やっぱ大変だわ。フリーランスのヤバいリアル

1年間のフリーランス生活を通じて見えてきた本当のトコロ

2016年8月1日でフリーランス1周年を迎えました。

普段は「フリーランスになる人を増やそう」という思いでフリーランスの良いところを発信することが多いのですが、今回はアニバーサーリーということで、あえて

フリーランスのここがヤバい

というところをお伝えしたいと思います。

フリーランスとして生きていくには乗り越えなければいけない多くのヤバい課題がありますが、その課題を乗り越えることができれば新しい働き方はあなたの人生に多くの果実をもたらしてくれるものと信じています。

だからこそ、この1年で感じたフリーランスの課題を包み隠さずお伝えします。こういう記事を書くのは去年8月の以下の記事以来かも。

1.体調マネジメントがヤバい!

まずこれですね。フリーランスの知り合いの多くが、睡眠時間を長くとり、食べ物にも気を使うようになったと言っています。この2つは体調管理に欠かせない要素ですから。

会社員であれば、自分が体調不良になっても有給を消化することで給料に影響なく休むことができますが、フリーランスには有給がありません。これはヤバい。

自分が休んだら代わりをしてくれる人がいないので、体調を崩すことは報酬に直接的な影響を与えます。

少しでも不調を感じた時点で休むようにするなど、体調の波をコントロールして落ち込むタイミングを最小限に抑える必要があります。寝るのが一番ですね。

肉体的な不調だけでなく、精神的な不調も避けたほうが良いです。

ときにはストレスのある仕事をして自分自身を成長させることは必要ですが、不要なストレスは避けましょう。仕事の相手を選べるのもフリーランスの良いところです。

振り返ってみると、一時的な報酬よりも長期的に見た精神安定がもたらす効果を重視した意思決定をしてきたと思います。

仕事の相手を選ぶのと同じくらい、選んだ相手(クライアント)との距離感を適切に保つことが大事だと学びました。特に1つのクライアントに依存してしまっては、フリーランス失格です。その仕事がなくなったら収入なくなっちゃいますから。

2.リソースマネジメントがヤバい!

自分の予定は全て自分で決めることができます。受ける仕事も受けない仕事も思いのままです。でも、だからこそ大変なこともあります。全ての責任が自分にある感じがヤバい。

この1年で、イエスマンになりすぎてなんでも受けてはいけないと学びました。

「マネジメント」というと予定や納期に間に合うようにスケジュールを立てるイメージがあるかもしれませんが、私たちのリソースはカレンダーで表現される「時間」だけではありません。

「時間以外のリソース」を考えて予定や仕事を調整しないと、痛い目を見ます。例えば、カレンダーに表現されていないリソースに「アテンション」があります。

去年の12月あたりに並行して8件の案件がありました。時間的・肉体的には問題なかったのですが、そこでアテンションを使い果たしてしまっていたのです。そのため、未来について考えて行動する種まきの時間がなくなってしまいました。

「今の仕事がなくなったらどうしよう」

といった焦りが生まれたのもこの時期。眠れない日が続きました。ヤバかった。

不安な時期には自分に言い聞かせるように「フリーランスは良いものだ!」という記事を書いたりもしました。不安だったんだなあ。

ちなみに、業務の棚卸しにはマインドマップを使うと良いです。ビジュアルにすると俯瞰できるのでオススメ。

3.仕事を取るのが大変でヤバい!

フリーランスは仕事を獲得することから始まります。これが本当にヤバい。何とかしなきゃと思い、この1年間で様々な手を打ち続けました。

最初はクラウドソーシングも検討しましたが単価が低すぎたので断念。最近では一部の案件では高単価になっていたり、サービス内に蓄積されたクラウドワーカーとしての評価が高くなれば高単価になっていく、といった仕組みもあるようなので、今後もウォッチしていきたいと思います。

さて、フリーランスは「自分は何ができるのか」「何をしたいのか」を伝える必要があります。その第一歩が名刺に書く肩書きを決めること。

今までに5回くらい肩書き変えましたが、その度に自分の仕事について振り返ることができるのでおすすめです。

実体験として、よく練られた肩書きや名刺は仕事に繋がります。

Yentaは名刺に次ぐ営業ツールでした。これがなければ出会えなかったクライアントやビジネスパートナーがたくさんいます。ありがとうYenta。初代エヴァンジェリストとしてこれからも拡げていきます。

