言語についてベーシックイングリッシュを通して考える

_
14 min readMay 21, 2015

--

https://medium.com/@0h0n0/18429d1b8d73 ※注釈・図無しのこちらの方がオススメです。

はじめに

ベーシックイングリッシュとは850単語で英語と同等の意味表現ができる体系である。
この記事はその簡単な言語の重要な機能を通して言語とは何かについて考えようというものである。
他の機能語、具体名詞、抽象名詞の約半分、形容詞については説明の必要が無いと判断したので省略した。

※ベーシックイングリッシュについて詳しくはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%8B%B1%E8%AA%9E

※参考にしたページ、ベーシックイングリッシュの単語リストhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~shu-sato/esp-siryo7.htm

追記

ノートを眺めていて、そこにおける操作が丸(同じものと見なす、ラスター)と矢印(動き、ベクター)に分けられると発見し、言語も丸と矢印による図へのリンク、指示なのではないかという仮説を立てたのがこの研究のスタートでした。下のパーツ群はその図解においてどのような役割を果たすかを考えながら読んでください。

※具体例を挙げよう。メモを区切るために横線を引いたとき、実際には紙の縁を使って二つ丸を描いているのである(手元に紙があるならグ~っと横線を引いてほしい。二つの丸ができてませんか?)。「・~~~~」みたいなのも「・」と紙の端を使って一つのものと見なしている。また関係を示すのに単語を線で繋ぐ事があるが、これは丸と丸を丸が跨っているという事だ。

※ここで言う丸=存在であり、丸と丸の間を跨る矢印=変換=認識なのである。丸と矢印?ラスターとベクター?分からん、明確に定義しろ!と言われてもそれは存在と認識を定義しろと言われているようなものなのであり、原理的に無理なのである。

追記2

シンプルさを保ちたかったが読めないという人が多いのでなるべく脚注を加える方向に転換したいと思う。※印の所は脚注である。

文法について

英語では前の単語が後ろの単語を含む。(ちなみに日本語では逆である)
この根本的な働きが文を一体のものとしている。

※「含む」とは集合に要素として含むという事で、「white noise」であれば(白(ノイズ))という事になります。ここで矢印と呼ばれているものも、厳密には動きを丸で括ったものなので要素を含むことができます。(どうやら日本語では単語単位では英語と同じ含み方をするらしい。「白ノイズ」が訳として正しく、「ノイズ白」は正しくない。「ゲームキング」と「ゲームのキング」が同じなら何のための「の」なんだ?)

※含まれるのが直前だとは限らない。どういう含まれ方をするかはなかなか複雑である。しかし逆の向きは無い。必ずofなどの操作を通す。

動詞について

※ 日本語の話になるが、動詞がこんなにあるのに助詞がこれだけなのはおかしいと思わないだろうか。
それは世界の本質がビリヤードのようなもので、どのような動きも(何が)→(何を)→(何へ)というのの塊に過ぎないからだ。あなたの「怒り」などの感情も原子がビリヤードのように反応を起こしたのをまとめてそう呼んでいるだけだ。
そのようにフォーマットが同じだから助詞があれだけ少なくて済む。

※ここから動詞について

作る make
保つ keep

※下のgoは男によって男は動かされ女に到着するという意味です。他の単語もそのような枠組みで読んでください。

go

come

この図での女が主語

send

give

get

do (A)→(A)→(()()())
let (A)→(B)→(()()())

※ 受動態では、これらのAとBが入れ替わる。たとえば上の図の場合は、男と女が入れ替わることになる。上の図に能動態と受動態を用いると、二者間のあらゆる関係を表すことができる。

アクターの内側 take → have → put ※アクターというのは動き回る丸ぐらいに思ってほしい。もっと言えば恋愛相関図における(Zさん)とか(Nさん)とか、そういう感じである。彼・彼女らは自分で動き回る。

メッセージ say → see
一致 be
部分一致 seem

単語について

単語は定義できるものとできないものに分けられるが、この定義できる単語とは丸と矢印と定義できない単語で図解される単語である。※ちなみに下はその意味で定義ではない。

基礎的なもの

※基礎的なものの最も基礎的なもの。

existenceが丸

changeが矢印

動詞形式でこれがact

group

field

account

behavior

thing

※存在への操作について

birth

death

join

division

copy

※回りについて

relation

mass(not relation)

※以下コンピューター的概念かもしれない

industry

rest

thought(知識的)

attention(thoughtの割り当て) record memory(これはthoughtに対する構造かもしれない) mark point

decision

impulse

reaction

構造

structure(relationは個と個の間にあるものだがstructureはその個も含める。) form(structureの内、動きについてのもの) system(formの内、分岐するもの)
part(構造の部分)

organization(アクターによるstructure) work education(仕事を教える) trouble
danger(troubleが起きる確率) credit doubt quality(成否がクッキリ分かれるdangerでなく量的な基準である。)
produce

expansion growth development(expansion+growth)

集合的アクター

言語においてどのように帰納されるか演繹されるかは描かれない。過程を抜かした前提と結果が描かれるのみである。

※アクターが集まってさらに一つのアクターとして振る舞うという事がどうもあるようなのである。そのための言葉たちという事になる。

judge(他者への価値判断)
respect(個からの尊重) authority(全体からの尊重)
committee(集合的な選択の主体) ※個的な選択の主体が無いのが意外だったけど、まあauthorityで間に合ってるのかな。
debt(恩) reward(恩を返す) ※個の集まりであるならその集団にいるメリットを提示する必要がある。
representative(インターフェイス用の個) ※全体がインターフェイスになるならそれでいいんだろうけど、まあそれに対する個だな。
crime punishment

