「苦労は買ってでもせよ」

sakuraneko
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3 min readMar 6, 2020

苦労なんて買いたくもないし,嫌悪感すら覚える.

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「苦労は買ってでもせよ」

昔の人はよくわからんことをいうものだと少しまで思っていた.

おやおや,お得意の根性論ですかぁ??なんて心の中であおり散らかしていたことも,正直に告白しよう.

しかしこの度,その考え方の,意図するところに気づいたので記そうと思う.

結論から言うと,その意図とは「苦労すればするほど,自分に返ってくるものが大きいから先の自分の為に,苦労はしておく方が良い。」ということだ.

まるでポイントカードの特典のような話だが,仕組みはこうだ.

前提として,「人間にとっての成功」を考えた際に,必要なものは「経験」だそうだ.(というのも私はまだ成功を収めたことがないから成功者談だが..)特にその「経験」には「失敗」の要素が必要なのだ.

人間が成功する仕組みは,その失敗という経験を受けて,そこから学び,また挑戦・行動をする.そうすることで初めて成長する.その成長が積もりに積もって「成功」となるのだ.

「失敗」の経験には苦労が必要であり,その為にはあえて苦しい道を選んだ方が,成長できる.

つまり,成功には「苦労」を買ってでもした方が効率的,ということだ.

しかしここで私は思う.

苦労は大事なのは承知したが,しかしそれでもきついもんはきつかろうと.

勿論,「楽して成功」なんて甘っちょろいことを考えているのではない.

けれども,苦しい経験に耐えなければいけないのは自身の心である.

心が折れてしまっては元も子もない.というか意味がない.そもそも前にさえ進めなくなるのだから.

苦労はすべきだ.ただし,それと同時に心のケアも必須である.ゆっくり,ゆっくりだ.熱いお風呂にそっと足を入れて,だんだんとお湯を馴染ませるように.苦労も失敗も,そんな経験がじんわり自分の血となり肉となるように.

きっと現代に生きる人は,自分に厳しすぎる.確かに,昔の人(今に引き継がれる知恵を産み落とした方々)は強かったのだろう.しかし,生きる舞台が違う.その舞台にあった衣装を着て,振る舞いをすることが必要だ.もっと自分に優しい心で生きる方が,この令和という舞台には向いてる気がする.

苦労はコツコツ地道に買っていこう.このポイントカードに有効期限なんてないのだから.

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