Yu Momosaki
Jul 3 · 4 min read

Figurehead / Captain

前回、ソフトウェアは(特に)海外製がスタンダートになることが多いって話でしたが、日本で事業展開するときの、日本のトップに求められる機能について。

自分が好きってこともあるんでしょうけど、小売、飲食、メーカーなどなど、様々な業種の海外企業と(特に上陸直後の時期に)お付き合いをさせて頂いたり、内情を見せていただいたりする機会に恵まれてきました。

そういう場合、在外本社側の意向を見聞きする機会も多いのですが、カルチャーギャップがあるんだろうな、と思うことの一つが、「現地(日本)法人のトップ」に求められる役割。

在外本社側は、日本のトップに「マネジャー」を求めるけれども、国内の従業員は日本のトップに「社長」を求める、というような違いと言えばいいのか・・・

このイメージのズレ、開国を求めて日本にやってきたペリー艦長のエピソードが非常にわかりやすいと感じていて。


当時(今もか)、日本には「天皇」と「将軍」がいて、彼らからすると、どっちと交渉すればよいのか非常に分かりづらい、となっていたようです。彼らからすれば、「君主」「国王」はどっちなんだ、と。

ペリーは、(シーボルトの情報もあって、だそうですが)いち早く「(当時の)天皇」の役割を見抜き、「将軍は船長、天皇はfirurehead(船首像)」だと言ったとか言わなかったとか・・・figureheadは航海の安全を祈る大切なものだが、それを船長とよんで、操舵を任せるわけにはいかない、と。

フィギュアヘッドって、こういうものです。

この話、日本独特の「社長」というイメージや求められる機能につながる部分があるのかなと思っていて。
会社を代表するイメージ創出とか、社内を落ち着かせるとか、安心感を醸成するとか、そういうソフトな機能も、「社長」という言葉には内包しているような感覚があります。「経営者」っていうと、船長のイメージなんですが、「社長」にはその言葉を使う人によって、「将軍」と「天皇」が様々な割合で混在しているというような。

この感覚を正とさせてもらえば、「在外本社は船長を求め、国内従業員は船首像を求める」という板挟みに、日本のトップは置かれてしまう可能性が。俗っぽく極端に言えば、国内従業員からは「社長なんだから細かいこと言うな」となり、在外本社からは「社業において一体どんな機能を果たしているんだ」となる。


一括りに海外企業の日本法人とはいえ、成り立ちによって、実質的にはFC企業であったり、実際に現地法人が国内に出してきているケースだったり、色々な状況があるわけですが、国内のオペレーションやビジネスが安定していて、しっかりと本社のレギュレーションを守っていけば良い状況があれば、「天皇型」のほうが日本の企業は安定しそうな気がしますが、あるときは「日本の商習慣を本社に訴えてレギュレーションを調整」し、あるときは「本社のレギュレーションを遵守して日本の商習慣に挑戦する」というような、難しい操舵を任せられる海外企業の日本子会社のトップは、「社長」というイメージとの戦いもあるのかもしれません。

自分が知っている企業で多いパターンは、上陸当初は「現地のスタッフ」もしくは「本国で実務経験がある日本人」を送り込んでくるケースが多いように思いますが、それって、こういった「社長」という言葉のイメージのズレを多少なりとも防ぐことができるから、なのかもしれません。

610g

SWANOIRのブログ。Mediumなので、固まってない考えを連想ゲーム的にとりあえず書いていってます。文脈も多々飛びますがご容赦ください。

Yu Momosaki

Written by

CEO of SWANOIR LLC

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