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Aug 20, 2014 · 10 min read

7月31日に開催された警察庁有識者会議「風俗行政研究会」の議事録と各ダンス関連団体からの提出資料、警察庁からの配布資料が公開されました。

【議事録】
http://www.npa.go.jp/safetylife/hoan/huzokugyousei/02/gijiyoushi.pdf
【各団体からの提出資料】
http://www.npa.go.jp/safetylife/hoan/huzokugyousei/02/hearing.pdf
【警察庁からの配布資料】
http://www.npa.go.jp/safetylife/hoan/huzokugyousei/02/shiryou.pdf

CMCからは、タイムアウト東京の伏谷社長、コンサートプロモーターズ協会の山田常務理事、斉藤貴弘弁護士が発言しています。

CMCの提出資料、発言内容は上記リンクにアップされていますが、以下、そのうちCMCの要望事項を抜粋します。ぜひご一読を!

CMC要望事項

1 はじめに
クリエイティブ・ミュージック&カルチャー・オープンネットワーク(仮称・以下「CMC」といいます)とは、飲食、アート、音楽、ファッション、建築、デベロッパー、各種媒体など業界の垣根を越え、ダンスや音楽文化を活用して魅力ある街づくりを実践していくためのオープンネットワークです。多くの方々からの賛同を受け、正式発足に向けて準備を進めているところです。

以下では、ダンス営業の多様性、多岐に渡る文化的経済的ポテンシャルなどについてご説明するとともに、このような多様性に対応した風営法改正が実現するよう意見を申し上げます。

2 要望事項:ダンス営業の多様性に応じたきめ細やかな規制を

(1) ダンス営業の多様性、多岐に渡るポテンシャル

ダンス文化推進議員連盟は、関係事業者からのヒアリングを経て「既存のクラブ保護にとどまらない、より大局的な視点が必要であり、ダンス文化のポテンシャルを伸ばし、魅力ある街づくりのために活用していくという発想が極めて重要」と提言しました。

ダンスや音楽といった世界中に広がり、支持を集める文化活動は、ナイトクラブだけに留まることなく、アートや飲食、ファッション、さらには、ITビジネスなどとも相互に結びつき、幅広い産業に影響を及ぼします。文化と経済、双方において、実験的で創造性に富んだイノベーションを起こし、都市のアイデンティティ形成と成長の原動力となります。

ダンス文化の持つ潜在的な可能性は極めて多岐に渡ります。文化的で魅力的、そして、成長できる都市づくりを実現するためには、ダンスや音楽に纏わる取組みにおいて、ダイバーシティを担保することがもっとも重要です。

まずダンス営業の「場」は、ナイトクラブはもちろんのこと、他にもカフェ、レストラン、バー等の飲食店、美術館やギャラリー等のアートスペース、ライブハウスや各種イベントスペース、さらには野外フェスなど、私たちの日常に幅広く多様な形で存在しています。

DJによる良質な音楽は空間をクリエイティブに演出し、飲食やアートに豊かな付加価値を与えます。飲食空間を単に食事をする場ではなく、ギャラリーを単にアートを鑑賞する場ではなく、ホテルを単なる宿泊施設ではなく、人々が集う交流の場、文化拠点に変えることができます。

また「場」の多様性に伴い 営業時間のニーズも日中から深夜まで幅広く存在しています。場や時間帯によって、店舗内の照度や音量も変化し、低照度かつ大音量の中で最先端の音響映像設備による演出を伴うナイトクラブや、会話が楽しめる程度の音量で明るく開かれたレストラン等でのカジュアルなダンスパーティなど様々です。

ダンスを楽しむ「人々」の層も多種多様です。ナイトクラブで最先端の音楽やダンス、あるいは人との出会いを楽しむ若者のほか、例えば、アフターコンベンションパーティでDJがリラックスした雰囲気を演出するなか様々なアイデアを交換するビジネスパーソン、近年アンチエイジング効果が医学的に注目されているペアダンスのパーティを楽しむ年配の方々、子どもともに野外フェスを楽しむ家族連れ、ダンスコンテストなどに参加してスポーツダンスを競う青少年、ギャラリーでのレセプションパーティでDJによる音楽とともに最新のアートに触れる学生、さらにはオリンピック・パラリンピック正式種目入りが見込まれる車椅子ダンスの練習に励む身体障害者の方々など、子どもからお年寄りまであらゆる年代に、また障害者健常者関係なく、皆に楽しまれるということが、まさにダンス文化のもっとも大きな特徴とっても過言ではありません。それゆえダンス文化推進議員連盟はダンス文化の潜在的な可能性は極めて多岐に渡ると提言したのです。

音楽やダンスは多くの「文化や産業」に派生し、影響を与えます。例えば、全世界的に定番の洋服デザインとして認知されているファッションの多くは、音楽やダンスを含む若者文化から誕生したものです。ファッションデザイナーはダンスパーティに集い、そのクリエイティブな音楽からインスピレーションを受け、時代の空気を感じ取り、先進的なデザインを創りだします。ファッションと音楽やダンスカルチャーを切り離すことはできません。他には、世界的人気を誇るポップアートやストリートアートなども音楽やダンスカルチャーなしには登場しえませんでした。

このような人を集める力を持っている活気ある「場」、そのような場に集う多様な「人々」、そのような場から発信される「文化や産業」が、都市のアイデンティティを有機的に形成していきます。

