メルマガ配信サービス迷走録

アスメル→メールチンプ→オレンジメール→サブスタック

Mai Yamamoto
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Jul 18, 2021

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Photo by Markus Winkler on Unsplash

私の前に彗星のように現れたサブスタック(substack)というサービス。紹介記事を書いてくださった Zoi.さんには、本当に感謝感激です。なぜかというと、私にとって、その記事は、まさにグッドタイミング。神がかり的にタイムリーな情報だったんです!

読者の中にはご存知の方もいると思いますが、私は少し前からメルマガを配信しています。

2015年に本格的にブログを書き始めたころから、「いつか私もメールマガジンを配信してみたい」と思っていました。実は数年前に一度試したことがあり、そのときはアスメルという日本国産のプラットフォームを利用していました。

しかし、あえなく挫折。―――ブログ初心者の私には、メールマガジンを書き続けるのはまだ無理な状態だということを思い知らされた次第です。

ところがやはり「いつかはメルマガを」と思う気持ちは捨てきれず、おりしも特に英語圏のライター、ブロガー、マーケッターがメール配信に注目し始め、その手の情報が増えてきたのが数年前です。

思い切ってまた、メルマガを始めたんですね。今度は、無料で使えるアメリカ発のメールチンプMailChimpを利用して。

国産と海外産メール配信サービス

私はメルマガ発行は未熟者のくせに、今回のサブスタックを含めて、これまでに4社のメール配信サービス利用経験があります。

具体的には、

  • アスメル(日本)
  • オレンジメール(日本)
  • メールチンプMailChimp(アメリカ)
  • サブスタックSubstack(アメリカ)

の4社。

このほかにもメルマガ配信サービスはありますが、大雑把にいって、日本産サービスで無料で使えるところは(ほぼ)皆無かと思います。

(ほぼ)といったのは、無料で利用できるメルマガ配信サービスとして、「まぐまぐ」という有名なところがあるためです。

ただ、まぐまぐはあまりマーケッター向きとはいえず、ビジネスとして利用するのは不安があるので手を付けていません。しかも、審査も厳しいというので、うーん、ちょっとめんどうかな、と。

アスメルとオレンジメールは、価格的には同じくらいだったと記憶しています。だいたい、月に3000円、初期費用が別途かかるという感じでした。

ステップメールという、時間とストーリーを指定してのメール配信もできます。

こういう日本のサービスを見ていると、「メルマガ配信って、やっぱりコストがかかるなあ」という印象を持ってしまいますね。

でも、海外に目を向けると、無料で十分使えるサービスがあります。

メールチンプMailChimpをやめた理由

メールチンプは操作画面が英語のみという欠点はあるものの、とても使いやすいサービスです。おしゃれなテンプレートでかっこいいメールを配信することができる上に、メールの開封率など解析機能も充実しています。

ただ、これまでに何度もポリシー変更を行っており、ある時点から一部機能が有料になりました。登録直後のウェルカムメールをのぞき、時間やタイミング指定で発行するステップメールは有料プランのみとなっています(それでも国内サービスより安く使える)。

私の場合、数年前にアスメルを使って、一度挫折。そして、今回は最初メールチンプで発行していたんですね。

ところが、メールチンプは、現在アフィリエイトリンク挿入が不可なのか、「アフィリエイト」というワードがNGワードなのか、それ系の文章を書いたら、私のアカウントが凍結されてしまったのです。。。涙

それで、あわてて移行した先がオレンジメールでした。

それにしてもアスメルのときも思ったんですが、オレンジメールにしろ、日本のサービスの操作画面って、なぁんか古臭いんですよね・・・と、ちょっと余談。

オレンジメールも良かったんですが…

オレンジメールは有料サービスですが、購読者数が100件までの場合、最初の6カ月無料で利用できます。ただし、無料利用期間中は、メールにオレンジメールの広告が表示されます。それで、まずは無料で使い始めたのです。

ところが、今回はメルマガを始めてまだ1年もたっていませんが、ありがたいことに、先月登録者数が100名になりました。どうも無料プランだと、100件になった時点で、新規登録者受付ができなくなってしまうようです。

