白紙との対峙

高さ2mはあろうかというそれは、これといったトリックもなく僕の目の前1m程度のところに離れて浮かんでいる。この距離では対象を、自分と関係を持つものとして捉えなければならない。

人間の脳を嘲笑うかのようにいつも目の前にあり、鈍く光を反射している。それとは、白い紙である。白に輝きを認めることは、あらゆる創作を卑下する根本的なモチベーションに違いない。

抽象性を美しさの必要条件とする我々にとって、なんの作為もない状態がある一定の美しさを保っている。それだけで創作を断念する理由としては十分だ。

紙は私に語りかける。というよりも、紙を前にして私は自然と自問する。言葉ではなく、あたまのなかのことばで話す。複数の未来を紙に投影し、無垢な状態よりも酷いありさまであることを受け入れる。

子供のように物事を見ることができれば良いのに。

なぜ自分を貶めなければならないのか。紙はただそこにあるだけだということに、僕は気づこうとしている。

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