※以下目的編。

目的

ここでは目的を¥で表す。

※以下単体のツリーでの部分指定である。

(どうやらcauseは間違っている)

cause

base(causeな部分)

effect

purpose

process

※まだ続いている

attempt(¥を目指したact) error(¥に行かないattempt) adjustment(→¥可能に)
need(目的に必要) desire(人間は欲の対象と目的を分ける必要があったらしい) interest(知識欲)
use(真ん中に挟むこと) digestion(消費、組みこんでしまう) ※ツリーの真ん中あたりにガツンと挟む事である。
control(フォームを思い通りに) operation(システムを思い通りに)
condition(目的の達成を尺度にした上での状態)
way direction
position

※ここから複数のツリーについて。

attraction(他者にとっての¥) advertisement(attractionを知らせる) request offer
fight(目的が競合してどちらも譲らない時に起きる) peace competition(競争、図としては競走が分かりやすい) destruction(破壊、成立条件が完全に失われる事である) attack damage
care(ツリーの下) comfort(ツリーの横) support(ツリーの上) guide help ※助けられるという事。
company(同じ¥を目指すgroup) government(管理)※集合的アクターにすべきか
harmony(複数の並行した力が新しいものを作り出す) ※すごい!

※以下の3つは知識編という感じだ。

知識

アクターも言語を使うという前提である。sayとsee

name knowledge
sense experience(体験)
substance(要旨) detail(細部) ※experienceの個的なまとまりである。
tendency(傾向) ※もはや個的なまとまりではないが理論とまでは言えない。
theory(美的感覚などから抽出されるもの、一般的に言える) example(theoryを踏まえてその一例) fact(セオリーを踏まえない) news(factの内、新しいもの)
observation(観察) hearing discovery(発見) ※hearingは知識を得る行為だが、知識から新しい知識へ発展する事は普通にある。
test
design(意図的に作られた知識) invention(発明、意図を達成する動きについてのデザイン) idea(謎、発明は真の意図を達成するものだけだが、これはそうとは限らない。ある種オブジェクト指向のオブジェクト未満というような…)
list story(知識をまとめる一番上層が物質世界であるような知識。文章についてを参照。)

※視覚的なものであればどんなに変でもデザインはデザインだ。しかし動きについてはそうじゃない。

知識や物の移動

question answer
teaching learning expert(比較的学習した)
move transport(誰かによって) porter(運ぶ人) distribution(複数へ) current

集会

meeting ※discussion+argument

※discussionは知識の共有だが、argumentは政治的である。
discussion statement agreement
argument(集団の目的を左右する) opinion approval(賛成) protest(反対の意見) belief(自分の中の) suggestion(opinion — belief)

※以下の3つは量的なものである。

時系列

stage time hour ※世間的な意味での時間は現実でのstageが基準だ。
chance ※相手のstageとこちらのstageの噛み合い、時系列が必要になる。
event ※stage上に配置されている物事。
start end stop
sort

市場

trade(職業,商売) exchange(交換) value(価値) price market property(所有) waste payment owner business profit

※valueとpriceは厳密には違う。ふっかける事ができる。

程度

degree(程度) amount force balance limit measure unit comparison

※程度をユニット化してmeasureになるという感じだろうか。

※以上でベーシックイングリッシュの抽象的な単語は全て書き出したつもりである。

文章について

文章における一文一文はその前の一文(大体は直前の一文)の何かの言い換えのようなものを含まなければならない。
その一文の部分あるいは全体と、その前の一文の部分あるいは全体が、イコールか、含んだり含まれたりする関係でなければならない。

※この文章の法則は本当に重要なので手元にある本で確認してほしい。あなたのこの研究への信頼が増すはずである。(私はこの法則を知ってから長いので妙に凝ったものを書いてしまう。手元の本で確認してほしい。)

※ちなみにこれは映像でも全く同じ事が言える。モンタージュ理論。

あとがき

ベーシックイングリッシュはおそらく外国では失われた体系なのだが、日本人が英語がヘタクソなおかげでこの日本においてコンピューターの時代まで残ったのは幸いだった。

ヴィトゲンシュタインの言語ゲームが本質であってこの研究は駄目だという意見もあった。知らなかったのでwikipediaなどで調べたが、 これはディープラーニングのネコのデータのような本能的な部分では言えると思う。
人工知能のエキスパートシステムとルンバの対立のようなもので、確かにルンバが発展すればこういうものが勝手に立ち上がるのかもしれないが、だからと言ってこの研究が駄目だという事にはならない。今の未発達なコンピューターで翻訳ソフトやsiriみたいなものを作ろうとしたら十分役に立つだろうと思う。今の翻訳ソフトは同じものと見なすという働きしかないと聞く。丸だけでなく動きも含むのだという事を明らかにして整理したこの研究は十分に意義がある、と個人的には思っている。

※ディープラーニングで顔を抽出する時にはまず線を抽出し、パーツを抽出し、顔を抽出するらしい。この研究は更にその上の一層なのではないか。「目が3つ足が1つ」のように見たことが無い化け物を描写する時に既に抽出されたパーツを使う事がある。見たことが無い現象について文章で通じるのは動きなどについて抽出し化け物を描写するように使えるからじゃないかと思う。

--

--