機能の利用率を高めたいと思ったときに思い出すべきこと

機能の利用率を高めることについて、論理的に考えてみる。
まず第一に、「機能の利用率を高めたい」というのはユーザーの考えではない。
なぜ機能を使って欲しいのか?に対する答えは、ユーザーにとって利益があるから、でなくてはならない。他の理由である場合はおかしい。あなたのやっていることに、人類にとっての意味がないということだから。
その機能はユーザーに何らかのインセンティブを与えている。機能の利用率は、そのインセンティブで行動する人の割合である。したがって機能の利用率を高めるためには、
- インセンティブの量を増やす
- 機能の認知率を高める
- インセンティブの種類を増やす
という3つのパターンが考えられる。
例:フォロー機能
コミュニケーションサービスでは一般的となった、フォロー機能を例にする。フォロー機能は「気になる人の新しい投稿を見逃さない」というインセンティブを与えている。言い換えれば、フォロー機能は「気になる人の新しい投稿を見逃したくない」と思う人だけが利用しているということだ。
ここでタイムラインを改善した場合、 1.量の増加 が見込め、他は見込めない。フォローボタンのチュートリアルを追加した場合、2.認知率の向上 が見込め、他は見込めない。
何をするべきか
1.量の増加 を見込む施策をするべきではない。なぜなら、その効果はわずかであるからだ。すでに利用している人にしか利益がないため、新しく利用し始める人数には影響しない。例えば、そもそも「気になる人の新しい投稿を見逃さない」というインセンティブに魅力を感じない人にとって、もっと見逃しにくくなるんだぜ、というのは魅力的ではない。
2.認知率の向上 が必要となるのは、機能が、そのインセンティブに魅力を感じる人が見つけることのできないくらい隠れている場合や、一部のユーザーしか使えない・見えない場合など、認知率が極端に低いときだけだ。もっともそのような場合、するべきことは認知率の向上ではなく、サービス内の他の機能の削除である。
したがって、機能の利用率を高めるためには多くの場合で 3.種類の増加 が必要となる。しかし、これは残念な話になるかもしれない。フォロー機能の利用率を高めたいと思ったあなたは、実は「気になる人の新しい投稿を見逃したくない人」を増やしたかったのではないか?
あるインセンティブでの行動率を高めるというのは難しいのだ。それは現ユーザーのライフスタイルに依存するためだ。もっともユーザーを変えても、人間にはそこまで差異がないので、あまりかわらないかもしれない。
この機能の利用率が今のままだとサービスが成立しない、ということであればピボットしよう。
