最後にインドの精神科医Vikram Patel氏が行っている、地域ぐるみでメンタルスヘルスケアを行っていくというシステム作りが、人権侵害の改善にもつながっている
インドにおける精神病患者への人権侵害について、双極性障害を患う日本人が考える。
momo.
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インドには、ディアーナ・ヨーガや、ヴェーダやバガヴァッド・ギーターに代表されるインド哲学といった素晴らしいものが沢山ありますね。その中には、私も大好きなカレーやマハーバーラタのお話も含まれます。しかし、日本のニュースで流れてくるインドの情報は悲惨な犯罪ばかりで残念でなりません。

人権侵害の問題に関しては、私が以前にTomomi.さんにおすすめした計見先生の本などを見ると、昔は、日本も、そして、もちろん欧米も壮絶な状況だったようです。家の中の座敷牢に一生閉じ込めておくなど、今では考えられませんね。

私は、医療系ではなく社会福祉系の人間なので、今の精神科病院の実情はよく分かりませんが、私の職場でも、果たしてこれで良いのかといった自問自答は常に抱えています。

認知症や高次脳機能障害、高齢となった精神疾患の人などを大勢お世話しているため、現場は常にハイリスクな状態になっています。歩けないから車椅子を使っている認知症の方が、何か目的があってどこかに行こうとすると、昔からの習慣から立ち上がって歩いてしまいます。それを見逃すと間違いなく転倒し、骨折となります。つまり、それ以降は寝たきりの生活になってしまうということです。頭から直撃すればそのまま逝ってしまう可能性も高いです。

ご家族からお預かりしている以上、私たちは安全に生活できるようにする義務と責任があります。なので、失敗は許されません。今日失敗したから明日頑張ろうといったことはできません。なぜなら、明日にはその人はもう居ないからです。なので、何事においても「安全」第一となります。

問題は、「安全」と「その人のやりたいこと(人権)」がぶつかり合って、どうすれば良いのかの正解がないということです。うまいアイデアを思いついて問題解決できれば良いのですが、実際には、どちらかを選ぶしかない、つまり、「安全」を優先する決定が成されることが多いです。

「ユマニチュード」のような思想は私も理想的であると考えるのですが、日本では「真面目で責任感が強く、何事にも一生懸命な人」が実に多いので、あまり受けは良くないです。

福祉の最前線でもこんな状況なので、一般社会で自立して生活していくのは更に大変なことでしょう。

日本や欧米において、以前より改善が見られたのは、決して自動的ではなく、当然、誰かが死力を尽くして活動したからです。レスポンス元のストーリーを読むと、インドではヴィクラム・パテルさんを代表とする人々が頑張っているようですね。私は絶対に成功すると信じています。

精神疾患のある方も健常者の方も、お互いに認め合い、全ての人が自分らしく生きることができる世の中に成るよう、私たちも頑張らなければなりませんね。というわけで、お帰りなさい。これからもどうぞよろしく。