愛妻弁当は男をスポイルさせるのです。

masaki
痴れ者の戯言
Published in
3 min readMar 29, 2017

うちの職場は、ボスの号令一過まとまってお昼に出かける文化がある。
2~3人ならまだしも、6人やら8人やらの固まりともなると、それだけの人数が一つの卓を囲むことができるお店というものは限られる。
職場のビルがオフィス街で、ビジネスマン相手のお店が多かろうとも、なかなかこの条件が整うお店はないのである。
となると必然的に条件がかなうお店のローテーションが組まれることになり、そのうち飽きてきて一緒にお昼を食べに行くのが苦痛になるのである。

幸いなことにボクの場合、夏の暑い期間を除いては愛妻弁当という古式ゆかしい飛び道具を持参することになり、このお昼の儀式に参列できない正統な言い訳を獲得することができるのである。
この日々の愛妻弁当というものは実に便利かつ健康的で、男をスポイルさせるにはこの上ない魔力を持つものなのだ。
この弁当持参に慣れてしまうと、まず「お昼に何を食べるか?」という検討をせずにすんでしまうのである。
男がなせる行為はただ単に、朝奥さんから渡されたお弁当をお昼休みに食べるのみである。
「食」ということに一切の思考も持ち合わさずに、ただただ箸でおかずとご飯を食べるのみなのである。
日々の食事を考えることのストレスがいかほどのものであったか、このスポイルされた状態になると改めて実感するのである。

さらに、お弁当では何かと健康的な食事ができるのである。
お弁当を作り出した当初は、いろいろと冷凍食品も駆使したお弁当を作っていたうちの奥さんではあるが、ここ数年はすべて手作りのメニューである。
朝おかずを作ることもあれば、晩御飯で作ったおかずを小分けにして冷凍しておき、それをお弁当に入れてくるときもある。
ボクが歳とともに和食系のおかずが好きになってきているのも考慮して、お惣菜系のおかずを色とりどり入れてくれるのである。
ご飯の量も外食だとつい大盛りとかおかわりをしてしまうところ、少量のご飯で抑制してくれるのだ。
これほど健康的なお昼の食事はないのである。

そんなスポイルされ尽してしまっている中で、夏場とかうちの奥さんの調子が悪くてお弁当が無い日が続くと大ごとなのだ。
考えずにすんでいた「お昼に何を食べるか?」ということを考えなければならないのである。
これは、スポイルされた旦那としては苦痛以外の何者でもない。
みんなと一緒についていけば、その悩みからも開放されるだろうが、いまさら他人に合わせて食べるのも苦痛なのである…(^^;)ハハハ。
なので、考えようにも何も思い浮かばないときにはコンビニのおにぎりで用を済ますことになる。
そういうときにはお昼は軽く済まして置いて、会社の帰りにラーメンでも食って帰ろうかと(笑)

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masaki
痴れ者の戯言

未だにまだ公私ともにいまだ夏めいてます。 一体いつになったら実年齢と精神年齢が等しくなるのでしょうか? 読書好きというよりも、活字中毒。 音楽好きというよりも、音響中毒。 一日活字を目にしないと瞳孔が開きます。 一日音楽を耳にしないと宇宙の意思と交信を始めます。