5. 🇺🇦リヴィウ(Lviv) — 🇵🇱ヴロツワフ(Wroclaw)
国境
後ろ髪を引かれる思いでリヴィウを後にし、国境へ向かう。
クラクフまでは基本的に往路と同じ道を通って戻れば良いのだが、交通量が少なく待ち時間が短いと聞いていた別のborder controlを通るために少し迂回することにした。
ただし、往路に通った高速道路上のborder controlとは違い、復路のそれは、数kmごとに集落が現れるような一般道を通っていくことになる。特に国境直前の約10kmは、あぜ道のような道を砂埃を巻き上げながら疾走するはめになった。


確かに、交通量は断然少なく、午前中ということもあってかどこか平和な雰囲気があった。基本的な流れは往路のborder controlと同じ(出国、入国、税関)だが、往路の大規模なものと違い、ウクライナ側とポーランド側はほとんど一体化していた。ウクライナ側での出国手続きは、係官が僕が日本人と知って珍しがっていたり、お互いに拙いドイツ語で少し会話したりと、和やかな雰囲気で通過した。すぐにポーランド側の入国審査窓口に進み、入国審査を受ける。ここも比較的和やかに進み、入国審査官が「Let’s go to Deutschland!」などと調子のいいことをいいながら進め進めと手振りで示してきたので、てっきりこれで終わりかと、前方のバンに続いてゲートが開くのを待っていた。
しかししばらくしてもゲートが開く気配はなく、そのうち、バンの運転手が荷室を開け、荷物を外に出し始めるとともに、ぞろぞろと大家族が降りてきたため、なんだかわからないがこれは時間がかかると判断し、空いていた隣のレーンに移動した。
するとバンの運転手がパスポートの束を持って窓口のひとつに向かっていった。どうやら税関のチェックがまだ終わっていなかったようだということにようやく気づき、バンの運転手に続いて窓口に並んだ。往路よりは厳重に車内をチェックされ、無事に通過することができた。
ヴロツワフ
ラーメン屋で夕食を摂った。

ヴロツワフには去年、一昨年と剣道の試合で来ており、知っている街に戻ってきたという安心感と長旅の疲労とで、この夜はベッドに倒れ込むなり布団もかぶらずに朝まで寝てしまった。