fancyHIM — Interview with Will Bond

ヨーロッパのサウンドを発信していくイベント「fancyHim 」とは?

10周年を迎えた東京のイベント、fancyHim。この度は以前fancyHimに出演したWill Bondをインタビューし、fancyHimの魅力についてお話を伺いました。

− Will Bondとは?

アムステルダムを始め、イギリスやドイツで活動中のDJ、ウィル・ボンド。15歳でDJを始め、ブレイクビーツからベルリン・テクノまで幅広いジャンルを得意としています。TVレポーターやプロデューサーの一面も持っており、Portia FerrariやSharon Needlesのリミックスを手掛けています。

− 最近の活動 / プロデューサーとDJの違いについて

プロデューサーの自分と、一方DJとしての自分は、全く違う目で見られてしまう。

だから、僕は過去にアーティストのために曲をプロデュースしてきたが、最近はDJとしての活動に注力している。音楽をあまりプロデュースしていない理由として、今のテレビ関係の仕事で他のアーティストとお話をする事の方が楽しいからだ。

要するに、プロデューサー/アーティストとして自分を前に押し出すのではなく、「ジャーナリスト」として質問をする側に回る方が好きな時もある。もう一つの理由は、DJをする時は音楽をシャッフルできるが、音楽をプロデュースするとなると、一つの型に押し込まれる気がするからだ。アルバムを作るとなると一つのコンセプトもと、「自分の声」を表現する必要があるけれど、DJをしている時は「皆の声」の代弁者として、自分の中のジャーナリストの一面が出てきているのかもしれない。

― 自分について「説明」することが嫌だということですか?

DJは自分のオリジナルの音楽を作らなければならないプレッシャーを感じることが多いと思う。例えば、Samantha Tongiはオリジナルの音楽を制作しているが、彼女は多彩でイメージもしっかりしているから「アーティスト」として通るが、僕は単にDJとして自分の好きな音楽をかける事が好きなだけで、それに誇りを持っている。

“DJが増えたことに全く威圧感なんて感じていない”

出典:facebook

− どのような経緯で音楽をプロデュースされるようになったのですか?

ロンドンでのSuper Electric Party MachineというイベントのレジデントDJをしていた時に、現地のDJやアーティストと一緒に仕事をすることから始まったんだ。ロンドンは人が行きかう都市でもあり、なかなかDJとして認知されることは難しいけれど、イベントを通じて、現地で自分の名が知られるようになった。そこで自分がどのジャンルをかけるのが好きで、音楽面での進みたい方向性など、色々見えてきたんだ。

― Larry Teeのイベントですよね?

そうだよ!AttackAttackAttackもいた。ロンドンは人が行きかう都市でもあり、なかなか「ロンドンの地図に載る(=DJとして認知される)」ことは難しいのだが、これらのイベントを通じて、現地で自分の名が知られるようになった。そこで自分がどのジャンルをかけるのが好きで、音楽面での進みたい方向性など、色々見えてきたんだ。因みに当時はいつも朝5時にプレイしていて、その時間帯はハードなものが好まれるのだが、FancyHimでは意外にも早い時間帯にも関わらず、ハード音楽をかけたら盛り上がってくれた。レジデントをやっていたあの頃は、丁度Larry Teeが自分のファッションブランドを立ち上げた頃でもあり、僕は自然と音楽とファッションをかけ合せたフィールドへ入っていった。音楽との融合性があることはもちろんだが、アーティスティックな面よりもコミュニティーが存在していて、世界中の人々とのつながりを作ってくれることがファッションの一番好きな点かな。

− 音楽をプロデュースすることに興味がなくなったのは、自分合わなかったからですか?

自分のアイデンティティーを変えなければならないのと、あまり自分の好きな事ができなくなる可能性があるからプロデュースは興味がなくなった。自分が今やりたくて自分を象徴していることをエンジョイしたいだけなんだ。FancyHimはそれに近い物がある。一晩中かかる音楽が変わっていくイベントで、自分のスタイルに似ている。

さらに、僕は「全か無か」の精神が働いてしまうから、もしオリジナルの音楽を作り出したら、そのプロジェクトに全力を注ぎ、しまいには必ずしもみんなが聴きたくもない自惚れプロジェクトに変わってしまうかもしれないのが嫌なんだ。

