UZABASEのCSR Tシャツをデザイン

Tシャツを作った経緯

UZABASEでは、今年度からCSRチームが発足し様々な活動を行っています。このCSR活動の一環として、4/25、26に行われたTOKYO RAINBOW PRIDEに参加しました。イベントへの敬意・共感を表すためTシャツを作成し、UZABASEの希望者に販売し利益を寄付しています。tomochangはこのTシャツのデザインを担当しました。


デザインの意図

前提:登場人物を整理する

今回登場するのは、UZABASE 、CSRチーム、TOKYO RAINBOW PRIDEの3者です。

UZABASEには日本社会の中ではCSR活動やLGBTに理解のある人たちが集まっています。しかし、人によって理解に差があり自分ごととして捉えられない人、CSR活動をあくまで会社への貢献というストーリーでしか判断できない人など、関心や思考の違う様々な人がいるというのが正直なところです。

一方で、CSRチーム、TOKYO RAINBOW PRIDEの2者は、LGBT差別という社会問題を解決したいと考えていて、それはとてもすばらしいことですが、「UZABASEがなぜLGBT問題に取り組むのか」という問いにはしっかりと答えられていませんでした。

tomochangとしては、この「なぜ」に対する答えを示し、3者の目指す方向性が同じであることを明らかにするデザインにしたいと考えました。

ステップ1:それぞれの理念

UZABASE 、CSRチーム、TOKYO RAINBOW PRIDEの3者が何を目指して活動しているのか、まずはそれを知るためにそれぞれのオフィシャルWebサイトから引用した文章を見てみましょう。

UZABASE:

理念

“世界一の経済メディアをつくる。世界中のビジネス情報を人とテクノロジーの力で整理し、人々の生産性を高め、創造性を解放する。私たちは、世界で最も愛される経済メディアをつくりあげます。”

Celebrate individual differences and unleash your own talents.

“There is infinite potential when unique minds work together. By recognizing and embracing our differences in values, ethnicity, religion, gender, and sexual orientation, we are empowered to shape our own future. Communication from the heart is the essence of an environment where everybody has a free and equal voice.”

(UZABASEには7つのバリューという、UZABASEらしい価値観を記した文があります。この英文はその一つです。日本語では「異能は才能」という項目になっていますが、日英で微妙にニュアンスが異なっていると僕は感じています。日本語では異能という言葉から能力が主、価値観が従となっているように見えるのに対し、英文の方は能力と価値観をはっきりと等価においているように見えるため、英文の方が好きです。そのため、今回は英文を記述しています)

CSRチーム:

“多様性を尊重したい、社会の進歩に貢献したい。 そんな思いを持つUZABASEのメンバーが、 新しくCSR(法人社会的貢献)プロジェクトをスタートしました”

TOKYO RAINBOW PRIDE:

“LGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)が、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、前向きに生きていくことができる社会の実現を目指しています。

(中略)

東京レインボープライド2015では、LGBT当事者並びにその支援者(Ally)と共に、「“生”と“性”の多様性」を祝福し、つながる「場」を提供します。主なものとして、「パレード&フェスタ」を開催し、「レインボーウィーク」というキャンペーンを実施します。”

UZABASE、CSRチーム、TOKYO RAINBOW PRIDEの理念を整理した結果、多様性を全員が重視している事が分かりました。

では、多様性のある社会を実現するためにはどうしたら良いのでしょうか。UZABASE、CSRチームをヒアリングした結果、3つのポイントが出てきました。

イノベーションにより富の総量が増加すること

②必要な情報を誰でも発信・手に入れる事ができる事

③意見や立場の違う他者を尊重できる事

これは正しいと思っていて、全員が経済的に余裕があって、ある程度以上の知識レベルがあり、その上で他者を尊重できる倫理があることが、多様性のある社会には必要なのですね。

では、このポイントをもとに、ストーリーを作っていきましょう。

ステップ2:ストーリーを作る

現在は上述した3つのポイントを満たした社会になっていないから、みんなで変えていこうぜ!が基本ラインです。

より具体化します。

大停滞と呼ばれる闇夜の時代を切り裂き、世界に光を。

“21世紀の現在はタイラー・コーエンが指摘したように大停滞の時代と言われている。経済的にも社会的にもイノベーションが止まっており、社会の成長が進んでいない。その結果、日本の失われた20年に代表されるように、先進国を中心に閉塞感を感じ、未来に希望を持てない人が増えている。

インターネットの発達により情報爆発が起こり、人々がアクセスできる情報は飛躍的に増えた。しかし、膨大な情報から本当に必要な情報を手に入れる方法は確立されていない。また、富裕層とそれ以外で教育レベルの差が拡大しており、格差の固定化が進行している。

ヘイトスピーチやメディアの自主規制も増え、表現の幅は狭まり続けている。

この希望がない時代を変えるには、イノベーションを起こして成長する社会を実現するしかない。r>gが正しいとしても、人々の生産性を高め、創造性を解放することが必要だと信じている。

そのために全力を尽くそう”

ステップ3:デザインに落とし込む

停滞する世界を表すため、Tシャツの基本カラーは夜明け前の暗い夜、黒としました。中央の白い領域は知性や創造性に照らされたUZABASEやTOKYO RAINBOW PRIDEの理念を表しています。

成長し世界を変えていく存在として7色のロケットが停滞や偏見、無知を切り裂いていく様子を示しました。

おわりに

僕はなんちゃってデザイナーですが、これくらい考えないとデザインは組めません。ぱっと組んでいるように見えても、その下には膨大なインプットと想いが乗っています。デザイナーさんに対する敬意を忘れないようにしたいですね。

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