【退職ブログ】Facebook(Oculus)社を退職しました

GOROman
GOROman
Dec 21, 2016 · 9 min read

この記事は Oculus Rift Advent Calendar 2016 22日目の投稿です。

もともとアドベントカレンダーには「VRにおけるキャラクタープレゼンス 〜Mikulusの未来〜」という内容で書く予定でしたが、西田宗千佳さんという昔から尊敬するライターさんが取材してくださり記事にして電ファミニコゲーマーというこれまた神のようなメディアに超長文で書いてくれるそうなので、今回は割愛することにしました。キャラクタープレゼンスについては、以前書いた VRにおけるプレゼンスの維持と破壊 を御覧ください。

以上、おわり。




では無くて、本日でOculus VR社(Facebook Japan株式会社)の最終出社日となるのでいわゆる退職ブログを書こうと思います。

Facebookといえば世界でも時価総額が4位くらいの会社でして、福利厚生は神レベルに凄いです。

・別にタイムカードはなく自己申告なので満員電車回避可能。
・毎朝と毎昼は手当が出るのでレシートあればある程度キャッシュバック(経費精算地獄はある)。
・社内にキッチンがあり、炊飯器もある。お菓子もカップヌードルも食べ放題。
・コンビニより充実しておりジュースが飲み放題。何故か冷蔵庫にビールがあり、ワインセラーがある。
・USBメモリとかマウスとかは社内に自動販売機があり社員証をタッチするとゲットできる。
・有給とか育休とかめちゃくちゃある。
・出産するとお金くれる。
・本社の方は社内(広大なキャンパス)に社内ゲーセン(Hyperネオジオ64とかDDRもある)・歯医者・医者・自転車屋・アイスクリーム屋・お土産屋があり、社内がマクロス状態(超時空

自分も死ぬほど転職(ただのコンビニ深夜バイト・ガードマン・中小ソフトハウス・東証一部上場企業・スタートアップなど)を繰り返してきましたが、おそらくここよりすごい環境の会社は世界にあんまりない気がします。

で、なぜそんな凄く普通だったらなかなか入れない(ある意味棚ぼたで正社員になった)を辞めるのか?というと、
早い話が自分でやりたいことができたからです。

以上、おわり。




ではなく以下にストーリーを書きます。

私は、6年前に起業(その前も会社やってたけど)して100%自己出資でずっと自分の会社があります。自分の会社があるにも関わらず、2013年にOculus Rift DK1に出会い、このVRは次のインフラになると確信(確信のわりに根拠は何もない。ピコーンとしただけ)し、人生をちょっと掛けてみようかと思いました。会社には十数名のスタッフもおり、売上もその頃は4億くらいはありましたし創業時から全部黒字でした。で、突然、「俺VR 100%やる!」と社内の新年会かなんかで宣言し、全員ドン引きする中そのままアメリカにいってしまいました。もう無茶苦茶です。普通ならこんな会社辞めます。

その突き動かしたストーリーは去年のOculus Rift アドベントカレンダーに書いてありますので、まずこちらの「中の人になる方法 」を読んでいただければと思います。

さて、2014年7月にOculus VRに入り、自称エヴァンジェリストがガチエヴァンジェリストになりました。2014年10月には親会社であるFacebookに所属し、正社員になりました。社長しながら正社員なんて出来るのか?! という疑問が残りますが、基本NGです。契約書を交わして

・自分の会社の報酬をゼロにすること
・自分の会社には勤務時間には行かない(土日とか夜はOK)

という条件で入社しました。結果、自分の会社からは席もなくなり、今もまだ鍵も持っていないわけですが。
2年間で自分の会社には30回くらいしか行っていないので本当にすみませんでした。ゆるしてなんて言えないよネ・・・(ナウシカ風)
とまあ、もちろんやめていった人もたくさんいるわけですが、残ってくれた人もたくさんおり、その人達がVRマスターになって
刀剣乱舞の三日月VRとかをつくって東京ゲームショウで高評価を得ました。CGWORLDさんにメイキングが出てます。

ちなみに失敗したと思う点

入社時に職務経歴的なレジメを英語で出す必要があった

もともと自分は小学校2年からパソコンをやっててプログラムを書いてたので、ずっと職業プログラマーをしていました。1998–2006年くらいはゲームプログラマとして、PS1/PS2/Xboxとかのツール・描画エンジン・モーションエンジン・ゲームアプリパート・ツール・SI/Max/Mayaのプラグインとかも書いてたり、割りとマルチにこなしました。で、その後、プログラマからは足を洗おうということでマネジメントの勉強をしてどっちかというとPMとか技術コンサルティングとか営業的なのとか人と関わる仕事にピボットしました。しかし、職務経歴書にプログラマ時代の実績とスキルを書きすぎてしまいました・・・。

