一歩すゝめ

sakuraneko
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4 min readJul 20, 2020

ひょっとすると, 一度くまのプーさんを観るべきかもしれない.

Image by Cheryl Holt from Pixabay

先日, フラっと実家に帰ってきた弟に腕をやられた.

最近筋トレを始めたらしく, その成果を自慢したかったようだが, 筋肉を見せるだけではその衝動は抑えきれなかったようだ.

弟に一度たりとも負けたことのなかった腕相撲において, 私は完敗してしまった.

原因はコロナの影響らしい. 運動不足解消の為に始めていたエクササイズが思いのほか楽しくなったらしく, 筋トレへ発展したそうだ.

本当に厄介なウイルスである.

怠惰極まりない私は, コロナウイルスのせいで(決して私のせいではない)以前から行っていたランニングやトレーニングをすっぱりやめてしまった.

しかし, 続けだせずに今現在を過ごしている.

元々, 筋トレや体を鍛えることに関しては関心がある方で, 高校生の頃から朝走ったり, 父親のダンベルを使って見様見真似でトレーニングをしてみたりもした.

また当時, ある器具の広告に惹かれていたことも懐かしい. 「ぶるぶるマシーン」なる名前を持つ, おなか周りに付けておくだけで腹筋が割れるという神器である.

なんと, テレビや勉強中に付けておくだけ.

さすがに眉唾ものだと思ったことと, とてもじゃないが高校生が購入できる額ではなかったことから手は出さなかったが, 的確に男の購買意欲を湧きあがらせてくる巧妙な広告だった. 漫画雑誌の背表紙に挟んでくるなんて卑怯すぎる.

その後大学生になった私は, アルバイトで稼いだお金で, 格闘技道場に通うことにした.

今思えば, 中学高校が文化部で, 運動をそんなに得意ではない人間としては, 結構な挑戦だったのかもしれない.

どうにか, 自分を変えたくて挑戦したことないことに飛び込んでいこうと心に決めていたのだ.

結局, 格闘技の他に, レストランでの調理のアルバイトや, 大学の自治組織, 音響関係の仕事の手伝いなど, 自分が持っていないスキルが付けれそうなことには, なんでも手を出してきた.

まあ結局やってきた中で, 胸を張って「得意だよ!」と言えるものは,料理くらいなのだが, それでも過去の自分の行動に間違いはなかったように思える.

私が, そんな行動をしようと思ったきっかけは「くまのプーさん」の名言を目にしたことだ.

The things that make me different are the things that make me.

自分を変えてくれるものが、自分を作るものだ。

恥ずかしながら, 私は未だにくまのプーさんを観たことも読んだことがないのだけれど. それでも, この言葉で, 自分の生き方が開いた気がした.

そして実際に, 「自分を変えていく材料を沢山集める人生にしよう」と, 自分の生きる方針を決めたのだった.

あれから, 数年が経った.

材料は着々と溜まっているようで, でも肝心な自分が作れていないのかもしれない.

弟に負けたことで思い出したようで少し癪なのだが.

まあしかし, 「自分を変えるもの」を意識して, もう一度自分と向き合ってみるのも悪くないのかもしれない.

そういえば最近, 同じ研究チーム中国人と, 各々の自国の文化について語り合う機会があった. 俳句や川柳, そういった日本ならではの文化について, 解説したりするのも意外と盛り上がることを知った.

いつかMai(はな)さんが, 何かの記事で書いていらしたが, そういった日本古来の, 想いを文章にのせる文化を, 自分なりの解釈で英語を使って紹介するのも良いかもしれない.

また挑戦したいことが一つ増えた.

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