島田さんインタビュー
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191005/ Sat / 10:10-11:10 / whether / サンカフェ
島田さんは、以前から知っている方だ。ファミリーカメラに通うようになって割とすぐ、出会ってそれから仲良くさせていただいている。おばちゃんと島田さんは何となく似ている気がしていて、年がたとえ僕と離れていたとしてもその差を感じさせない。冗談も上手く、相手を楽しませようとする。おばちゃんがロマンスグレーと島田さんのことを言っていて、僕は初めてその言葉を覚えた時でもある。素敵な方だ。
インタビュー当日はファミリーカメラに10時集合だった。落ち合うと、サンカフェに行こうと島田さんから誘ってくれた。ファミリーカメラには菜穂子さんしかいなかったけど、おばちゃんにも気を使ってのことだったと思う。サンカフェはファミリーカメラから歩いて1,2分くらいの場所にあるので、すぐに着いた。2人でコーヒーを頼み、席についた。
以前から知っている仲なので、初めはちょっといつもの感じで雑談になった。島田さんの友人でも慶應出身の方がいることや、島田さんは早稲田なので、早慶戦について話したりした。
「ところで何だって笑。何が聞きたいんだって笑」僕もつられて笑う。「増井さんからよく繁盛しているからなんで繁盛しているか聞けって?笑。あっちゃんが言ってたよ笑」「それもあるんですけど、1年くらいファミリーカメラを追ってて」ここで島田さんが僕の話を遮った。「あの、この辺のあれだから、たくさん関係者がいるし、お店の名前とか全くイニシャルで行こう」と優しく諭してくれた。確かに。とても気の使える方だ。おばちゃんは柿生の有名人だし、サンカフェにもしばしば来るから、それくらいの配慮が必要だった。僕はそこからさっきの続きを語る。「やっていて、お客さんとか、何も買わないでおしゃべりして帰って行ったり、あの関係性って何なんだろうとか。何かしらの役割を持っているのだろうと、社会学を勉強している人間からすると見えるわけで。ただ本人は何も語らないので、結構周りの人から聞いて、解き明かして行こうかなと。あの方(おばちゃん)について、おしゃべりする機会をもらっていて、出会いはどうだったのかとか、どういう人なのかとか、どういうお付き合いをされているのかとか、回っているっていう感じですね」「で、究極はどういう風に持って行きたいの」「うーん、あんまり考えてはいなくて、最終的に本をつくれたらいいなとは思ってるんですけど」「うん、まあ要するに、なんでああいう小さいお店が、売り上げはともかく、お客さんが入ってるかと。そのなぜを聞きたいわけね、基本的には。僕はあっちゃんって呼んでるんだけど、あの奥さんというか店主、妹さんもだけど、あの人たちはどういう意識をしているのか、どういう考えをしているのかっていうことも聞きたい、外から見てね」「そうですね」少し悩んでから島田さんは続ける。「まずね、あの二人はそういうことを全く意識していない。性格的に意識するようなお二人ではない。あれはね、お二人の個人の性格がお客さんと話をすることを厭わない。言ってみればB型なんだな笑。確かね彼女の家も全員B型なんじゃないかな。うちもそうなんだけど、彼女たちもB型なんじゃないかな」「B型って言ってましたね」「だからさ、お客さんと話すことを厭わない人なんだよ。だから誰が来てもさ、できるし、それに年はさ、経て来ているからどんな嫌な客でも自分じゃ合わない客でも表面上はピャッと合わせられる。商売人はみんなそういうもんだけどね。嫌な顔したらさ、お客さんは逃げちゃうからさ。だからやっぱりあの二人とおばあちゃん。あの方もとってもそういう方だから、だからやっぱりお店の現状の一つのポイントになっていると思うよ」「うんうん」「で、もう一つはああいうお店が日本から減ってきているじゃない。今はもうこれ(GoProを指差す)だとかさ、スマホだとかさ、パソコンだとかなんかで、写真も全部そちらで撮って転送してできるじゃない。ところがね、僕らの年齢、もうちょっと下かな、65歳以上とか後期高齢者ってのはこういうの(スマホ)に慣れていないわけよ。あともう一つは、写真というのは、確かに画面で見てもいいんだけど、一瞬で消えてしまうわけでしょ。昔の考え方だけど、プリントして」「紙でね」「紙で残しておいて、懐かしくなるのよ。僕らの年代は。残ってるんだな。だからどんどんDPだとか業態が変わって、そういうのが主流になってくるとああいうお店が寂しくなるわけだよ。