「落と試合」の話

懐かしのWEB日記を書いていく

「落と試合」とタイトルをつけたが、決して、MMA(総合格闘技)の絞め技で相手を落とす(意識不明にさせる)ということではない。そんな物騒な大人には成ってはいけない。実際に体験してみると、落とされる瞬間は最高に至福の時間だが・・・。


私は、幼稚園生の息子の運動能力を上げるために、現在は、体重バランスのコントロールの習得をさせようと考え、色々と試行錯誤している。親子でインラインスケートを購入して練習しているのだが、昼でも夜でも雨でも、いつでもできるように、自宅で何か出来ないかと考え、体幹(バランスコントロール)トレーニングに適している、エアーパットを購入した。それについてのストーリーは以下を参照していただきたい。今日は、その話の続きである。

私は、子どもでも大人でも学習や練習は、遊び感覚でやることを重視している。私自身はガチなドMなので、体育会系というよりは軍隊式のやり方の方が好きなのだが、他人にそれを強要することはない。自分だけがやれば良いのである。

上記のストーリーでは、遊び感覚の練習として、エアーパットを4個購入して、2人で「押し相撲」のゲームで楽しみながら、バランスコントロールのトレーニングをする方法をオススメした。しかし、私は実際には2個しか購入していない。なぜなのか。もちろん、秘策が有るのである。


話が逸れるが、少し前から、私は道楽の一環として、短棒術(ダブル・スティック・ファイティング)の練習を始めた。その後、ヌンチャクの練習をし、共に基本的な型と原則的なコツを習得し、ある程度、自在に使用することができるようになった。もちろん、それで実戦で勝てるほどの達人になったわけではない。現在は、長棒の練習をメインに行なっている。通っている格闘技ジムには、6尺(180cm)の長棒が置いてあるので、それを許可を受けてから借りて、空いている時間にジムの中で長棒の練習をしているのである。

長棒の使い方は、YouTubeで動画を見比べてみると、日本の空手や合気道などの人たちの使い方と、中国武術(Kung fu)の人たちの使い方では、かなり違う。見ている分には、日本式は、じっと構え、一瞬で一撃必殺するスタイルなので、間合いを取るための動き以外は、あまり動きがない。棒の先に刃がついた、いわゆる薙刀や槍のような扱い方である。YouTubeで演舞や大会試合などを見ていると、剣道もそうだが、どちらかが先に当てた方がポイントが入るので、「先に当てたら勝ち」の戦い方になっている。試合をよく観察すると、実際には負けた方もほぼ同時に当てているので、実戦(真剣)では勝っても負傷したことになる。つまり、避けたり、受け流すという防御がない。防御からの反撃が無いやり方では、生き延びられないだろう。

勝ちとは、自分は全く負傷せず、相手を戦闘不能状態にすることである。なので、うまく逃げられれば、「逃げるが勝ち」なわけである。

一方、中国武術(Kung fu)の方は、棒を絶えず振り回しながら踊るように舞い戦う。なぜ棒を回し続けるのか。ヌンチャクと同じ原理で、叩きつける時に高速で回転させた棒は遠心力の力で破壊力が増すからである。また、踊るように動き続けるのは、一見、隙だらけのように見えるが、実際には隙があるように見せかけて相手に攻撃をさせたところを避けるか、防御をして反撃(カウンター)をするためでもある。つまり、相手の「防御のバランス」を崩すためにわざと「誘っている」のである。反撃よりも迎撃に近い。ここが日本式と違うところだ。1対1では日本式の方が有利かもしれないが、1対多で一斉に襲い掛かられたら日本式は不利だろう。戦い方としては、こちらの方が合理的であり、私は中国式の長棒使いを選んだ。まだまだ、踊るように舞いながら高速で回転させて戦うことなどできないので、今は、棒を回転させながら、遠心力で叩きつける練習をしている。一般人なら、この程度で十分である。

それでは、日本式と中国式のどちらが強いのだろうか。答えは簡単で、強い人はどちらにしても強く、弱い人はどちらにしても弱い、である。実際はこんなもんである。

長棒の長所は棒の長さ(リーチ)であり、常に相手を突くことで、刃物などを持った相手を近づけさせないことができる。突いて離れたら、高速で回転させ叩きつける、近づいてきたら再び突いて距離を取る。やることはこれだけだ。接近されてしまったら長棒の中央を持って、ボートやカヌーのオールやパドルを漕ぐように左右の棒端で叩くしかないが、これなら、短棒術(ダブル・スティック・ファイティング)の方が使い勝手が良い。なぜなら、リーチがほぼ同じになってしまうからだ。長棒は、やはり、突くための道具なのだろう。先端に刃があれば「槍」となる。銃が発明されるまでの歩兵のメインウエポンは「槍」であった。現在は「小銃(アサルトライフル)」である。

こんな感じで、私も棒術が大体できるようになってきたので、子どもにも遊び感覚で教えるようになった。実際には完全なチャンバラごっこである。現在、幼稚園生の息子にはキックボクシングの基本的な練習を、これも遊び感覚で教えているのだが、毎回、同じでは飽きるので、たまにはこういった棒術も教えているわけである。

