Surface Go (と自分)に最適なモバイルバッテリーを選ぶ Fall 2019・薄型編

Surface Go のための USB PD 出力対応のモバイルバッテリーを検討してみた・2019年秋・薄型編

YAGISHITA,Shigeru
本日もご安全に
13 min readNov 24, 2019

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前回の検討の結果購入した AUKEY PB-Y13

2019年2月に「Surface Go(と自分)に最適なモバイルバッテリーを選ぶ」というエントリーをあげました。

このころは

いろいろ探してみましたが、PD 対応モバイルバッテリーは 20000mAh クラスのものばかりで 10000mAh クラスのものは出始めたばかりという印象。USB-C もだいぶ普及してきた印象があったので、モバイルバッテリーも対応した製品もかなり多くなっているものだと想像していたのですが、まだまだこれから、という状況なのが意外でした。

という状況だったのですが、このあと 10000mAh クラスのPD対応モバイルバッテリーが各社から発売になり、状況が変わってきました。当時は AUKEY PB-Y13 を購入したのですが、今なら(自分的に)もっといい選択肢があるかもしれない、場合によっては購入しようと考え、調べてみました。

最近の傾向

前回 10000mAh 前後の PD 対応モバイルバッテリーというカテゴリで調べたところ以下のような傾向でした。

  • 容量 20000mAh 以上が中心で、13400mAh のものが出てきたという状況。10000mAh のものは AUKEY のみ。
  • 薄型は AUKEY のみ。

これが2019年秋段階では 10000mAh 前後の PD 対応モバイルバッテリーは以下のような傾向に様変わりしています。

  • 容量 13400mAh のものは少数派になり、Anker・cheero 共に容量 10000mAh ジャストのものを次々発売。
  • AUKEY 以外は皆無だった薄型を Anker・cheeo 共に発売。

というわけで、前回は AUKEY 以外の選択肢がなかった 10000mAh ジャスト・薄型を Anker・cheero が競うように発売し、主力に据えているように見受けられるのがこのところの傾向です。

候補の条件

選ぶモバイルバッテリーの条件は前回以下のように設定していました。

  • USB PD 出力対応(必須)
  • 2ポート出力
  • 10000mAh程度の容量
  • アルミ外装はできれば選択したくない(一緒に持ち歩くものに傷がつくから)

容量 10000mAh

前回この条件を設定したときには 10000mAh あれば、バッテリー容量 3411mAh の Surface Go を1回満充電 + α 程度充電できるはず、と考えたためです。

しかし、一度も Surface Go のバッテリー切れから AUKEY PB-Y13 を使って充電したことがないので、1回満充電できるのかどうかが本当のところはちょっとわからなくなってきました。実際に1回満充電できるかどうか試してみようと思っています。ただ、モバイルバッテリーを一緒に持っている状態でバッテリー切れまでモバイルバッテリーをつなげないということもないでしょうから、今回も容量 10000mAh を条件とするのでよさそうです。

※このエントリーのあとにモバイルバッテリー・Surface Go ともに1年程度利用したものを使って実際に充電してみたエントリーを上げたので、こちらもご覧ください。

薄型

前回は「薄型」という条件はなしで候補を選び、最終的に「薄型である」という理由もあって AUKEY PB-Y13 を選びました。その後、各社から薄型が発売されてきたので、今回は「薄型」という条件も加えて候補を選んでみることにします。

候補を探す

では各社の製品から条件にマッチした候補を探します。

Anker

前回、薄型がなかった Anker から薄型の Anker PowerCore Slim 10000 PD が発売されました。10000mAh で PD対応の薄型です。

ものがモバイルバッテリーですから、メジャーブランドの Anker から薄型が発売されたのは朗報ですね。Amazon では「改善版」との表記がありますが、一体なにが改善されたということなのでしょうか…。同タイプの少しずつ縦横厚さが少しずつ大きい 20000mAh の Anker PowerCore Essential 20000 PDも発売されています。

Anker は充電器も窒化ガリウム採用の薄型を発売しており、今、薄型に力を入れているように感じられます。

cheero

こちらも前回は薄型がなかった cheero から薄型の cheero Stream 10000mAh PD 18W が発売されています。10000mAh・PD対応お薄型です。

こちらも Anker とならんで実績のある cheero からの発売です。この製品はカラーバリエーションが特徴的で、ブルーとネイビーブルーの2色。定番の黒や白はありません。ちょっとおもしろいですね。 また、最近の cheero 製品共通ですが、7セグメントLEDで残量がパーセント表示されるのが特徴です。ただ、この7セグメントLEDを組み込んだために若干厚さが増してしまっているような気もしますね。

AUKEY

前回も薄型をリリースしていた AUKEY ですが、前回と変わらず PB-Y13 がラインナップされています。

この製品の特長はなんといっても USB Type-A が2ポートあること、そのうちのひとつが Quick Charge 3.0 対応というところです。

RAVPower

RAVPower はあいかわらず 20000mAh 以上のみのリリースです。候補なし…

比較してみる

Anker, cheero, AUKEY ぞれぞれの10000mAh 台の製品を比較してみます。

★は各項目最良値

同じ容量でPD対応と絞っているのでスペックはだいたい同じになりますね。大きさについてはほとんど変わりはないです。共通して PowerDelivery 18W 出力、合計出力 18W、入力についても Anker PowerCore Slim 10000 PD だけ微妙に違いがありますが、共通して 18W で充電可能です。