彼女もどんどん内容が変わってきてるって話を聞いてたけど、やっぱりプリントしてってお願いしにくる人をさ、お店もあてにしてるし、行くお客もそれをあてにしてってるから、そういうところであそこは成り立ってるんだと思うんだけどね。いくつかあるけど、あとはねこの辺の地域柄というかな、やっぱりねここは田舎なんだよ、柿生っていうのは。あの新百合と鶴川に挟まれた文化的に少しこう(谷のような曲線を手で描く)」「谷底みたいな」「そう、谷底みたいな。そこの人たちが寄り添って集まっている、地元の人たちも変に再開発するんだかしないんだかわかんないような、落ち着いて静かなまちなんだよ良く言えば。悪く言えば時代に取り残されたようなまちだけどさ笑。そういうのが背景としてあって、どんどんどんどん時代が進んで、知らない人が増えてくるし、どんどんどんどんそういう関係が希薄になってくるし、だからそういう意味でも地域性も、あのお店も、地域性の上に乗っかっている。やってる人たちが人を厭わない、そういうお二人がお店をやってる。柿生でも珍しいんじゃないかな。業種を問わずに考えても珍しいんじゃない」「そうですね」「古くからあるお店はあるけども営んでいる人たちとマッチしているっていうのは数少ない一つじゃない」「最初この卒論を始めた時も、僕写真やってて、ああいうお店もう全然ないし、いまだに人もどんどんくるし、なんでなんだろうっていうところからスタートしていて、すごい不思議でしかたなくて」「すごく面白いところにポイントを絞ったような気もする。あの人たちがノウハウを持ってやってるんではなくて、自然にあの人たちがそういう風に接している、お店をやっている彼女と妹さんと、おばあちゃんと、あの性格にみんな吸い寄せられているんじゃないかなーって思うけどね」「あのおばあちゃんがお店をやってた時も島田さんは」「僕ね、おばあちゃんがね、仕事やっていた時はそれほど行ってないね。もちろん知ってたし、うちは彼女のうちの隣の隣なんだけどね、そういう個人的な付き合いもあるし、なくなったかみさんと仲よかったし、商売抜きで家族同士の付き合い、私の場合はある。彼女は今増井さんって言うけど、鈴木さんっていうこの辺の地主の方だから、やっぱり地の付き合いもあるし、こうやって話している時に誰かいるかな(キョロキョロと周りを観察するそぶり)って笑」「有名人ですよね笑」「そうそう。だから、元からいた人たちが後から来た人たちと、僕らも45年前くらいに来たんだけど、上手くつながってる例として珍しい例なんじゃない。人間的にもどんなに嫌なこと言っても嫌な顔しないでしょ。僕なんかは言いたい放題言うから、でもそれも受け入れるしね。『嫌な奥さんが来た』って、僕らに言うけど、普通に接するし、それは彼女の人柄って言うか人徳なんじゃない。個人商店っていうのはさ、やっぱりお店の扱ってるものじゃなくて、店主の人柄が絶対だからね」「やっぱりそうなんですね」「それもさブスッとしててもいいの、別に、口が悪くても構わない、人柄がねお店に反映するんだよ。ブスッとしててクソじじいと思うようなところでも繁盛しているところはあるし、それはやっぱり個人商店の財産だしさポイントだと思うよ。これは大学じゃ習わないと思うけど笑。君みたいにいろんなところに首つっこんで、ああだこうだ言ってるうちにわかってくるんだろうけど、教科書には載っていないポイントだね」「みんな(おばちゃんに)悩みみたいなのを打ち明けていくんですよ、親しくなくても」「それはね、言いやすいんだよ。なんで言いやすいかというと、回答はくれるけどもオープンにしない。全くどこにも喋らない。秘密を守るっていうのもそうだし、人間てさ、なんでもそうだけど悩んでる時には、悩んで悩んでうー(閉じこもる)ってする人と、悩んでも大丈夫って張り切る人と、もう一つ喋っちゃう人と全部消えちゃう人と、そういう人を使い分けてるんだと思うよ。だから僕なんかは人と付き合う時には僕はゴミ箱でいるつもりだけ笑。言いたいこと言わせといて、まあまあとおさめるのが性格だしさ、ケンカする時はするけども、喋っちゃうと薄れるでしょ。それはそういう役割を果たしていると思うよ、彼女は。しかもニコニコ笑ってさ、適当なこと言ってさ、『そうだね、そうだね』って。僕は何を思ってるのかわかんないけどさ笑。でもさ、来るお客さんにしてみればさ、吐くもん吐いちゃえばさだいぶ気が楽になるじゃない。そういう役割はあるよねあそこは。駅前の小さな写真屋だけど。でもやっぱりそういう存在価値はあるよね。歳とっている人でも若い人でも」「いや、そう、若い人も」「それは彼女のB型が為せる技だよ笑。柿生の中で限定しても珍しいお店だよね、あそこは」「本当珍しいと思います」「お店としても珍しいし、店主のやり方も珍しいよね。