デザイナーが年次報告書を読むべきの理由

より成長したいデザイナーへアドバイス〜

Christine Lee
日本語 de UX
Apr 19, 2021

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ほとんどの人が年次報告書(年報)を嫌うのは、それが複雑だと思っていって、PDFに投げ込まれた複雑なスプレッドシートのように感じることが 多い からでしょう。

年報は信頼性の高いビジネスデータであり、企業が年度末に株主や投資家・金融機関などに対して共有しなければならない総合的な報告書であり、そのため、企業のウェブサイトで公開されており、誰でも無料で入手できます。

より戦略的になりたいと考えているデザイナーや、より発言の影響力を大きくしたいデザイナーにとって、重要な情報です。競合他社のイノベーション計画、業界のKPI、他社のプロダクトかエコシステムなどを理解するために役立ちます。

年報から何が学べるのか?

1. 財務面(収益、利益)

X社は私たちと比べてどのくらい利益を上げているのか?マーケティング/R&D/販売/その他にどれくらいの費用をかけているのか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント: 力の配分を理解しよう 。どの会社がどのくらいの規模で、どのくらいの力を持っていて、私たちの戦略計画に影響を与えているか?

2. マーケット展開

中国、アメリカ、ヨーロッパなどでどれくらい売れている会社なのか?どこに進出しようとしているのか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント :どこに進出したいのか?中国などで顧客調査をするべきか?中国の顧客に向けて、当社の製品をどのように調整すべきか?

3. 提供しているサービス

企業が提供している製品(プロダクト)やサービスは? 製品●● はどのくらいの収益を上げているのか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント:単に違うだけではなく、真に差別化された製品をどのようにデザインするか。競合他社はどのような戦略的選択をしてきたのか?

4. KPI

企業はどのようにして目標の達成を測っていますか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント : デザインプロジェクトの測定に使用できる目標値が参考になります。参考できた目標値を使ってそのメリットを伝えることが可能になるでしょう。

5. ロードマップ(企業の成長と革新の軌跡など)

企業のイノベーション・パイプラインには何があるのか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント :どのような製品や機能を開発しているのか?現実的にそれらのプロダクトをマーケットに出すことができるのか?つまり、より速くなることができるのか?それとも、それらのプロダクトを先にマーケットに出して、失敗から学ぶことができるのか

6. ビジネス上のピンチ

成長企業であることを阻害する最大の脅威は何でしょうか?
🧑‍🎨 デザイナーとして見るべきポイント :私たちは、ビジネスの脅威を本当にクールなデザインブリーフに変えることができます。受動的に脅威が顕在化するのを待つのではなく、積極的に脅威に備えることができます。

それでは、この4つ年報を見てみましょう

1. Adidas’ interactive annual report for 2018
Adidas の年報(収益、純利益、市場など)をわかりやすくなっています。そんなに怖くないでしょう?

2. Netflix’s 2017 annual report
Netflixの海外展開とアメリカ国内の収益など気になったことはありませんか?20ページと21ページの表を見てください。アメリカでの平均月額利用料は1018ドル、海外では866ドルでした。
デザインチャレンジのように考えてみましょうー国際的にどのように価値がありプロダクトを作り出し、収益を増えますか?

3. Audi’s 2017 annual report
40~87ページを読み進めてください。Audiの革新的な計画や、自動車の未来をどのように考えているのか、多くのことを知ることが可能。

4. (翻訳者の選定) 楽天2019年12月期コーポレートレポート
楽天はAudiと似ている雑誌のように表現されています
ページ18:楽天の収益全体像で知ることはできます。楽天膨大なエコシステムの中、どれが一番利益になりやすでしょう?またキャッシュレスの中に楽天はどのような戦略にしている
ページ26:目標達成するために、能動的と受動的なメトリックはどのように設定されていますか

このビジネスデータは、デザイン・企画の際に非常に役立ちます。初期調査のための役にたつ資料であり。新しいプロジェクトを始めるときや、特定の業界を研究したいときはいつも、関連するすべての公開企業を探して、その年報に目を通すようにしましょう。 1時間半ほどかかって間違えなくよりいいインサイト得るでしょう

さっきの例で話すと、Netflixの年報(8ページ)では、Netflixがコンテンツの配信をAmazon Web Servicesに依存していることがわかります。NetflixはAmazonのサーバーからコンテンツをストリーミングしている。 Amazon プライム は、Netflixの最大の競合企業でありながら、最大のサプライヤーの1つでもあります。戦略的なデザインチャレンジのようになるでしょう?

ちなみに、上場企業の年次報告書を見つけることができます(スタートアップ企業はできません)。Googleで「<企業名> + 年次報告書」と検索するだけで見つけることができます。例えば「アディダス 年次報告書」でアディダスのもの表示されます。

※日本語の場合:アニュアルレポート、年報、統合報告書、コーポレートレポートなどで 言い換えることはできます

今すぐ10分かけて下記のことにやってみって、ぜひ調べてみたことをこの記事のコメント欄に書いてみてください!

  1. 業界で最大の上場企業を特定してください (日本にある上場企業一覧)
  2. 「<会社名> + 年次報告書」でググってみて、年報を探しましょう
  3. 目次に目を通し、面白そうな内容をざっと見てください
  4. 何がわかったのか、それがデザインにどのように関係しているのか、コメントでシェアしましょうか

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Christine Lee
日本語 de UX

UXR @ Tokyo, Japan. Working for self-driving tech. Translate UX articles from time to time voluntarily(English, Japanese, Chinese). Twitter(@hi_ChristineL)