Match.com, Tinder, OkCupid, それにPairsも!? オンラインデーティングの巨人、The Match Groupとは?

日本ではgoo恋人探しという名前でも提供されているMatch.comをはじめ、世界的に人気のデーティングサービスTinderや、日本で一番人気の婚活サイトPairs。実はこれらのサービスを提供している会社、全ての同じ会社のグループ企業だって知っていましたか?

これら全てのサービスの運営会社を有するのが、ニューヨークに本社を置くThe Match Group。動画配信サービスのVimeoや検索サービスのAsk.comを提供するIACグループの一員でもあります。

そもそもThe Match Groupの歴史は、1995年にリリースされたMatch.comの運営会社から始まりました。その後1999年にIACグループに買収され傘下に入ると、次々にオンラインデーティング業界の同業他社を買収していきます。その数なんと25ブランド。投資額は総額12.8億ドル(2009年〜2015年)にも上ります。

これによりThe Match Groupは世界190カ国に45以上のブランドを持ち、合計5900万人ものアクティブユーザー、470万人の有料会員がサービスを利用する巨大企業となっているのです。

上の表はiPhoneアプリの売上げランキングからオンラインデーティングアプリのみを抽出したものです。そして「M」のアイコンが記載されているアプリがThe Match Groupのもの。ご覧の通り、売上Top5のうち実に4つものアプリがThe Match Groupによって運営されているのです!これでいかにThe Match Groupがオンラインデーティング業界における巨人か分かってもらえるでしょう。

2011年に買収されたOkCupidの共同創業者であり、現在はThe Match GroupのCEOを務めているSam Yaganは以下のように語っています。

私はMatchを破壊しようとしたが、負けた。もし彼らを倒せないならなら、彼らの仲間になろう。私はそうして彼らのCEOになった。 — Sam Yagan

このように多くの企業を買収することで、着々と成長しているThe Match Group。実は日本のPairsもそうやって買収された企業のひとつであります。2015年5月に買収が発表されたPairsの運営会社エウレカの買収金額は100億円以上とも言われ、今後アジアを中心に世界展開をも行っていくようです。

2014年の売上高が8.9億ドル、利益1.5億ドルにも上るThe Match Groupは、近々米国のNASDAQへ上場予定です。その時価総額は34億ドル程度になると言われ、世間の注目を集めています。

いやはや恐るべし、The Match Group。取り急ぎ、オンラインデーティング市場に未来を感じている皆さんは、ユーザとしてサービスを利用するだけなく、こちらの株の購入も検討してみてはいかがでしょうか。

注意:投資を勧めているわけでも、その結果に対し筆者が責任を持てるわけでもありません。

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Keisuke Kamijo
恋活/婚活に効く オンラインデーティング学

「生協の白石さん」ブログ元管理人。Mrk & CoのCEO。DineというOnline Datingアプリを北米を中心に展開中。サービスを作ることが好きで、前職のDeNAでは日本/海外向けソーシャルゲームのプロデューサーをしていました。