その人がいるから行ってみようっていうお店あるでしょ、それと同じ。究極は人だよ。だって僕とあなただって全くつながりがないのにさ、ある日突然あそこ(ファミリーカメラ)に行ったらさ、『あぁいるよ』ってなるわけでしょ。それをまたこちら、お客が受け入れる、互いに。お客さんの質にもよるよ」「そういう人が(ファミリーカメラには)集まってるんですね」「うんうん、集まってる集まってる。レベル的にって言ったらあれかもしれないけど、あえて言えば人種的に同じような人が集まってる笑。同類項の人間が集まっている。得てしてそういうもんじゃない。だんだんだんだん雪だるま式に」「友を呼んでるんですね笑」「同じような人が集まってるでしょ。そのあれ(ファミリーカメラ)の中に今(木村くんとかが)いるんだと思うよ」「宮城出身で、大学からこっちに来てるんですけど、2年くらいあんまり柿生で知り合いとかもいなくて、でも(おばちゃんと)仲良くなってからすごく柿生の人と仲良くなって」「だから、あそこが起爆になってると思うよ。『木村くん』って言って顔見るでしょ、『あ、見たことある』ってそういうことが同じような人種だからねみんな。あんたうまいところに入ったと思うよ。関係ないところでも『木村くん!』ってなるし、それは彼女の特殊能力だし、同じような人種が集まるあそこの特殊な雰囲気だよね。だからあなたはうまいところに首突っ込んだと思うよ」また慶應トーク、雑談が始まる。早稲田出身の人が、慶應の卒論に出ることを面白がっていた。「あっちゃんに礼を言わないとな笑」「どっちかというと、島田さんは家族の付き合いの方が多かったんですね」「お店の方は写真撮ったらカメラ毎渡して焼いてくださいって、それだけの付き合いだよ、お店の付き合いは。ただそれでいて、色んな話をあそこでするし、家族の付き合いもあるし、個人的な付き合いが多いかな。ご主人も息子さんも娘さんもいるけど、こんな(小さい)時から付き合ってるから、私の娘も学校が一緒だったから、そういう付き合いもある。やっぱり長く付き合おうと思えば、人と人の付き合い、個人的な付き合いが一番基礎になるよ。あとはあそこの床屋さんね、1000円床屋ね笑」「あの方もお店(ファミリーカメラ)に良く来られますよね」「僕はあそこに床屋に行って見るといっぱいだとファミリーカメラに行って話してるじゃない。すると、女将さんが『今ねー、ごめんねー!ファミリーカメラ行って!』って笑。『向こうで行って、喋って待ってて』ってそんな感じだからね笑。やっぱり個人的な付き合いだからね、変にこじれるとすごい拗れちゃうから、一線超えないようにね、そこは。それが地元の付き合いだよ。お店の付き合いというより、地元の付き合いが個人的な付き合いのベースになるよね」そこからしばらく地元トークへ。それが終わり話題は再開発へ。島田さんが切り出した。「今、由々しき問題はあそこに30階建てが建つとか建たないって時に、そこにファミリーカメラを入れるか入れないかっていうのはあっちゃんの今の大きな問題らしいんだ。たださっきも言ったようにプリント・紙媒体をあてにしている人たちは『中入ってくれ』と、でも30階建てが建つかどうかすらもわかんないけど、30階建てが20階建てになるのか、まあ何らかのものは建つんだろうけど、その中にテナントがどういう形で入るか、お店が食品だけのテナントになるのか、DPEみたいなものが入るのかわからないけど、彼女たちももういい歳だからな」島田さんは遠くを見て、ゆっくり話していた。「そうですね〜」「で〜、あそこを継ぐ人はたぶんいねえんじゃないかな〜」「うーん」同感だ。「彼女の弟さんのご家族がどうするかはわからないけども、彼女も元々のうちから嫁さんに行った人だから、嫁さんのうちがたまたまお店やってるからやってるだけの話で、やっぱりキツくなってきたらやっぱり辞めるっていう話かもしれないし、継ぐのかどうか、でも継がないんじゃないかな〜」「(誰か別の人が継いだら)全然違うお店になっちゃいますよね」うんうんと島田さんは頷く。僕がまだ続ける。「でも少なからず再開発が始まっちゃったらあそこらへんは変っちゃいますよね」「うん、もしあそこが再開発が立ち上がったら100%まず柿生のまちが変わっちゃう。柿生のまちが変わるってことは、そこに住む人種が変わるってことだよ。人種が変わるってことはこうやって培ってきた人間関係がぶつぶつに切られちゃうか、希薄になっちゃうか。何十年もかけて積み上げてきたものが一瞬にして消えて、また何十年経って元に戻っていくのか。それはわからないけども開発っていうのは大変だよ。まちが変わっちゃうからね。ただ僕なんか個人的には年齢的に見てね、70歳以上の人なんかは『もうこのまんまでいい!