日本茶で一服

桂子 Keiko
日本語で読む
Published in
4 min readMay 13, 2020

私は普段はスイスを拠点に、フランス、ベルギーなどヨーロッパを中心に主人と一緒に仕事をしていますが、今日は日本の拠点である京都の南山城村について少しご紹介を。
ここは京都府の最南端にある府内唯一の村。
あまり知られてはいないですが、質の高い京都宇治茶の産地なのです。
過疎化を何とかすべく、村の生き残りをかけて元役場の職員だった方が数年前に独立して道の駅を立ち上げ、村民が村民の協力で助け合い、村人の活躍を盛り上げることで村人にも役立ち、外からの人にもっと知ってもらって楽しんでもらえたらと頑張っています。
その甲斐あって少しづつですが、県外からもたくさんの方が訪れてこられるようになっています。
そして商品の中心となるのがお茶。たくさんの茶農家さんがいらっしゃり、村には美しい茶畑の景観が広がっています。
香り高いお茶で知られる宇治茶、実は南山城村とお隣の和束町で約7割を生産しているのです。
その貴重なお茶を作って試行錯誤を重ねられ、本当にお茶の味が濃厚な美味しいスイーツやお茶を使ったお食事も食べられてお勧めなのですが、残念ながら今はコロナの影響で県外の人にはご遠慮いただき、ほぼ村人の日常生活のためだけに営業しているようで大変そうです。
少しでも違う形で応援できたらと思っています。

さて今日の一服はそんな南山城村の田山で作られた深蒸し茶。柔らかな甘みと香り、優しい渋味。
私達の家と同じ地区の田山の稲置さんのお茶。
道の駅で見かけて、次回はお会いできたらとご挨拶に伺いたいと思っていましたが、もうすぐ帰国するはずだった予定は残念ながらキャンセルに…
今はスイスにて大事に頂いています。
今年の新茶の景色は見れず残念でしたが美味しいお茶を楽しみに、そして次に村に帰れる時にお会いできるのも楽しみに。

次は南山城村の童仙房茶舗さんのお抹茶。
村に引っ越してから仲良くなって、何かとお世話になっている童仙房にあるギャラリーARABONのお友達に連れて行ってもらって、生産者の布施田さんからお話を聞きながら買わせていただいたお茶。次回また伺えたら、今度は茶畑にお邪魔したいです。

そして思わぬ発見も。
スイスの今いる場所はかなり硬質の水なので、いつもはミネラルウォーターでお茶を点てていたのですが、手元にないので今回は普段飲んでいるトルマリンをつけた水道水で。
思いの外甘みも感じられて美味しく。
そういうお茶もあるのだなぁと。

お菓子は洋風ですがタンポポの花で作ったケーキとメレンゲ。メレンゲは綿毛のイメージにて。

この地にある今の季節を愛でながら、日本の茶畑の景色を想うお茶も良し…

京都 南山城村 童仙房の茶畑を望むのどかな景色

http://tijs777.blog.fc2.com/

--

--

桂子 Keiko
日本語で読む

自然、植物、日本文化を通して見えてくる世界を共有したい。Chef of traditional japanese cooking, master of tea ceremony, edible wild plants with François Couplan, Switzerland, France & Japan