それぞれの特徴は…

Anker PowerCore Slim 10000 PD

  • ◎ 定番メーカーで信頼度が高い。
  • ◎ 他より軽い。(cheero Steam 10000mAhより43g 軽い)
  • ◎ 他より薄い。(cheero Steam 10000mAh より 3mm 薄い)
  • × Type-A ポートが1ポートのみ。
  • × カラーバリエーションがない。

最も軽く、最も薄いのが特徴です。薄さについては最も厚い cheero Steam 10000mAh との差は 3mm なのでそんなに違いはないですが、軽さは cheero Steam 10000mAh より43g 違うのでまあまあ差があるかもしれません。

Type-A ポートは 1ポートのみですが、USB-C 対応機器が増えてきたこともあるので、Type-A が1ポートのみであることは大きなデメリットではないかもしれません。Anker なので信頼性も問題なし。

cheero とは違いカラーバリエーションがありませんが、今後カラーバリエーションが増えたり、ファブリックタイプの外装でのカラーバリエーションのものが追加されるようです。

とはいえ現時点では1色のみです。

cheero Stream 10000mAh

  • ◎ 定番メーカーで信頼度が高い。
  • ◎ 残量表示がパーセント表示。
  • ◎ カラーバリエーション(ブルー・ネイビーブルー)がある。
  • × 他より重い。(Anker PowerCore Slim 10000 PDより43g 重い)
  • × 他より厚い。(Anker PowerCore Slim 10000 PDより 3mm 厚い)
  • × Type-A ポートが1ポートのみ。

Anker と並んで定評がある cheero です。カラーバリエーションがあることと、残量がパーセント表示されることが特徴です。ブルー系の色が好きな人はいいんじゃないでしょうか。

残量をパーセント表示できるようにしたためか、最も重く、最も厚くなっています。まあ微々たるものではありますが、重さに関しては Anker PowerCore Slim 10000 PD と比べるとちょっと差があるかもしれません。どうなんでしょう、個人的にはモバイルバッテリーで詳細な残量が判別できるといいなと思うシチュエーションが思い当たらないのですよね。もし、残量パーセント表示と引き換えで重く厚くなったのなら微妙だなって気がします。

Anker PowerCore Slim 10000 PD と同じく type-A ポートは 1ポートのみです。

AUKEY PB-Y13

  • ◎ type-A ポートが2ポート。
  • ◎ Quick Charge 3.0 に対応した type-A ポートあり。
  • ◎ USB-C だけではなく microUSB による入力で本体充電も可能。
  • ◎ 他より安い。
  • × カラーバリエーションがない。
  • × 信頼できるメーカーなのかどうかがよくわからない…。

AUKEY は前回調べた時点でも発売されていた PB-Y13 がまだ現行製品のようです。Type-A が2ポートある点、さらにそのうちの1ポートが Quick Charge 3.0 に対応している点、microUSB による入力が可能な点が特徴です。
PD 対応機器が増えたことにより、type-A が2ポートあることのアドバンテージは以前に比べて低くなっているかもしれません。

一番機能が豊富なのが PB-Y13 ですが、やはり AUKEY の信頼性をどう見るかが選択のポイントとなるでしょう。

それぞれの製品の選択のポイント

  • 信頼性の定評を優先…Anker・cheero
  • 安さ優先…AUKEY
  • 少しでも軽いものがよい…Anker
  • 黒い外装より青い外装がいい…cheero
  • type-A は2ポート欲しい…AUKEY
  • Quick Charge 3.0 対応のものが欲しい…AUKEY

といったところでしょうか。

これまでは AUKEY が唯一の薄型であったため、AUKEY の信頼性をどうみるかにかかわらず一択でした。Anker・cheero から発売されたことにより、AUKEY の信頼性を高く評価していない方は Anker・cheero を選択する のがよいでしょう。

AUKEY に抵抗感なければ相変わらずAUKEYが一番機能豊富でよいように思いますが、USB-C 機器が増えたことにより AUKEY にしかない機能はどれも「あったらあったでいいかな」程度のアドバンテージかと思います。

  • 少しでも機能豊富なものを選択したいということであれば AUKEY
  • 手持ちの機器・用途に特段の事情がなく、確実な選択をということであれば Anker, cheero

がよいのではないでしょうか。

何を買うのか

すでに AUKEY PB-Y13 を持っているので、新たに買うことを必要としているわけではないのですが、Anker PowerCore Slim 10000 PD の方が軽いようですし PB-Y13 よりデザインがよさそうに思えてきて、もうひとつ持っていても便利かな~と、なんとなく PowerCore Slim 10000 PD が欲しくなってきています。

とはいえ、いったん冷静になり、10000mAh あれば充分だろうと考えられるものの、10000mAh で Surface Go がどの程度充電できるのかを実際に PB-Y13 で試して見極めてから考えようかと思っています。

今回は薄型をまとめてみましたが、コンパクトタイプも各社から発売されているので、コンパクトタイプも今度まとめてみようと思います。

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YAGISHITA,Shigeru
本日もご安全に

一応ファイターズファンであるものの札幌移転でFに関係なくパ観戦。小川皓市の小川皓市的こころ。川名コーチ/北見運送/システム開発者/WPF/Windows Phone/中田ヤスタカにやられてる/954深夜/お笑い/赤い電車。精神年齢15でアラフォー。なにしてんだろ。