500万円の仕事よりも心の平静を優先させた理由

決して武勇伝のような話ではありません。むしろ、生存本能に従った泥臭い意思決定の話です。

経済的な安定よりも心の安定を優先させたいという損得勘定。

フリーランスとして約30のプロジェクトに関わり、15のプロジェクトに深くコミットしてきました。そのおかげで、「このプロジェクトは良いな」というのがある程度直感的に分かるようになってきています。逆に、相性の良くない距離を取るべきプロジェクトも分かってきました。

例えば、私はFounder/Problem Fit(F/P Fit) が弱い事業と相性が悪いようです。新規事業は基本的に何かしらの課題解決で、その課題を創業者が本気で考えているプロジェクトでないとうまくいきませんでした。

※それは私の能力や関心の限界でもありますが、フリーランスはそういったクライアントやプロジェクトとの相性についても感覚を磨いていくのが良いと考えています。

F/P Fit の弱いプロジェクトでは事業のゴールがぶれることがあります。すると、ゴールに至るための手段である事業もぶれてしまう。酷いときには一人の気まぐれで事業方針がコロコロ変わるなんてことも。

そうなってしまうと作業の手戻りも多くなりますし、共通言語を持てずにコミュニケーションコストが高くなったりします。こうしてプロジェクトメンバーに不穏な空気が漂い、ストレスフルな状況が続いてしまうことがある。私はこの状況でパフォーマンスを発揮することが得意ではありません・・・。

500万円の仕事を断った理由

私が断ったのは月40万円(税別)の年間契約です。税込みで総額500万円を超える仕事だったのですが、

このプロジェクトを完遂するためのコスト総計が報酬の500万円を超えてしまう

という損得勘定をしたため、お断りしました。

ここで言うコストとは以下の5つです(1~5はすべて連動しています)。

  1. F/P Fitが低いことが原因のプロジェクト成功に直接関係のない『精神的負荷』
  2. 『精神的負荷』による『他のプロジェクトへの悪影響』
  3. 『他のプロジェクトへの悪影響』によるフリーランスとしての『評判への悪影響』
  4. 『評判への悪影響』による『新規獲得案件の機会損失』
  5. 『新規獲得案件の機会損失』による『個人事業主としての経営不安定化』

短期的な金銭面の安定は魅力的。でも・・・

確かに500万円という金額としては魅力的でした。100人の企業をイメージすると、1人で500万円の売上になるのは5億円のプロジェクトです。これだけのプロジェクトを依頼されて断るのは実際かなり心が揺れました。

それでも『精神的負荷』から連鎖的に生まれるコスト総計が高くなる見込みだったため最終的にはお断りしました。ちなみにこのプロジェクトは別の人の手に渡って行きましたが、それで良かったと思います。

この意思決定は武勇伝でもなんでもなく、単純に

フリーランスとしての生存本能

によるものです。仕事を引き受けるときには金銭以外の報酬やコストについて損得勘定をするべきなのではないかと思っています。

今回はお断りする意思決定になりましたが、コスト以上に報酬(金銭に限らない)が多ければ引き受けるべきです。

  • そのプロジェクトによって金銭以外に得られるものは何か
  • そのプロジェクトによって失われるものは何か

そういったトレードオフのある損得勘定を出来る限り幅広く捉えて考えることで、結果的に自分自身とプロジェクトのステークホルダーの双方にとってよい意志決定をすることができるのだと思います。

最後に、お断りしたプロジェクトのクライアントへのフォローを書いておくと、御社のプロジェクトそのものの良し悪しの問題ではありません。あくまで個人との相性が良くなかったというだけです。お手伝いできずに申し訳ありませんが、陰ながらプロジェクトの成功を祈っています!


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