果たして認証は必要なのだろうか?

Haruna Watanabe
食と農と風景
Published in
3 min readJun 4, 2020

#農産物認証

坂ノ途中の野菜

最近、坂ノ途中から野菜やコーヒーなどを注文している。私がこの会社に着目した理由は、安全性やおいしさが第一に掲げられていなかったから。言い換えると、環境にやさしい事を第一にあげていたからである。

実際に野菜セットとコーヒーセットを注文してみたところ、私よりも家族がそのおいしさと新鮮さを気に入り、定期便を注文することになった。

明らかに味が違う

最近気に入っているのが、「海ノ向こうコーヒー」シリーズの、中国、「雲南の桃源郷コーヒー」。豆を引いた時や、ドリップ中の香りが独特で、飲むとまた違ったいい香りが鼻から抜ける。後味もフレッシュな桃のような香りが少しして、今までに飲んだことのないコーヒーだ。

野菜も、届くものどれもがみずみずしくピチピチ。これまでスーパーの有機野菜はあまり手に取られずに鮮度が落ちているものが多い印象だったので、「有機≠美味しさ」という概念が変わった。本当に、今まで食べていた野菜と味が全然違うのだ。

果たして認証は必要なのだろうか?

これまで有機やフェアトレードなどの農産物ラベル(修士で研究していた)は環境に負荷のかからない農産物を一般農作物と区別するという意味で肯定的に捉えていた。しかし最近、自分と同じポリシーを持ち、直接仕入れていて、農家ともつながっている、そんな人(この場合は坂ノ途中)が選んだものなら、「買う側としてはもはや認証はいらないのではないか?」と思い始めた。

だとすると、認証制度の意義ってなんだろう…?

・農産物の市場が国際化し、自由貿易が展開する中での単なる”標準”として機能し、工業製品と同じように規格化できるものとして扱われることを助長するのではないか?

・”相互の信用”という意味での「信頼」できる農産物には認証を受ける意味はないような気がする。でも相手が見えない遠くの国から来た農産物には、認証は「信用」の証として機能するのかな?

・ということは今求められているのは、生産者と消費者の信頼を構築するような認証の仕組みではないのか?

などなどすぐには答えの出ないようなことをぐるぐると考えてしまう。

認証、、、っていったいなんなんだ…

--

--

Haruna Watanabe
食と農と風景

Ph.D. student, majoring in Landscape Architecture, Sustainable food & agriculture / Vulcanus in Europe2018(Belgium)