【書評】「フリーランスの教科書」はフリーランスになる前に読んだ方がいい本
ご紹介する「フリーランスの教科書」は、一番最初に読むフリーランス関連の本としては良かったと思います。書き手が税理士と社会保険労務士いうところからもお察しの通り、いわゆる「フリーランス万歳!」みたいな内容ではありません。
地に足をつけてやっていくために最低限知らなければいけないこと(特にお金のこと)が書かれています。
著者:
見田村 元宣
内海 正人
インターネットで調べるとトピックごとの記事はあるものの、最低限知っておくべきことは何か、という網羅性を満たすコンテンツがなかったのでありがたいです。さらに、「フリーになったばかりの僕」、「税理士」、「社労士」による会話形式で進んでいくので読みやすかった。
これを読めば、労働者という立場は会社をセーフティーネットとしてとても優遇されていることが分かります。フリーランスは事業主となることでそれと引き換えに働き方の自由を手にするわけですが、そのために、税金や確定申告、保険、年金、法人化など、知らなければいけないことがたくさんあるのです。
例えばサラリーマンであれば労災保険・雇用保険・健康保険・厚生年金に加盟していますが、フリーランスは労働者ではなく事業主なので労災保険と雇用保険には入ることができません!さらに、雇用保険は会社が半分以上、健康保険と厚生年金は会社が半分を負担してくれていますし、労災保険なんて全額会社持ちです。逆に言えば、健康保険と厚生年金はフリーランスになったら倍払わないといけない・・・。
「フリーになったばかりの僕」も、「とほほ。サラリーマン、いいなあ」ともらす始末です(笑)
フリーランスになる前に読むべし
そんなわけで、勢いであったり今の仕事に不満があるからといった後ろ向きな気持ちであったりでフリーランスになろうという人がいたら、一回落ち着いてこの本を読んでみることをオススメします。たぶんそれで何割かの人はフリーになることを断念するのではないかと思います(笑)
もっとフリーランスという生き方の人が増えたらいいと思っているのはホントのところなんですが、必要な知識がない状態でフリーになって「そんなの聞いてないよ!」というふうになってしまっては良いキャリア選択とは言えません。
是非一度本書を読んで、フリーになってやっていけそうか、フリーになる必要や覚悟があるのか、などなど考えるきっかけにしてほしいなと思います。
余談ですが、巻末にあった「確定申告の書き方ガイド」が地味に助かります。
著者:
見田村 元宣
内海 正人
見田村 元宣
税理士。1968年愛知県生まれ。株式会社日本中央会計事務所代表取締役、日本中央税理士法人代表社員。株式会社タクトコンサルティング・本郷会計事務所を経て、現職。現在は、節税、税務調査対策、相続、事業承継などコンサルティングおよびセミナーを中心に活動
内海 正人
社会保険労務士。1964年神奈川県生まれ。株式会社日本中央会計事務所取締役として、税理士・見田村氏とタッグを組む。日本中央社会保険労務士事務所代表。商社の子会社にて法人営業などに携わった後、船井財産コンサルタンツ横浜を経て、現職。現在は、労務トラブル・人事の専門家として、就業規則の作成、人事コンサルティングを中心に活動

