火消しではないと思うが……
楊井人文氏の報道検証記事、2つとも読んだけども、読売新聞がトーンダウンしたこと、情報リーク先の意図などの、さまざまな要素を考慮しても、現役男性受験者に有利な選考が行われたという疑いが依然として残っている。「三浪以下の男子に加点」が事実ならば尚更、訂正を打ったから一件落着、とはいかない。
しかも今回の報道で、日本の抱える問題(社会における女性の地位の低さ、男性優位の思考が内面化している等)が副次的に明るみになった以上、官邸&検察の意向だからとか誤報の可能性があるからとかの理由で追及するのを手加減してはならない。また、一面トップで報じた責任上、さらなる検証記事を読売は続けるべきだと思う。
さらに、みずからの裡深くにも「検証」の錐が下ろされなくてはならない。日常生活において、性差による不均衡を薄々知りながらも容認していたことを省みなければ「解」は見つからない。「私」を問題の埒外に置いてはならないのだ。
写真は東京医大の入試における「女性受験者の一律減点」を報じた外電の数々である。
The photograph is a number of overseas newspapers reporting “uniform reduction points only for female examinees” in the entrance examination of Tokyo Medical University.
はっきりカタをつけてよ。
鰯 (Sardine) 2018/08/06
追記:その後、この元記者による検証自体に、疑義が多く寄せられている。
さまさまな意見を一つに要約すると;
“gohoo”の楊井人文氏に関しては、現役新聞記者や元新聞記者がちゃんと反論した方がいいと思う。いつの間にか日本におけるファクトチェックの専門家としてふるまっている。誤報検証機構を検証する機構、が必要だ。1年かそこらの記者経験でインサイダーとして売り出した設定に無理があるから、時間を追って修正していく記事を「誤報だ」と騒ぐ必要にかられる。せっかく始まった「フェイクニュースへの批判や検証」を「フェイクニュース」レベルに落とし、私物化している。
異議ナシとしかいいようがない。鰯 8/11