「このままではいけない」という焦燥感との上手な付き合い方

虚ろな表情のネコ

焦りや不安といった感情から行動を起こす人は多いです。「このままではいけない」という漠然とした焦燥感は私たちを行動へと駆り立てる原動力となり得ます。

フリーランスという生き方に変えてから、この焦燥感を感じることが増えました。それは自分自身が売り物だからでしょう。OSのアップデートのように、定期的に新しい自分に進化しなければ、すごいスピードで変化する世の中に対して相対的に退化していることになります。だからどうしても焦ってしまいがちです。

まだまだ知識が足りない。もっと色々な人に会わないと。時間の使い方を変えなくちゃ。優先順位をつけよう。選択と集中だ。まだだめだ。このままではいけない。なんとかしなければ。

フリーランスはこの焦燥感に流されず、うまくコントロールできる素養が必要です。

手当たり次第の行動では解決できない

焦燥感は快か不快かで言えば不快な状態です。そして、人間は不快な状態を抜け出そうとします。それが一時的なものに過ぎなくても、そうしてしまうのです。

よくある逃げ道は読書です。本を読んでいれば、意味のあることに時間を使っている感覚に浸ることができます。みんなが読んでいる本を読むと、なんとなく世の中にキャッチアップできた気にもなります。でも、その本が読み終わっても、最初にあった焦燥感は消えません。そしてまた次の本に無為に手を伸ばすわけです。

他にも、手当たり次第にイベントに出たり飲み会に参加することも逃げ道のひとつ。色々な人に会うことでなんとか安心感を得ようとしますが、実際に得られるものは少ない。もっと有益なことに時間を使えたのではないかと、また焦ったりもします。

このように、焦燥感から起こす行動は、ときに場当たり的で、有効ではない時間の使い方をしてしまうことになります。では、どうすればこの焦燥感とうまく向き合えるのでしょうか。

焦燥感の元を探る客観視

逃避という対処療法をとるのではなく、焦燥感を根治するのが有効なアプローチだと思います。そのためには、焦燥感から逃げようとする本能を押さえ込んで、自分を客観視するのが良いみたいです。客観視によって「このままではいけない」と感じている理由を探るわけです。

理由は「他人との比較」かも知れないし、「先行きの不安」かも知れない。なんであれ、その理由を特定することが大切です。そうすることで、焦燥感を解消するために有効な行動を特定することができます。実はその行動こそが、今の自分にとって本当に必要なことなんじゃないかと思います。

フリーランスを始めたときはwebディレクターとして食べていこうと考えていたのですが、世の中にはたくさんの優秀なディレクターがいることも知っていました。その人たちと比べたときに、自分の強みがうまく言語化できず、差別化もできずにいました。私は焦燥感を感じて先ほど挙げたような手当たり次第の逃避行動を取りました。本もたくさん読んだし、イベントにもできるだけ参加しました。でもやっぱり焦燥感は癒されない。

そんなとき、本を閉じ、一人で考える時間をとりました。そして自分のことを客観視してみると、焦燥感の原因は「他者との比較」だとわかったのです。このとき比較対象を上回る実力をつけるために努力するという解決方法もあったのですが、当時の私は「自分の仕事をディレクターではないものにする」という方法を選択しました。

今では肩書きを自分で作り、人間中心ビジネスデザイナー(HCBD)と名乗っています。これによって他のwebディレクターと自分を比較する必要がなくなり、焦燥感はなくなりました。今になって思うと、このときの行動はフリーランスとしてやっていくうえでとても重要なものだったと思います。おかげで今ではディレクターではない事業構想のような仕事をすることができています。案件の数こそ少ないですが、競合も少ないので食べて行けています。

もちろん、今でも別の理由で焦燥感が顔を出すこともありますが、その場合も一歩引いて客観視することで、「このままではいけない」と感じている本当の理由を探ることにしています。この客観視が感情との有効な付き合い方なんじゃないかと思います。


facebookページ / Twitter でのフォローをお願いします。

↓お気に入り・シェアしていただけると嬉しいです