・Z80/68000アセンブラ/C/C++/Lua/Ruby/C# 書けるとか、PostgreSQL書けるとか DirectX と OpenGLとGLES書けるとか

実際昔はやってたので書いたのですが、明らかにエンジニアリングスキルのアピールになってしまったのです。10年前にプログラマやめたのにw
で、与えられた職務は「パートナーエンジニアリング」になりました。
(やべー、エンジニアリングはもうやりたくねーから、会社作ったのに・・・)
その当時はVRの勝手にエヴァンジェリストを名乗り、メディアリレーションもイベントも登壇も全部やってましたが、そっから全くできなくなりました。実は言うと社員になってすぐに気が狂いそうになりもう速攻辞めようとしたことがありますw

ただ、デバイスが出荷されるまではやっぱ残らないと「突然来て突然辞めたただの頭のおかしい日本人だった」みたいな印象にもなると言われ諭され、まあそうだなーと残ったわけですw

というわけで失敗学的に学ぶべき点は、過去のスキルではなく「今のスキル」及び「未来にやりたいこと」をアピールしなければならないということでした。

で、色々、開発系の講演とか技術サポートとかデモとかはできたわけですが何かしっくり来ない状態が続きました。みんなには「最近生き生きしてないよね?」とか「GOROmanはTwitterをサボっている」とかよく言われました。

SIEの吉Pさんには「なんでマーケの仕事しないの?」とか、サマーレッスンの鉄拳原田Pからは「なんでエンジニアやってんの??」とか言われましたが、「そんなこたあああああああああああああああ俺が一番そうおもっってんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!}あqwr32qw4ふじこ!!!」という感じでした。

で、「VRビジネスの衝撃」というVR界のミスター手のひらクルーこと新清士さんにお会いしたときに、「GOROmanさん、CV1でミクラスがしたいです・・・。」と安西先生に嘆願する三井のように言われたので、あー、そこまで言うなら土日でちょっとやってみるか!みたいな気持ちでやってました。
そしたら、なんか楽しくなってしまい。生きてる感が出て、全身が充足される気持ちになりました。

「あー、これこれこれですよ」みたいな孤独のグルメのゴローちゃんみたいになったわけです。

で、それ以外にもう一つ重要なファクターがあります。2016年の10月に米国サンノゼに出張で行ったときです。ここで

・パロアルト研究所(の看板の前
・スティーブ・ジョブズ(のガレージ
・コンピュータ歴史博物館(特にAltoとかアラン・ケイの実績を垣間見れた

尊敬するあるしおうねさんが車を出してくれて同行してくれ、全部オーディオコメンタリーのようにノンストップで解説してくれました。
ということでAltoを見たら天啓が降ってきて、VR時代のOSのコンセプトデザイン(それこそAlto的な)ことを日本発で世界に向けてやりたいと思ったのと、経費精算がつらすぎて死にたくなったのが主な辞める理由です。

【以下謝辞】

・こんなぶっとんだ人間を許容(?)してくれる家族と猫に感謝します。
・Oculus Japanのメンバーに感謝します。特に池田さんと井口さんには苦労をともにし、英語が全くできない(ハローとナイスチューミーチューとサンキューは言える)自分をサポートしてくれて感謝しかありません。カスタマサポートチームにも感謝です。あとは任せた。
・自分のマネージャー Chris Pruettに感謝します。クリスが日本語ができて日本マニアだったのでなんとかなってました。
・Facebook Japanの皆さんにも感謝します。ほとんど喋ったことないけどすみませんでした。
・自分の会社のメンバーと去っていったメンバーに感謝します。突然任命した副社長に全部を押し付け、秘書を雇った瞬間に社長が不登校になりすみません。自分で経費精算をやっていつもどんだけ助かっていたか身にしみました。
・どこの馬の骨かわからない自分を信頼してくれたスーパーアキバ系オタクことOculus創業者 Palmer Luckeyと拾ってくれたJoseph Chen(今はWithin社)に感謝します。特にジョーは、DK2手渡しでくれたり、Anime Expoの展示でホテルで缶詰なときにレッドブル買ってきてくれて嬉しかったです。
・完全に裏方ですが支えになってくれている 瀬川さんに感謝します。いつも作りかけを全部押し付けてすみません。
・現代の遣唐使ことSVVRのブライアンにも感謝です。
・いつもアホな文を読んでくれるTwitterのフォロワーさんに感謝します。
・あとはMikulusやVROSというものに期待し、テストしてくれる方これからもよろしくおねがいします。

どうせここまでメチャクチャやったんだから、あとは更に無茶苦茶にします。多分Wikipediaに名前が残るでしょう(自分で勝手に書くから)

ロックンロール!!!!!!!!!!!!!!!!!

以上、ありがとうございました。

読んで面白かった方、さらに詳しい話はぜひ私の本も読んでください⇒amazon

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