トラックの単体ダウンロードの文化が根付いたことにより、「アルバム」というコンセプトが薄れてきた気がする。DJが一番苦労しているのはその点だと思う。アルバムが持つストーリーや一貫性とういう要素がなくなりつつあるが、DJプレイは曲順と流れが肝心なんだ。僕がアルバムを作るとなると、皆が必ずしも共感できるような内容ではなく、ニッチなものになると思う。因みに僕は未だCDでDJしている。

今は誰もがDJになれる。それはそれでとても素晴らしい事だ。スキルであったり、ボタンを沢山押しておしゃれなプレイをする事ではなく、どの曲を、どのように、誰に向けてかけるかが重要になってきている。どのDJやアーティストにとって難しい事は、パフォーマーとして自分の素質を理解することだと思っている。僕は何時だって自分にしか表現できないDJプレイをしている。だからDJが増えたことに全く威圧感なんて感じていない。

FancyHimでの出演について

− 同じ日にパフォーマンスをしたFEMMはどうでしたか?

FEMMを観ることができて本当にうれしかったよ!踊りも上手くて、確実にもう一度生で観てみたいグループの一つだよ。玉ねぎを切りながらパフォーマンスをしていたLADYも面白かったね。

− FEMMの2体が身に着けているラテックスの衣装はGM Atelierという日本のデザインチームが作っているのですよ。

それは素晴らしい!デザインの世界では、日本は欧米に目を向けがちだが、欧米は日本を参考にしている事はとても面白いと思う。日本のデザインはディテールと品質にしっかりこだわっている。僕は実は日本でDJするということで、日本のデザイナーの服を着たかったんだ。今回はミハラヤスヒロのデザインを着たよ。

− 前回出演したJodie Harshについて

僕はテレビ関連の仕事もしていて、その関係でMilkshakeというフェスでJodiをインタビューしたことがあるんだ。Jodiは北米でも成功しているけど、そのようなアーティストを日本でいち早くフィーチャーしているFancyHimは凄いと思う。

− エレクトロ・クラッシュの創始者として知られるLarry Teeも出演したことがあるのですよ。

Larryは長年ロンドンの音楽文化において大きな存在だった。そして最近ではファッション業界でも名をあげている。でも一方、同じロンドンのDJでも、Samatha TongiやJoseph IcaroといったローカルDJにFancyHimは目をつけ、招聘している事にとても嬉しく思う。そのようなロンドンのエッセンスを理解できているフェスに出演させて頂いたことはとても光栄だよ。

ロンドンの音楽シーンはここ10年で変化している。90年代ではハウスやグランジ―な音楽がはやっていた。そして(Culture Clubの)Boy Georgeがアーティストとしてではなく、DJとして活動し始めるようになるなど、DJ文化が一気に広まった。因みにはBoy Georgeの事で言うとさっきの話に戻るが、僕と同様に音楽を作るのではなく、音楽をかける事に専念したいと明確な方向性を持った彼を僕は尊敬している。DJ文化が広まった後も、ロンドンの物価は高まり続け、多くの人が別の街に広がっていき、巨大な会場ではなく、小バコでイベントが開かれるようになり、サウンドもニッチなものが増えてきた。この進化は良いのか悪いのか分からない。個人的には踊れる音楽を広い場所で聴きたいなFancyHimは比較的小さい会場にもかかわらず、プレイしていると大きく感じた事に驚いたよ。是非また遊びに来たいな。

【Will Bond SNS情報】

www.willbonddj.com

facebook.com/willbonddj

instagram.com/willbonddj

次回開催情報:

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fancyHIM “colors by me”

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ゴールデン&レインボーウィークのファンシーヒムスペシャルイベント “colors by me”!

ついに、ずっと熱望していたCAZWELLが、ニューヨークより初来日の夢が実現!この日の為のスペシャルライブ&DJセットをお見逃しなく!また世界中で活躍するMADEMOISELLE YULIAが出演する他、color-codeが新曲をひっさげ、さらにパワーアップしたライブを行う!

AiSOTOPE LOUNGEと、ArcH(徒歩1分圏内)の2会場同時開催で、いつもの倍の楽しさに!両会場が7つのエリアに分かれ、fancyBOYS結成10周年パーティや、キース・ヘリングルームなど、色々なが部屋が出現!(初回入場は、AiSOTOPE LOUNGEから!)

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