もっと登録者を集めたければ有料プランに移行するしかありません。
うーん、どうするか。。。

登録者数は増やしたいけれど、月に3000円払うだけの価値があるものか。

また、この時点で、6カ月の無料期間があと67日残っていたのです。つまり、100名以内で我慢しておけば、あと2カ月無料で利用できることになります。

読者登録した人の中には古くからの登録者もいたりして、あまりメール開封していない人もいるはずなんですね。だから、開封率の良くない読者さんをいったん削除してしまおうかな、とも思ったのですが、オレンジメールでは(無料プランだからかな?)細かい開封率解析ができないのです。

メールチンプは無料でも、だれがどのメールを開封したか、ということが解析できたんですね。だから、もし、有料プランにしたとき、解析機能が不十分だったりすると、それも困るなあと・・・

以上のようにいろいろ思案していたころ、ひょんなことから、サブスタックというサービスを知ることとなりました。

私にとっては、むちゃくちゃタイムリー。これ以上ベターなタイミングはないというくらいです。

(もしかして、Zoiさんは私の星を読んでいたのか…笑)

サブスタックは、アメリカ産のメール配信、サブスクリプションサービス配信システムです。なんと、すべて無料で使えるというのですから、すごいですよね!

ただし、アメリカ産ということで英語ベースなので、英語苦手な方にとってはここがネックになると思いますが。

それさえクリアできれば、無料で利用できて、購読者数の制限もありません。ステップメールができないのはちょっと残念ですが、どれだけ購読者数が増えても無料ですからね。文句をつけるつもりはありません。

加えて、サブスタックは有料メルマガを発行することもできます(こちらもステップメールは不可っぽい)。

有料メルマガで売上が上がったとき、その一部がサブスタックに徴収されるという仕組みになっています。

なかなかよくできた仕組みです。というわけで、私は、英語読者向けに有料メルマガも開設してしまいました(ははは)。

ところで、なぜ、今メルマガなのか?

ネットビジネスにおいて、数あるマーケティングツール。その中で、今再びメールが注目されているのには理由があります。

これ、実は英語マーケッターの間ではすでに数年前から話題になっていたことです。まだ、日本語の世界ではそこまで強調されていない感じがしますが、気づき始めている人も少なくありません。

ツイッター、インスタグラム、フェイスブックなどなど、数あるプラットフォームの中から、どれを利用するかという選択は、マーケッターにとって非常に大切です。

プラットフォームを間違えて選んでしまうと、労力の割にまったく広告効果が得られなくなってしまいますから。

ただ、こういったSNS(英語ではソーシャルメディアという名称が一般的)は、たくさんありすぎて、ユーザーが分散してしまっています。

何か新しいメディアが生まれるとそれに飛びつくユーザーがいたり、プラットフォームごとにその時代で流行り廃りがおきます。マーケティングツールとして利用するには、そのトレンドに振り回されることになってしまいます。

そんな中、どんなにさまざまなSNSを使おうが、辞めようが、ずっと利用され続けているのが電子メールです。

例えば、ツイッターやフェイスブックに嫌気がさして、利用をストップしてしまった人でも、他SNSに浮気してしまった人でも、電子メールはやめていませんよね。電子メールを辞めちゃいました、という人はあまりいないと思います。

つまり、電子メールは息の長い安定したマーケティングツールだということ。

それに、SNSのようにオープンな投稿ではなく、メールを介して1対1のやり取りをすることで、よりダイレクトな関りを持っている雰囲気が出てきます。購読者=潜在的顧客に、より親近感を持ってもらえるということ。

このような理由から、今メールが注目されているんです。

そして、有料メルマガ、有料購読サービスというのも重要なファクター。

プライバシーの問題や広告ブロックツールなどの普及により、今後、無料で獲得できる情報は今までのような品質を維持できないかと思われます(今までもどれだけ品質がいいかは別の議題)。

だから、私も本投稿のように、内容の濃いコンテンツは、自分のブログで無料垂れ流しするのではなく、こうやって比較的閉じられた場所で(有料コンテンツとして)公開しています。

本当に役立つコンテンツ、質の高いコンテンツは、将来、有料でないと獲得できないというトレンドになるのではないでしょうか。

―――今はだれしもブログを書いて世界に発信できる時代です。

そのうち、だれもが電子書籍を出版する時代になるでしょう。

そして、だれもが有料メルマガや有料購読サービスを提供する時代になるかもしれません。

そうなったとき、「ああ、自分ももっと早くはじめとけばよかった」と後悔しないように、みなさんも、この「波」にのってみませんか?(←と、そそのかして、おわる。

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Mai Yamamoto
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