生きていることに意味があるだなんて言われたら困るんです。

もし、この人生に意味があるとしたら私のこれまでの人生は何だったんだということになってしまいます。

「子供の頃は両親に振り回され、結婚してからは夫に虐(しいた)げられ続けただけの私の人生。生きていると言えるかどうかも怪しい、私の人生・・・。

人間なんて結局、ものに過ぎない。心だって脳という物質が作り出した幻だ。全ての人間は、みんな死んで灰になるだけ。そう思えると、『そうか、人生なんて結局、無意味。それでいいんだ』と、すごく気が楽になる。落ち着いてくるんですけど、先生みたいに、人生には意味があるだなんて書かれると、私の人生があまりにもみじめで、みじめで・・・」

生きがいの発見の心理学(諸富祥彦)18ページ~の引用です。

私自身中学3年から大学3年ぐらいにかけて、長い間、「この人生に、一体どんな意味があるのだろう」と思い悩んだことがあるのです。自分を含めて、全ての人間はしょせん、自分のことしか考えられない醜い存在だ。人類は一旦滅んで、真っ白な灰になって生まれ変わる必要がある・・・などと、どこかのカルト宗教まがいの事を考えていた時期もありました。

自殺を考えたことも一度や二度ではありません。

そんな時、誰かが、「人生には意味がある」などと、しかも、どこかの大学の先生が語っていたら、どうでしょう。「しょせん、あなたは今幸せで、しかも、どこかの大学の先生なんて地位も得ているから、そんなふうに偉そうなことが言えるのだ。こっちのことなんか、わかってたまるか」と著者を罵倒したに違いありません。

ある地方新聞の投稿欄に、中学生の子供が、「人生に意味があるかどうか、わからない」と投票し、それに対する反響が続々と寄せられて特集になったことがあります。「こんなに辛いことばかりの繰り返しなのに、どうして、生きていかなければいけないのか、わからない」という訴えに、様々な反響が寄せられました。

「先生、私、昨夜の夜、ぼーっと空を眺めながら思ったんですけど、私の魂は、どうして、『今・ここ』の『この私』を選んでやってきたんだろう。他の星でも、他の国でも、他の物体でも、他の生き物でも良かっただろうに。私の魂が、『今・ここ』の、『この私』を選んでやってきたってことは、やっぱり何か、意味があるんでしょうか」

ある男の子

「そのうち人生が終わって、そして僕のことを覚えている人たちも、みんな死んで、この世から消えていなくなってしまう。僕のことを覚えている人も、誰もいなくなってしまう。そんなことを考えていると、死んでしまいたくなるんだ」

別の男の子

「僕は今、生きている実感もなければ、理由もわからない。何のために生きているのか。今、この瞬間、何のためにあるのか。こんなに苦しいのに、なぜ生きていかなければいけないのか。それがわからないし、この先どうなっていくのか、全く見えない・・・」

ある女の子

「私は無になりたい。無というのは、喜びも悲しみも、何もない世界。そして無に一番近いところが死だと思うの・・・」

中学1年生の男子

「毎日が、ただ過ぎていきます。何事もなく。私には、人生の目標と呼べるようなものはありません。だから、何度も死のうと思ったことがあります。だって、そんな人生には意味がないように思えるから」

高校を中退した後、何もせず毎日を過ごしている17歳の男子

「花を見ていると、楽でいいなぁ、と思う。花は、ただ大きくなればいい。どう生きればいいかとか、いい高校入らなきゃとか、そんな事は考えていないと思う」

自殺未遂の体験がある10代後半の女性

「何のために生きるのか。愛されるために生きる、とかって言うけど、きれいごとのような気がする。私は生きる意味を探すために生きる―これが、一番現実的で納得がいく」

友人が自殺した17歳の女性

「私は自殺はしない。最後まで生き抜いてやる。だって、しょうがないじゃん。生まれちゃったんだから」

私は、いま目の前で友人が自ら命を絶ったとしても、それを止めることはしません。

「もちろんあなたが死んだら悲しい。私はとても、とても悲しいという気持ちは一生懸命伝えると思う。だけど止めることはできない」

彼女は、命の重さがわかっていないのではありません。そうではなく、生きることがどれほど重く、つらいことかがわかるから、死んでいくのを止めることができない。これほど辛い人生を、生きていくのを選ぶのを強制することは誰にも出来ない。自分の人生は、自分で選ぶほかない。だから、私は止めない、というのです。

現代は、こころの闇を共有できる時代になってきている。だから、一人一人が闇を自由にoutputすればいい。闇を共有することで、支えあえ、闇が軽くなる。そして成長できるのです。
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