2020年に東京オリンピック・パラリンピック開催を控える我が国の国際都市化や政府の成長戦略上、最重要視されているビジットジャパンやクールジャパンの取組みを進めるにあたっては、この世界共通の文化であるダンスや音楽を中心としたエンターテイメントの重要性はより一層増しています。それゆえ規制改革会議は優先検討課題としてダンス営業規制の緩和を議論し、内閣は同会議の答申を受けて閣議決定をするに至っています。

(2) 営業内容ごとのきめ細やかな規制を

このようにダンスを用いた営業が多様である以上、当然ながら、その社会的リスクの程度に応じて、サービス提供施設や営業時間帯、営業内容等によって規制の内容や程度が異なってしかるべきです。

しかしながら、現行風営法は、設備を設けてダンスをさせ飲食させる営業を全て風俗営業と定義し、一律に強度の規制を課しています。

その結果、例えば、日中のレストランでカジュアルなダンスパーティを開催するにしても、風俗営業として店舗外からの見通しがあってはならないという風営法の規制に抵触する可能性があり、風営法が想定する社会的リスクを超えた実態にそぐわない規制内容となっています。多くのダンス産業の発展を抑止し、健全な産業や文化の育成を阻害してしまっているという実態があります。

またナイトクラブについても、午前0時以降(一部繁華街では午前1時)の営業は一律禁止されていますが、業態の性質上、深夜営業なしでの営業は成り立たず、事業者に対して無許可、あるいは許可を取得した上での時間外営業を強いているのが現状です。その結果、クラブ事業者が警察や地域との連携をとるのを困難にしているなど、かえって風営法の目的を阻害しかねない状況を作出しています。

また常態としてダンス営業する以外でも、飲食店やギャラリー等での単発イベント、各種フェス等、常態として行わない営業についても規定がなく、グレー状態で営業しなければなりません。

このような健全なダンス文化産業の育成、また善良な風俗の保持等の風営法の目的実現の観点から、営業する場や時間帯、営業内容等に応じ、実態にそくした形で規制レベルを分け、規制を設けて頂きますよう要望する次第です。

3 多様な音楽ダンス文化推進の担い手としてのCMC

私たちはダンス文化推進議員連盟が中間提言で示されたコンセプトの実現を担い、ダンス文化の持つ文化面、経済面における潜在的な可能性を引き出し、世界の最先端を行く、魅力ある国際都市を主体的に形作るため、多種多様な業界によるオープンネットワークCMCを立ち上げるべく準備を進めており、すでに業界を超え多くの方々から賛同を得ております

CMCの参加メンバーには、音楽、ダンス、アート、映像、飲食、ファッション、メディアなど、クリエイティブなコンテンツ創出を担う業界やそれを国内外に伝えるメディア業界の方々。そして、各界の最前線で活躍するアーティストやDJ、ダンサー、プロデューサーたち。さらには、街づくりを担うデベロッパーやクリエイティブな活動をサポートする協賛企業、弁護士等の法律専門家などが集います。現時点での賛同者は賛同者一覧に記載しているとおりです。

様々な立場の方が各方面から集りますが、クリエイティブでフレッシュな感性こそが、文化や経済にイノベーションと成長をもたらすという共通の信念と、国内のみならず、グローバルに活躍してきた経験と実績を持つ、という共通項を持ち合わせています。

CMCはこのような多岐に渡るダンス文化のポテンシャルを伸ばし、魅力ある街づくりに活用していくことを目指すネットワークです。これまでダンス文化を実践してきた各種団体や事業者、ダンサーやDJ等のアーティストと連携しつつ、業界を横断した多種多様なネットワークを活用し、新たな企業の参画を促し、音楽やダンス文化や関連産業のクロスオーバー化を推し進めます。市場を拡大し、多くの雇用を創出して、国の目指す成長戦略の実現に大きく貢献していきます。

また、日々の活動の中で培った海外とのネットワークや経験、グローバルな視点を十分に活かし、世界に通用する日本発の文化を育成し、世界に発信していきます。

このような活動は、単に東京に留まるものではなく、日本全国の各地域においても、CMCの理念に基づき積極的に展開します。CMCでは、そのための全国的なネットワークをすでに構築しています。こういった取組みが広がることで、東京と地方都市とが、地域の垣根を超えて連携し、相互に交流を促すことで、双方の文化、経済両面に相乗効果的な発展を実現していきます。

もっとも、先に述べたとおり、現行風営法は、ダンス営業を風俗営業と定義し、一律に強度に規制を課しています。その結果、風営法が想定するリスクが定型的に認められない健全なダンス営業や音楽を用いた営業を行うことすらも困難にしており、CMCに賛同している企業や団体などがダンスや音楽を活用することの大きな障壁になっています。

CMCは、ダンス文化推進議員連盟が示した中間提言のコンセプトを強く支持します。規制改革会議が目指すオリンピック・パラリンピックを控えた我が国の国際都市化や政府の成長戦略での音楽やダンスを含むエンターテイメントの活用を強く支持します。

そして、その実現のために最大限の協力を惜しまず、取組んでいく所存です。ここまで本要望書にて述べてきました通り、「既存のクラブ保護にとどまらない、より大局的な視点」をもって、「ダンス文化のポテンシャルを伸ばし、魅力ある街づくりのために活用」できる環境を今回の法改正によって作り出すことが重要であると考えます。それにより、はじめて、多種多様な企業やクリエイター達の積極的な市場への参画が可能となるものと考えます。