ちなみに、短棒術の練習には以前購入したスティックミットを使っている。

ヌンチャクはブルース・リーのレプリカの「おもちゃのヌンチャク」を使っている。

では、長棒はどうしようかと考え、最近、近所のホームセンターで材料を買ってきて自作した。以下の写真の物である。

約110cmの自宅練習用の長棒

長棒なので、最低でも6尺(180cm)の長さが欲しいのだが、狭い我が家では振り回すと天井や壁にぶつかってしまうので、約110cmの長さとした。両端には当たっても痛くないようクッションを付けた。なので、クッションのない木の棒の柄の部分の長さは約70cmとなり、この空間で棒を操作することになる。私自身は180cmの棒の長さの感覚が分かっているので、先端に見えない棒があることを想像して練習ができる。子どもの方は、そもそも身長が低いので、長棒としてはこれで十分である。

子どもには、スター・ウォーズEP1に出てきた「ダース・モールみたいだろ」というと大喜びである。早速、チャンバラごっこの開始だ。


さて、そこで私は考えた。話がだいぶ逸れてしまったが、戻そう。どうせ、長棒でチャンバラごっこで遊ぶのなら、バランスコントロールの練習も一緒にやったらどうだろうか、と思いついたのである。

長棒でチャンバラごっこの場合は、エアーパットに乗ると足の動きができなくなってしまうので、私は木の板を買ってきた。ホームセンターのスタッフのお兄さんに「象が乗ったら壊れるが、俺が乗っても壊れない板ってどれかな?もちろん、安いやつで。」と聞いたところ、丈夫で安い物を選んでくれた。

そういえば、この兄ちゃんは以前、私が自宅でボクシングで使うスピードボールを固定する簡易支柱を塩ビ管で自作する時にも、色々とアドバイスをしてくれた人だった。相手は私を覚えていてくれたのだが、私はすっかり忘れていた。大変申し訳ない。今回も親切に対応してくれて感謝である。

私は、この倍のサイズ、つまり正方形に近い板を考えていたのだが、押し合いをするなら、相手との距離(板の長さ)を短くしないと「長棒」にしろ「押し相撲」にしろ相手に届かないですよ、とアドバイスをしてくれたのである。確かに最もな意見だ。なので、90cm×90cmの板ではなく、90cm×60cmの板を選んだ(実際には180cm×60cmの板を工作室で2つに切ってもらった)。もちろん、小さい分、結果として支払ったお金は安く済んだ。それでも、相手の立場に立って売り上げが落ちても適切な物をアドバイスする、このサービス精神に敬服し、私は再びそのお店で物を購入するのである。

90cm×60cmの丈夫な板。端は怪我をしないようガムテープで保護をした。

使用する場合は、以下の写真のように、板の中央部分にエアーパットを置き、板の上に人間が乗る。

板の中央部分にエアーパットを置き、板の上に人間が乗る。

実際に乗ってみると、予想通り、エアーパットに直接乗るよりバランスを取るのが遥かに難しい。私自身も、エアーパット2個に両足を乗せて立つことはできたが、板を水平にして完全に板の四隅を空中に浮かせて立つことはできなかった。これからは、修行の始まりである。何だかワクワクしてきた。

最終的な目標は、息子とカミさん(妻)も含めて家族全員が水平な状態で立てるようになり(状態保持)、更に重心の移動によって、体重バランスのコントロールができるようになることだ。

その習得のための練習は遊び感覚で行う。修行は私だけで良い。その遊びとは、「押し相撲」と「長棒術による押し相撲」だ。板から落ちたら負けの単純明快なゲームである。実際にやってみると、私と幼稚園生の息子では体格差(体重差)がありすぎて勝負にならないので、私は目を閉じて勝負をしている。これはジェダイの修行のようでもあり、なかなか面白い。勝負も互角レベルになりちょうど良い。

で、「第1回男女混合無差別級 長棒術「落と試合」世界大会」を開催したところ、優勝したのは、堂々のカミさんだった。私は絶対に勝つと確信していたので、負けてガチで驚いた。バランスの崩し合いでは、棒術などできなくてもカミさんの方が上手かった。たぶん、ガチなドSなので「落とし所」を本能的な感覚で持っているのであろう。対戦時の、あのニヤニヤとした笑顔が脳裏に焼き付いて離れない。誠に恐ろしい敵である。

そんなわけで、今回の長棒術「落と試合」ゲームで、我が家には更に新しい遊びができた。これで、運動(体重バランスのコントロールの習得)と遊び(長棒術「落と試合」ゲーム)が同時にできる。残る一つ、勉強をこれでできないだろうか。今のところ良いアイデアが出ない。負けたら罰ゲームという手法は私は大嫌いなので、ゲーム中、または前後で勉強もできるようにしたい。それができれば、一石三鳥である。


とりあえず、板の上に乗りながら考えてみよう。「石の上にも三年」という言葉があるが、「板の上にも三年」乗っていれば何かアイデアが浮かぶだろう。トイレはどうしようか。少林寺の修行僧並みの厳しい修行なので降りることは当然許されない。ここは勝負パンツの出番だ。つまり大人用オムツということである。色は、もちろん「白」がお約束だ。

ああ、パンツの色の話はやめよう。以前、ある方と中年のおっさん同士で自分のパンツの色の話で盛り上がり、その後、あまりの悲壮感ですっかり意気消沈してしまったことがあった。

ある方の名前は伏せておこう。ただし、ストーリーはリンクしておく。物好きな人は暇つぶしにどうぞ参照していただきたい。

我が家の「運動と勉強と遊び」についてのストーリーもどうぞ。


以上、「落と試合」の話でした。

おしまい。