アグリゲートトランザクションが示唆する未来

※リリース前のものについて推測で書いている部分もあり実際の内容とことなる場合がございます。

こんにちは。Daokaです。

いつでるの?いつでるのと?言われていたNEM/mijinのカタパルト(catapult)について、先日ようやくmijinのクローズドβテストが行われるというリリースが発表されました。

さて、そのカタパルトによってNEM/mijinの性能向上と機能強化が行われますが、その中でも注目すべきは「アグリゲートトランザクション(Aggregate Transactions・複合トランザクション)」ではないでしょうか。

アグリゲートトランザクションとは

アグリゲートトランザクションについては、mijinを開発しているテックビューロ社が行ったCOMSA ICOのホワイトペーパーの中で既に言及さており、そのホワイトペーパーには

複合トランザクションとは、基本的には複数のトランザクションを一つのセットとしてとりまとめ て、該当する当事者のマルチシグが完結した場合に、その全てを「同時」に決済できる機能であ る。

と書いてあります。

つまり、関係する複数の取引について、関係者全員の署名がないと決済できない仕組みとなっています。

文章だけだとイメージがわきにくい場合は、カタパルトの紹介動画の1:15あたりからみるとアグリゲートトランザクションについての説明があるのでそれも合わせて見てみるとよいと思います。

アグリゲートトランザクションが与えるインパクト

アグリゲートトランザクションが与えるインパクトを示唆する例として、アリスがとあるシステムにあるボブのデータ(例えば医療情報やゲームのデータ)にアクセスしたい場合を考えてみようと思います。

従来型のパターン

従来であれば、アリスはボブのデータにアクセスしたい場合、そのデータを持つシステム(サービス)に要求をするでしょう。そして、ボブに対してアクセスしようとしているけどよいか確認して、アリスにアクセスの許可を与えています。

この例ではやりとりの間にシステム(サービス)が挟まっており、間に立つシステムに強い権限があり。アリスとボブはこのシステム(サービス)を強く信用する必要があります。

アグリゲートトランザクションを利用した例

アグリゲートトランザクションを利用する場合、アリスからシステムへのシステム利用料の支払い、アリスからボブへのアクセス許可要求、ボブからシステムへのアクセス許可のこの三点について、アリス・ボブ・システム(サービス)三者の署名がそろって初めてアクセス許可を出すことができます。

この点が従来より優れていると考えられるのは以下の点です

  • ボブは第三者の信頼をなくアリスからの要求を判断することができる
  • ボブはアリスからデータアクセスについて直接対価を要求することができる

特に後者のインパクトは個人的にすごいと思っています。従来のシステムでもボブはデータアクセスについて対価を得ることは可能ですが、それはシステム(サービス)側のコントロール配下によるもので対価がもらえるか、いつもらえるかはシステム(サービス)側次第になってしまい、ボブの意思ではコントロールできません。

ボブは自分のデータへのアクセスのコントロールを自分の手に取り戻したと言えるのではないでしょうか。

今まで利便性の名の下、自分のデータへのアクセスコントロールを第三者に委ねていたものをもう一度自分の手に戻すことができるかもしれない。

これは人だけではなくモノ(IoT)にも応用できるのではないでしょうか。

価値の高い個に対して、その対価がしっかり支払われる世の中へ…

アグリゲートトランザクション、これは一種の個への回帰運動でなないでしょうか?