意外と効果的だったのが、フリーランスがお互いに仕事を紹介しあうという行動です。1人では受けられない仕事でもビジネスパートナーと組めば受けられましたし、そのビジネスパートナーが受注した別の仕事にお呼ばれするケースもありました。

他にも、退職記事や仕事くれくれ記事はかなり効果があります。初期の仕事はこの記事のおかげで獲得できました。

インタビューされたりすると、それを読んだ方からお問い合わせがあったりします。インタビューを受けてくれる人を募集しているメディアもあるので、積極的にインタビューを受けてみてはいかがでしょうか。

インタビューを受けるために世界算数というオンラインの大会で世界一を狙って獲ったこともありました。反響はあったのですが、仕事にはあまり繋がりませんでしたね。

適切な対象者を集めたセミナーを開催すれば、参加者の数人がクライアントになるので、セミナーは良いマーケティングだと思います。オフラインでは最強のマーケティング手法だと思います。

セミナー開催のコツは9つのポイントにあります。セミナーの目的・対象者・打ち出し・登壇者・開催日時・場所・コンテンツ・参加費・集客の方針を決めることが重要です。

勝てるキーワードを決めて記事を書き、検索結果上位の独占を目指したこともありました。これは効果があったのかまだ良くわかりません。徒労だったかもしれませんが、これから効果がじわじわ出てくる可能性もあると信じています。

Podcastなんかもやりましたが、継続が大変です。やる場合には誰かと一緒にやったり、プロデューサーをつけることをオススメします。

Podcastのプロデューサーはこの田島さんがオススメ。私も一時期お世話になりました。彼とは今でも一緒にフリーランス向けのイベントを開催したりしています。

スポットコンサルも早い時期から注目して登録していたのですが「新規事業の壁打ち相手のプロ」という得体のしれない存在に声をかけてくれる人はいませんでした。ある程度パーソナルなことや実績を知っている人じゃないと価値が伝わらなかったのだと思います。

その他のマーケティング手法についてはこちらの記事でババンとまとめたので、興味ある方は読んでみてください。

4.お金の管理がめんどくさくてヤバい!

お金の管理はヤバいくらい面倒だったので、できるだけアタマを使わなくて済むように自動化しました。会社やってたときから苦手だったんですよね…。

でも、Freeeのおかげで確定申告もスムーズにできました。ありがとうFreee。エヴァンジェリストになりたいくらいです。

今では請求書も全てFreeeで発行しています。たまに期日までに振り込まれないことがありますが、そのアラートもFreeeが出してくれるので本当に助かっています。これがなかったらフリーランスやれてないかもしれない。

5.成長の限界が来るのが早くてヤバい!

フリーランスは上司がいないので、自分で自分を成長させなくてはならないのがヤバい。自分で背伸びして、高いボールをもらっていかないとね。

自分を成長させずにできることだけやっていても、指名されるフリーランスにはなれないので、結果的に営業コストがかかって高くつきます。営業しなくてもクライアントから指名されるようなフリーランスになりたいものです。

最後に

フリーランス、大変だけど楽しいですよ。

今回は大変な面を中心に挙げましたが、それを補って余りあるやり甲斐や楽しさ、おまけに報酬があります。

そんなわけで、フリーランス、両方の意味でヤバいです。これからも記事やイベント登壇を通じてどんどん発信してきたいと思います。

ここまで挙げた記事以外にも、フリーランスについて書いたものがあるので、こちらも読んでいただけたら嬉しいです。

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Yusuke Kuroda(黒田 悠介)
文系フリーランスって 食べていけるの?

「フリーランスを実験し、世に活かす」という活動ビジョンのもと自分自身を実験台にしているフリーランス研究家。東京大学→ベンチャー社員×2→起業→キャリアカウンセラー→フリーランスというキャリア。ディスカッションパートナーを生業とし、新規事業の立ち上げを支援。その他、議論メシ代表。FreelanceNow発起人。