スポイルされた男に罪はない。

masaki
痴れ者の戯言
Published in
5 min readApr 2, 2017

先日、「愛妻弁当は男をスポイルする」というエントリーをアップして、そういえばずいぶん前に「夫のスポイル」についてブログに書いたことを思い出した。

ここで改めて、妻の愛情上に無意識にスポイルされてしまった夫の末路について再考してみようと思う。

以前ブログにアップしたときは、
・金銭管理の弊害
家計に関する権利の剥奪により、夫は金銭管理のストレスから解放されると共に家計への関心が薄れます。
・食事に関する弊害
毎食の食事の世話により、夫はなにを摂取するかという欲を満たすよりもストレスからの解放に身を委ね、食への関心が薄れます。
・整理整頓に関する弊害
妻の趣向に基づいた整理整頓は、夫に自分でモノを探すということに諦観して、妻へ委ねることで問題解決をはかることにより、モノの配置への関心は薄れます。

という3点から、妻がいかに無意識に夫をスポイルしているかを問うたものだった。

この3点に関しては今となってもボクの受け止め方は変わっていない。
相変わらず家庭の一切の金銭管理はボクの手の届かないところにある。もうかれこれ10年間役職が上に上がろうが、当時の定額のお小遣い制である。
欲しいものが発生した場合には個別交渉もしくは、ボーナス時に支給される特別手当の中から購入することになる。
最近はさらに自分のお小遣いの金銭管理もゆるいものになって行き、月々のお小遣いももらっていない。
ボーナスの特別手当がお財布の中にあるうちは、特にお小遣いを請求することなく、無くなったらもらおうと、そんな惰性で日々生活している始末である…(^^;)ハハハ。

食事に関しては先日のエントリーでも触れたとおり。食に関して考えないですむということほどストレスフリーなものはない。
人間、放っておけば勝手にお腹が減ってしまうのである。お腹が減ったらなにかを口にしなければならない。
じゃぁなにを食べる?そんなことを日々考えずにすむということがいかに開放感に満ち溢れたことであるかっ!?
なので、週末になって
♀「今日は何食べに行こうか?」
などと聞かないでいただきたい。こっちは思う存分スポイルされているのである。いまさら「何食べたい?」などと高度なクエスチョンを投げかけられても、返すすべがない。

整理整頓・掃除・洗濯に関してはもはやお手上げ状態である。
2年間の金沢生活をはさみ、ここ数年で引越しを繰り返し、その都度奥さんの自分色を強く打ち出した室内レイアウトの高度化の結果、現在暮らす家ではこれまで以上にどこに何があるかわからない状態に整理整頓されている。
これまでなじみのあった洗濯機や掃除機といった家電も、買い替え以降触ることが無く、その使い勝手がさっぱりわからない。
なにより、ボクは洗濯といえば粉洗剤な男なのである。液体洗剤など使われては使い勝手がさっぱりわからない。
ただ不思議なことに、ボクの洗濯物に関しては取り込んで畳んでくれた後は、まとめて置いておいてくれるので、シャツや下着は自分で所定の場所に収納している。
なので、整理整頓でボクが認識できていることは、自分の衣服の位置くらいなのである。

生活する上で必要な衣・食・住に金。金と食住に関するスポイル具合は上記のとおり。
では「衣」に関してはどうだろうか?これまであまり振り返ったことが無かった「衣」はというと…。
10代の後半から20代を通して、ボクはなにより着道楽だった。
高校時代にDCブランドブームが沸き起こり、その波に飲み込まれて以来、ボクの可処分所得のほとんどは衣服に消えていったのである。
といっても、ボクの好みは当時の流行というよりも定番アイテムを中心としたワードローブを揃えており、元来物持ちがいいほうなので、以降着道楽から脱却してからも、当時の衣服を引き続き着まわしているのだ。
なので、中には購入してから四半世紀経ってもいまだ現役な衣服も残っている。ここまで持つとかなり立派過ぎる古着である(笑)

なので、結婚して以降はほとんど衣服を買い漁るということが無い。下着の類は毎年のバレンタインデーのプレゼントで買い足されていくパンツで賄えてしまっているし、仕事用のシャツに至ってはうちの奥さんが見かけたネットショップで、

♀『ねぇねぇ?どのシャツがいい??』と聞かれて、その場でこれとこれと答えて買ってもらう体たらく……。今となって当時のような衣服へのこだわりが全くなくなってしまっている。

なので「衣」の部分に関しても、もはや奥さんの掌の上の孫悟空状態なのである。

おわかりいただけだだろうか?これが幸せな結婚生活を送る男の末路である。うちの旦那はなにも出来ない!ではないのだ。奥さんの愛情が夫を知らず知らずにスポイルしていくのである。

そんなボクの望みは奥さんよりも一日も早く生涯を終えることなのである……。

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masaki
痴れ者の戯言

未だにまだ公私ともにいまだ夏めいてます。 一体いつになったら実年齢と精神年齢が等しくなるのでしょうか? 読書好きというよりも、活字中毒。 音楽好きというよりも、音響中毒。 一日活字を目にしないと瞳孔が開きます。 一日音楽を耳にしないと宇宙の意思と交信を始めます。