10000mAh モバイルバッテリーで Surface Go をフル充電できるのか

実際に充電してみました

YAGISHITA,Shigeru
本日もご安全に
9 min readJan 16, 2020

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このエントリーで 10000mAh クラスの薄型モバイルバッテリーを調べるうち、はたして本当に 10000mAh のモバイルバッテリーで Surface Go をフル充電することができるのか、不安になってきました。

とはいえ、いったん冷静になり、10000mAh あれば充分だろうと考えられるものの、10000mAh で Surface Go がどの程度充電できるのかを実際に PB-Y13 で試して見極めてから考えようかと思っています。

スマートフォンなどであれば充電対象のバッテリー容量の倍あればフル充電できるようですが、Surface Go などのPC系のデバイスのバッテリーにも同じといえるのか、ちょっと調べてみましたが自分にはよくわかりませんでした。

そこで、手っ取り早く実際にやってみようということで、動画を再生させ続けてバッテリー容量がなくなり電源を入れられなくなった状態の Surface Go を用意して 10000mAh のモバイルバッテリーで充電して検証することにしました。

検証のために用意したもの

以下のものを検証環境として用意して検証しました。

Surface Go

もちろん Surface Go です。WiFiモデルです。

YouTube を再生させ続けて放置してバッテリーを使い、電源ボタンを押しても立ち上がらない状態となっています。

10000mAh モバイルバッテリー

ちょうど1年ほど前に購入して使っている 10000mAh モバイルバッテリー AUKEY PB-Y13 です。

毎日持ち歩いていますが、使用頻度は毎日充放電しているという感じではありません。1週間に2回ぐらい使うという感じです。
検証前に USB PD で充電し、フル充電になった直後に検証開始しました。

USB 電流テスター

Surface Go とモバイルバッテリーの間にはミヨシのUSB Type-C 電流テスター STE-02/BK を挿入し、状態を監視することとしました。

USB ケーブル

以前見つけて愛用しているアイネックスの USB PD 60W 対応 USB Type-C ケーブルを用意しました。

その他

検証そのものには関係ないけれども検証の記録のために用意したものを備忘録的に残しておきます。

動画記録:GoPro HERO 8

充電時間を正確に測るため、USB電流テスターの表示も含めて充電中の状態を録画し、あとから検証するという方法を採用(充電中は就寝してました)。録画機材として GoPro HERO 8 を用意しました。

USB-C 経由で給電しながら、10倍タイムワープで録画することで記録しました。

照明:イワタテック ジーニアス・ライト GL-01

就寝中に録画するので照明が必要、ということで用意したのがこの LEDライトです。以下のYouTube動画を参考に購入したものです。

充電検証開始

検証経過

用意したものをセッティングして検証しました。なお、今回は Surface Go を電源オフの状態で検証しています。

USB-C ポートにケーブルを刺して検証開始(なぜか開始時刻が10時55分からになってしまった…)
充電開始直後 12.2V/1.22~1.23A
2時間48分後 充電完了

というわけで電源オフ状態で2時間48分で充電完了しました。
AUKEY PB-Y13 は残量インジケーターは4つの白色LEDによるものですが、充電とともに点灯 LED は 4つ→3つ→2つ→1つと減っていき、充電完了時には最後の1つのインジケーターが点滅、という表示になっていました。

(翌朝起きてから)電源を入れてみます。

電源入りました。

しっかり電源入りました。Windows を立ち上げてバッテリー残量を確認します。

バッテリー残量を表示させてみる。100%。

バッテリー残量 100%。容量 10000mAh の PD 対応モバイルバッテリーでSurface Go を 100% 充電することができました

このあと、モバイルバッテリーの残りでスマートフォン(SHV41)を充電してみましたが、35%から38%まで充電して終了。AUKEY PB-Y13 の残量インジケーターLEDも最後の一つが点滅という状態でしたし、残量はほとんどなかったようです。

検証詳細

録画した動画から USB 電流テスターの値を読み取り、どのような充電経過をたどったのか、調べてみました。

充電時間経過(横軸)による電流変化・残量インジケーター表示(縦軸)を表したグラフ

充電電圧は 12.2V で一定です。電流は充電時間経過とともに変化します。上図は時間経過(横軸)によりどのように充電電流が変化しているかを表したグラフです。残量インジケーター(白色 LED 4個)の表示についても表しています。

  1. 充電開始時は(1.22~)1.23Aで1時間28分40秒まで一定で進む
  2. 残量インジケーターの点灯個数もどんどん減っていき、1時間25分30秒で最後の1つが点滅状態になる。
  3. 1時間28分40秒以降、満充電に向けて電流が絞られていく
  4. どんどん電流が絞られていき、2時間48分に電流が 0A となって充電完了

これを見るとだいたい1時間半でほとんど充電されて満充電するために電流が絞られていく段階になるようです。同じくだいたい1時間半で AUKEY PB-Y13 の残量インジケーターも最後の一つが点滅状態になり、この時点で容量のほとんどを放出しているようです。

この結果と、充電完了後の AUKEY PB-Y13 の残量を使ってスマホを充電してみてもほとんど充電できなかったことから、

容量 10000mAh PD対応モバイルバッテリー =
Surface Go バッテリー(容量26.12Wh/3411mAh)1回満充電

と言えそうです。

まとめ

容量 10000mAh PD対応モバイルバッテリーは…

  • Surface Go バッテリー(容量26.12Wh/3411mAh)1回満充電可能。ただし、余力はない。
  • 満充電時間は3時間弱だが、1時間半~2時間程度で8割9割充電される。

という結果になりました。

Surface Go の充電に利用するモバイルバッテリーを選ぶときには

希望する内容により以下のように容量を選べばよいでしょう。

  • Surface Go 1回満充電できれば充分
  • Surface Go をバッテリー残量0から満充電する必要があることはそうそうないだろう

→容量 10000mAh のものを選べばよいでしょう

  • Surface Go 1回満充電+スマホ充電したい

→容量 10000mAh より大きいものを選ぶ必要があります

Surface Go 1回満充電+スマホ充電となると、Surface Go で10000mAh 使うので残りの容量がスマホ分になります。スマホも満充電したいということだと 15000mAh では足りなさそう(スマホ分が 5000mAhなので2500mAh+αぐらいの容量しか充電できない)なので、20000mAh またはそれに近い容量が必要かもしれません。

とはいえ 20000mAh となるとそこそこ大きくなるので、10000mAh を2つ用意して、1つだけ携帯するか、2つ携帯するか必要に応じて変える、というのもいいかもしれないですね。

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YAGISHITA,Shigeru
本日もご安全に

一応ファイターズファンであるものの札幌移転でFに関係なくパ観戦。小川皓市の小川皓市的こころ。川名コーチ/北見運送/システム開発者/WPF/Windows Phone/中田ヤスタカにやられてる/954深夜/お笑い/赤い電車。精神年齢15でアラフォー。なにしてんだろ。