神のいないセカイに
3月9日
いつの間にか寝落ちして朝がきていた。解散の実感も何もない。ここが来たかった明日?あまりにも想像とちがうので戸惑う。考えても答えが出そうにないので思い付いたことを書き殴って
ホテルを後にする。すぐ近くにSSAがあるけれど振り返らずに駅に向かおう。の予定がコンビニでチケット発券する必要があり普通に横を通ってしまった。台無しだ。
静かなけやき広場。昨日の宴が嘘のよう。じゃあきっと夢だったんだ。ベンチに紫色の狼がたくさんプリントされたバッグを見掛けたけど。気のせいだ。
駅に着くと、あの看板の前に人だかりがあった。
トートバッグ、ウインドブレーカー、リュックサック、缶バッジ。一目でわかる。七色の、同じものを好きだった人たち。
さようなら、またどこかで。
西新宿。
雲ひとつない青空。ビルのあいだを吹く風はもう冷たくない。ツアーの間、去年からずっと着てたコートはもう必要なさそう。木の葉がたてる音もどこか暖かい。もうすぐ春がくる。土曜日の穏やかな昼どき。極上の日常。
この眩しい世界に、もうWake Up, Girls!はいない。
来週の遠征の予定も。ツアーの発表で頭を抱えることも。いつか行こうと思っていた沖縄公演も。もう考えなくていい。やけに頭がすっきりして世界が精彩に見えるのはそのせいかな。
3月8日の明日がきた。WUGのいない世界。何も変わらない、WUGだけがいなくなった世界。
そのことに唐突に気付いて、歩きながら泣きそうになって、木陰を歩いてみたけれどあまり意味はなかったと思う。腫れてる目もグズグズの鼻も「花粉かな、大変ですね」そう思ってもらえれば。
新宿村LIVE。覚悟がなかなか決まらず、遅くにとったS席チケットは6列目。それでもSSAの最前列より近い。昨日はあんなに遠かったのに。なんだろう、笑えてきた。
WUGならこっち側だったのに。上手席を恨めしく思う。こっちにアヤはあまり来ない。いいよいいよ。箱推し箱推し。
そんな事を考えたりSSAを思い出してメソメソしながら開演を待つ。実感があるんだかないんだか。そもそも実感ってなんだ。それを知るためにここに来たのかもしれない。
世界が変わる
この舞台のオープニングはそんな歌詞から始まる。第二章の幕開けにおあつらえ向きじゃないか。
さあ見届けましょう、彼女たちの第二章を