変に変わらないでいい』っていうような空気はあると思う。若い人たちは『いやもっと便利になった方がいいですよ』っていうのかもしれないけど。でもやっぱりね、歳とった人にしてみればね、こんだけ落ち着いたまちっていうのはね沿線にあんまりないんだよ」「今さらなんなんでしょうね、新百合とか町田・鶴川に行けばいいじゃないですか」「それはね、やっぱりね、時代の流れ。僕らがここに来た50年くらい前から再開発の話は上がってた。それがさ成功しないで来て、時代の流れっていうのはね、ここでね代が変わってるわけ。土地を持っている人たちの代が。新しい次の代の人たちが土地を維持するだけの財力がない。だから売っちゃう。それが初めてここに来たわけ。それまでの人たちは一生懸命土地を開墾して耕して、広げていってっていう人たちがいっぱいいるわけだよ。そういう人たちにしてみればさ、こんな土地売るなんてとんでもないっていうのが再開発の話が上がった50年前の話さ。だんだんそういう人たちがお隠れになって、それを維持するのが大変だ、相続税を払うのが大変だっていう息子や孫の代になってきて、土地を手放すことになってきて、土地を手放したらどうするかって、そういう不動産とかデベロッパーとかが入って売っていくしか方法としてないじゃん。そうするとそれまで培ってきたまちの良さとか雰囲気とか関係なく、今のディベロッパーはやるからそれでやっぱり変わっちゃうんだろうね。で、新百合なんて僕らが来たときなんか、草ボーボーでさ、駅の前なんかちんたらちんたら汚ったない駅だったんだよ笑。それが今なんかじゃ新百合ってなったらすごいじゃない。町田、新百合なんかそうじゃない。全然変わっちゃったよ。僕らからしてみればああはなりたくないよ、ここは。そりゃ良くなるのはとてもいいことだよ。とってもいいことなんだけど、まちに匂いがない。柿生っていうのはまちに匂いがあるんだよ。これから新百合ヶ丘も匂いが出てくるのかもしれないけど、僕らが知ってる(昔の)新百合ヶ丘とかの方が匂いはあったし。どんどんどんどん近代化するんだろうね。最近ね、鶴川も匂いがなくなりつつあるんだよね。柿生が唯一、まちの匂いが残った場所だから。ただね、柿生っていう駅はあるけど、柿生っていうまちはないんだよ。片平、上麻生、下麻生。柿生っていうまちはないの。それが唯一残念なの」しばらく考えている。「そういう意味では、柿生っていう匂いのあるまちがあって、匂いのあるまちに住んでいる人間がいて、そういう人たちも同じような匂いがして、昔から柿生のまちにあったカメラ屋さんで集まっているっていうのが現状じゃない。それをあなたが目を付けて、なんであそこに人が集まっているのんだろうって目を付けているのは面白いし、これうまく解析していると地方創生の一つポイントというかね、アイディアになると思うよ。究極は人だね。いい人がいるかいないか、やる人がいるかいないか。良くTVでさ、外国人が来てさ人たちの開発をしてるじゃん」フィールドワークでいう、よそ者の話みたいだ。「やっぱりその外国人がいい人。そういう気持ちのある人がいるから良くなってるんだよ。結局は人だよ」ちょっと間が開く。「なんか参考になった?笑。他に聞いとくことはありますか?笑」最後の質問に移る。「島田さんにとって、おばちゃんはどんな人ですか」「ほほう笑」島田さんは考えこんだ。「やっぱり家族の個人的な付き合いがあるから、単にそういう人なのか」「別に意識したことはないね。空気みたいな。『いた』って。向こうもそう思ってるらしいから笑。かみさんでもないし、人のかみさんだから、でも僕は割合とね、人のかみさんだからっていう区別はないんだよ僕は。なんて言ったらいんだろう。頭が悪いからね、ボキャブラリーが少ないからね。やっぱりね、人が、好きなんだよね。あっちゃんもいてもいなくてもいいし、いりゃいるで話ができるし、男だから女だからって下世話な恋心だってないし、向こうもそう思ってるだろうし、僕は割とねそういう性格なんですよ若い頃から。人前で抱きついちゃうし。そういう性格だから、『あっちゃんはどういう人なのか』ってあえて言われると困っちゃうけど、いなきゃいないで寂しい、いればいるでうるせえし、そういう人だな笑」ちょっと照れながら困りながら眼鏡をかちゃかちゃ弄りながら答えている姿が可愛らしい。「男とか女とか関係なく付き合える人だね。多分彼女もそう思ってると思うよ。『またうるせえおじさん来た』って思ってるだろうから。それはそれでさ、嫌なら嫌でいいよっていうだけさ」
その後、一緒にファミリーカメラに帰り、お礼をして別れた。連絡先まで頂戴した。終わってなお、おばちゃんに似ているなぁと思った。柿生は晴れていた。