【対談】目指すは「働き方・生き方」の情報格差の解消。ライボ小川氏の語る「JobQ」の未来像

JobQTシャツ欲しい。都庁前駅からすぐのステキなオフィスでした。
求職者が匿名で質問を投稿でき、業界に通じた回答者とコミュニケーションが取れるキャリア特化型Q&Aサイト「JobQ」を運営する株式会社ライボ。代表の小川裕大氏の目指す「自分らしい生き方を選択できる世の中」を実現するために奮闘する彼のビジョンを聞きました。

黒田:お久しぶりです。 私もユーザーとしてよく使っていますが、JobQの調子はいかがですか?

小川:そうですね、おかげさまで前月比数十パーセントで堅調に伸びています。ご利用ありがとうございます(笑)

黒田:ちなみに、どういったコンセプトから始まったんですか?

小川:キャリアに特化したQ&Aというサービスですが、コンセプトはキャリアや企業の情報への人を介したアクセスです。インターネットでは探せない情報にアクセスするために、Q&Aを通じて「情報に通じた人」にコミュニケーションを通じてアクセスする手段を提供しています。人材マーケットの業界構造として、企業の情報がオープンになりにくいのだと思います。オープンにしたら人材紹介業の価値が大幅に減ってしまいますから。

黒田:情報格差で儲けている部分は確かにありますね。業界をディスラプトしたい、という感じですかね。

小川:もちろん、仲介業にもマッチングという価値があると思います。でもそこに情報格差を持ち込む必要はありません。JobQには、その情報格差を埋めることで企業と人のミスマッチを減らしたい、という目的があります。

黒田:プロフィールの機能が拡張されたり、ユーザー同士の交流が促進される取り組みが続いていますね。最初からQ&Aのような交流型のサービスを構想していたんですか?

小川:情報格差を解消するというポイントは変わらないですが、最初はCtoCの人材紹介プラットフォームを考えていました。企業をオススメする個人から情報を引き出せますから。しかし、人材紹介業の資格の問題でグレーな領域だったので、そのリスクは取らずに「CtoCの情報プラットフォーム」としてのサービスに舵を切りました。

黒田:最近では質問に回答がつくスピードが速くなって回答件数も多くなってきたように感じますが、何か運営サイドでテコ入れしているんですか?

小川:質問と回答者のマッチングは意図的にやっていますね。黒田さんもそうですが、ヘビーユーザーの皆さんに回答依頼の通知を飛ばしてスレッドが盛り上がるようにしています。マッチングの一部はデータを活用して自動でやっていますが、通知自体は手動で送っています。

JobQでは転職やキャリアの悩みなど、様々なQ&Aが飛び交っている。

黒田:事業を始めたきっかけはあるんですか?

小川:社会人になって「このままでいいのか」とモヤモヤ働いている人が多いと感じたことが発端ですね。人と企業のミスマッチが起きてしまう現状と、そうなったときに誰に相談すれば良いのか、という部分に課題を感じました。駆け込み寺のような存在が必要だなと感じたんです。先ほど話した業界構造も社会人になってみて分かったので、100年近く変わっていないこの構造をいい形に変えていきたいですね。

黒田: 運営サイドがニュートラルであることが重要かもしれませんね。

小川:なので、ユーザー同士のコミュニケーションというのが最適なんですよね。間違った情報があったとしても、運営サイドは仲介しません。間違った情報も別のユーザーが訂正してくれたりするので、結果的に集合知のような形で情報の質が高まっていきます。削除などしてしまうと、盛り上がりがなくなってしまうと思います。今では質問に対して30分程度で回答がつくようになってきたので、このまま勢いは落とさずにいきたいですね。

黒田:盛り上がっていて良いですね!直近での新しい動きについても気になります。

小川:企業の中の人や転職エージェントのような人にも直接話が聞けるようなプラットフォームも平行して作っていきたいと思います。普段からJobQで情報収集してもらいながら、転職というタイミングもサポートできるようになれたらと思っています。あと、チャット系の機能は追加したいですね。そこからリアルな出会いを生み出して、キャリアについて考えたり転職に繋がる人がでてきたら嬉しいです。

JobQuestではインタビューやまとめ記事など、様々なコンテンツで働き方について情報発信している。

黒田:今後の戦略もお聞きしていいですか?

小川:2つありまして、まず1つ目はグローバルですね。グローバルでの人材の流動性が高まっていくと予想しているのですが、そうなったときの情報格差として国境や言語、文化などがあるはずです。国境を横断して、働き方や働く場所に関連したキャリア情報を的確に受け取れる場を作りたいですね。働き方はグローバルの共通トピックの1つですからニーズはあるはずです。もう1つは人工知能の活用です。Q&Aの閲覧パターンを活用すれば、ユーザーの興味・関心に沿った求人をレコメンドすることもできます。転職エージェントと1時間面談して薦められる企業よりも、日常的にJobQを使ってレコメンドされる企業の方が精度が高い、ということもあり得ます。

黒田: シリコンバレーでも人工知能を活用したマッチング系のサービスはありますよね。

小川:そうですね。ですが、その人工知能が処理するデータがどこにあるのか、ということなんです。例えばFacebookと連携して情報を取得するサービスもありますが、有用な情報は決して多くない。JobQの方がキャリアについての関心は顕在化されているので、より良いフィードバックを返せると考えています。また、検索ワードからの流入もとても参考になります。「営業 つらい」のような検索ワードを見れば、そのユーザーが辞めたい、転職したいと思っていることがわかります。企業の採用ブランディングが上手くいっているかどうかをモニタリングすることもできると思います。データの加工次第で、色々な打ち手がでてきます。

黒田:キャリアについて一般のユーザーが意志表示する場ってなかなかありませんからね。JobQだからこそ把握できるニーズがある。

小川:そうですね。キャリアに限らず、将来的には「生き方」について情報を伝えるサイト・サービスにできればと思っています。先ほど話したグローバル化の一方で地域活性が叫ばれているように、現代では話題が両極端に振れていく。人工知能が話題になれば、逆に「人間とは何か」という根本的な議論が巻き起こる。そういった多様化した幅の中に個人個人の「幸せ」というものも存在するはずですが、その選択肢が多様すぎて把握することが難しい。江戸時代にあった市農工商のような括りはもうないので、取りうる選択肢は増えたけど、その選択肢の情報が届いていない。

黒田:JobQでキャリアの情報格差をなくすように、生き方の情報格差もなくしたいということですね。

小川: もう少し言うと、そういう幅広い可能性を実現するような社会にはまだなっていない。そういう仕組を作りたいですね。誰もが自分の好きなように生きられるようになれば良いなっていう素朴な願いです。先日、福井県の自治体の方と話して地元に仕事がないことが課題だとおっしゃっていました。できればスタートアップも誘致したいと。でも、どれだけ援助の体制が整っていてもその情報も知られていないから、人がやってこない。この情報を知る人が増えれば、もともと地方で働きたいと思っていた人が福井県にやってくるかもしれません。クラウドファンディングと組み合わせるなど、既存のサービスを使って社会の仕組みを作っていきたいと思っています。

黒田:そういったビジョンの実現のためにも、JobQのサイトパワーが高まって欲しいものですね。

小川:そうですね。インタビューを読んだ皆さんにも、是非JobQにアクセスしてどんどん質問していただきたいです。

黒田:私もどんどん利用したいと思います。本日はお時間どうもありがとうございました!

(この記事は Social Design News からの転載です)


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