Leraning by SystemなHRM

社員の学びや成長が最大化する人事システムの設計
人事システムとは制度・ルール・基準・マニュアル・研修などの集合を指しています。

私が共感する考え方の一つに、Lominger社の70–20–10モデルがあります。
それによると米国の優秀なビジネスパーソンの成長過程を研究した結果、仕事の成長には下記3点が必要であり、またその重要度は70%-20%-10%となると言われています。
①70% from tough jobs ・・・ 仕事そのものの経験。いかに場数を踏み修羅場をくぐったか
②20% from people (mostly the boss) ・・・ 主に上司など周囲の人からの薫陶・指導・フィードバック
③10% from courses and reading ・・・ 研修や読書などの勉強

①~③は独立した成長機会でもありますが、単体としての効果を追求するとともに、下記のように連携し最大効果を狙います。
・次のステップに進むための能力開発目標を持って業務遂行する
・目標達成や葛藤解消に向けて上司から指導やフィードバックを行う
・業務遂行を通じて感覚的に理解していることを研修で体系化して汎用的な学びに変える
・次のステップに進むために乗り越えなければならない葛藤に直面させ、その内容について学習機会提供を行い、積極的参加を促す

例:マネージャーの成長を促すシステム

もう少し具体的に、人事システムのイメージについて説明すると、下記の各項目について、それぞれ仕組み・ルール・基準・マニュアルなどを作っていきます。

1.等級定義(メンバーを育成する方向性)
2.月次面談(メンバー育成指導の内容と頻度)
3.評価基準(メンバーを評価する軸や方法)
4.評価会議(メンバー評価の発表と議論)
5.評価フィードバック(評価結果ごとにすべきFBの指針)
6.部門状態を定量的に表す人事分析データ(現組織の強み弱み)
7.マネジメント等級定義(マネージャーとして目指すべき姿)
8.組織開発目標設定(組織強化・人材育成のロードマップ)
9.組織開発目標の進捗を測る経営陣との定期MTG
10.メンバー→マネージャーの評価
11.部門別の従業員満足度調査
12.チームビルディング等の各種ツール
13.上記一連の理解を促進する研修

これらを連携させたシステムの運用によって、実務と学習を行き来しながら、マネージャー成長の方向性を示し、葛藤への直面を促し、進歩を計測し、システムに則って行動することで正しい所作が身に着くように促進します。

Learning by System実現の難しさ

Data-DrivenなHRMStrategicなHRMを含む人事戦略部3つのこだわりの中で一番実現が難しいのがこのLearning by Systemです。何故なら、人事だけで完結せずに広く関係構築をして進める必要があることと、理想的な制度設計のためには設計者に当該領域に関する知見・能力と、それを体系化する力と、システムをデザインする力が求められるためです。

上記マネージャーの例も含め、もう少しそれぞれの具体的な内容を今後別記事で進めていきたいと思います。

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