剣と魔法と裁判所_読書ログ

言葉と過去で闘う舞台。 — — 裁判。

主人公は弁護士。

有能。無敗と呼ばれるほどに。

ただし、実態はどんなに悪辣な手段を用いても裁判で勝つことに本気を出している、というだけで。

嘘。工作。作り話。

躊躇無く、悪と呼ばれるような行いをして裁判で勝つ主人公、キール。

ストーリーの展開はシンプル。

彼がひとりの都合の良い助手を探した。

その少女が彼の元にひとつの依頼を頼んだ。

とある人物の殺人容疑を晴らしてくれ、と。


とても面白い。

しばらく前に「マンガの神様」でデビューをした人の2シリーズ目。

裁判モノは捻りに捻らなければ簡単すぎて面白くなく、だからといって変に凝り固まった作品は非常に読みづらい。その中で捻って、シンプルなストーリーで作られた感じのする作品。「凝り」が物足りない感じは多少、それでもそこはラノベらしく感情に訴えかけてくる『行動』を描写して楽しませて貰った。何より、裁判の勝ち方がとっても良かった。

また、物語の視点がキールの助手目線ってのも良い。

主人公のキールとはほとんど正反対とも思える信念を持っている助手の心境の変化と相手を知ることによって変わる人の見え方、それらがじっくりと変化する光景も良かった。


裁判での勝ち方はグレーどころか、ブラック(さすが、ファンタジー)。

悪質で外道だが、そこに至るまでの信念が良い。

勝ち負けがハッキリと決まる。

それは倫理よりも感情で。

そんな舞台で。

「 — — こいつらだからこそ、この物語になる」

そう思わせてくれる、主人公と助手の面白い作品でした◎

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