上映時間のほとんどを占めたのは、
反対運動をしている住民たちの
微笑ましい日常風景。
川棚町のお祭りの様子や、反対運動をイラストに
して町の外に伝えようとしている少女。
中学ソフトボール部のエースの娘を持つ家族の
日常などの描写です。
先祖代々住み続けた土地から追い出され、
その日常生活が破壊されてしまうダム建設。
住民たちは一致団結!
おばあさんたちが、未だに建設予定地に
バリケードを築いてその前に座り込んでいます。
半世紀前に計画されて、なんのために建てるのか?
専門家からも疑問視されているダム。
住民の意思を無視して計画を強引に進める県と市。
選挙結果の民意を無視して、政府が進める
沖縄の辺野古基地建設と同じ構図ですね!
笑顔を保とうとしているおばあさんたち。
そして、時折見せる苦悩や悲しみの表情。
この国の政治のあり方が問われています。