ゴールドデジタル通貨:従来通貨システムの変革者か、デジタル通貨世界のダークホースか?

世界一の仮想通貨分析サイトCoinMarketCapはGoldlinksが発行したGGC(Global Glod Coin)を例として、ゴールド資産を基礎にした安定通貨が仮想通貨と伝統的な経済に持たされる影響を深く分析しました。我々のメディアをフォローして日本語版を読みましょう:

世界的な通貨「大暴落」再来はもう目前か

通貨の信用、債務の限度額とエネルギーの安全は、世界経済の三大生命線とされている。金属通貨の時代において、貨幣はその価値により流通したが、信用通貨の時代になると、紙幣は流通してこそ価値を持った。1971年ブレトン・ウッズシステムの崩壊は、直接米ドルと金を切り離し、金の支払い機能も人為的に剥奪された。これにより“金本位”に取って代わったのが、国家の信用を裏書きに、法律で流通使用が強制された従来の通貨システム、「管理通貨」制度である。

従来の通貨システムは今もなお各国経済の発展において重要な作用を果たしているが、同時にそれ自体の欠陥も徐々に呈しはじめた。法定通貨の発行超過はまさにその大きな欠陥の一つだ。2008年アメリカのサブプライムローン問題は世界的な金融危機を引き起こした。一部の経済学者はその根本的な原因は、米ドルの発行超過だと指摘する。法定通貨の発行超過がもたらす貨幣価値の下落と悪性のインフレは、国家経済の急降下を招くのみならず、ゆゆしきに至っては国家に通貨の信用危機をもたらす。過去のジンバブエにせよ、最近のベネズエラ、アルゼンチン等国家における貨幣価値の大暴落にせよ、いずれもそれを強固に証明するものだ。

昨今各国の通貨が米ドルに固定された通貨システム下において、各国通貨の米ドル依存は根深い。米ドルの超過発行の度が過ぎると、引き続いて新興マーケット国家に流れ込んで流動性が上がり、一部国家の通貨価値の暴落が続いて、ひいては経済の崩壊につながる。2018年8月現在、ブルームバーグ社が追跡した24種の新興マーケット通貨のうち20種が下落中であり、JPモルガン・EM( Emerging Market )ボンド・インデックス も1%まで下落するという最低記録を更新した。

より懸念されるのは、新興マーケットのみならず、先進国でも同様のマーケット大暴落の恐れがあることだ。報道によると米国債の10年利回りは史上最高の收益率を記録しているにも関わらず、米国株には長期的な上昇相場を終結させる弱気相場の特徴が現れているという。投資の大御所ロジャースは、膨大な債務問題のプレッシャーを受けつつも、今のところまだ米ドルにはさほどの問題はないが、同様に2008年の金融危機を上回りうるゆゆしい危機にも直面していると警告している。彼は、次の金融危機勃発の時期について、マーケットの崩壊は想像以上の速さで訪れるかもしれないと語る。

再度上がりだした「金本位」回帰を求める声

この時、金の「金本位」価値の重要性が高まる可能性がある。天然通貨としての金の普遍の価値が、まさに人々の視野に戻りつつある。関連メディアの報道によれば、近年来ドイツ、ロシア、インド等複数の国家の中央銀行が金の備蓄を重視しつつあり、アメリカにある金を運び戻す行動に出ているという。世界のここかしこで“金本位”回帰を求める声があがっている。連邦準備制度議長のアラン·グリーンスパンは彼の「黄金と経済の自由」の中で、「金本位不在の状況下では、いかなる方法をもってしてもインフレが人民の貯蓄を飲み込むことを阻止できない。安全な価値の保管は有り得ないのだ。」と述べた。ケインズもかつて「連続したインフレを通して、政府は秘密裏に、人に知られることなく人民の富を剥奪することができる、と述べている。彼は、金は最後の衛兵で緊急需要時の備蓄金であり、それを上回る代替品はないと言う。

ブロックチェーン技術の勃興がまさに今、「金本位」復興の希望の火を再熱させているのかもしれない、というのは注目に値する。分散化、トレーサビリティー、改ざん不可という特徴を備えたブロックチェーン技術、そして価値の保持、危険回避性を備えた金という両者の融合により生まれたゴールドデジタル通貨は、不可分性、携帯に不便という金の特徴的障碍を排除し、金という「眠れる資産(sleep asset)」をデジタル化する。天然通貨としての属性を備えた金が、価値の保全キャリアかつ支払いツールとなって、人々のもとに戻ってくることが期待される。

風口に立つ安定通貨

しかしビットコインを代表とする暗号通貨はその大きな価値変動がゆえに、短期的な投機機能しか具備せず、安定資産としての長期的な投資は不可能であるとみなされている。その変動性の根本的な原因こそは、一般的なデジタル通貨は本当のベース資産をサポートとして持っておらず、それ自体に価値がないことである。最近のビットコインの暴落が、継続的な下落マーケットをもたらしていることが、最も有力に証明している。

このような状況の中、暗号通貨として優秀で価格が安定した資産固定型安定通貨に、マーケットは熱いまなざしを向けている。現在、安定通貨は多くの人々にブロックチェーン業界の基礎インフラとみなされており、安定通貨であってはじめて、現実世界におけるデジタル通貨の応用が促進されるのだ。

これまでマーケットで発行された安定通貨は普遍的に法定通貨に固定されてきたため、その価値は法定通貨の価値によって決まった。これに対して本文のはじめで述べたとおり、法定通貨自体にはその内在的な欠陥がある。法定通貨は国家信用を裏書として発行されているのであり、価値の現物資産があるわけではない。発行超過による下落、通貨政策による変動は、いずれもその価値が絶対的安定ではないことを決定づける。このため、人々は今後金に固定される安定通貨に目を向ける。

立ち上がるゴールドデジタル通貨:安定通貨中のダークホース

ブロックチェーンの世界で強調されるのは価値の共通認識であるが、金は人類文明の出現以来最大の価値共通認識の一つである。金の希少性と価値の安定性により、金の現物資産と連動した安定通貨はずば抜けており、安定通貨中のダークホースとみなされる。

今年10月、ロイター社が報道したニュースは、幅広い注目を集めたが、そのマイルストーンとしての意義は大きい — — ある韓国企業がGlobal Gold Coin(GGC) という名のゴールドデジタル通貨をその国際貿易業務の決算通貨とし、かつ最終的に香港のブリンクスHK(Brink’s HK)からGGCと引換えたKg基準現物金塊の引出しに成功したというものである。当該ゴールドデジタル通貨はグローバルゴールド産業ブロックチェーンリーグのGoldlinksが発行したもので、GGC100個は金1gに相当する。

この事件は、すでに手元の法定通貨を金と連動したデジタル通貨に交換し、貿易決算を行おうとするビジネス企業があるということ。言い換えれば、ゴールドデジタル通貨が、新しい国際貿易の決算ツールとしての条件を備えたことに意味がある。

もちろん、この前提は同通貨が依拠する金のベース資産が真実、安全かつ透明であることだ。Goldlinksのオフィシャルウェブサイトでは、GGCはGoldlinksの実物の金の備蓄量に基づいて発行されるとされている。つまり、GGC100個の後方では1gの金がその価値を支えているのだ。GGCのベース資産はBrink’sが第三者委託保管会社となって保管し、第三者の合格監査機構が定期的に監査を実施すると同時に、KYC(KnowYourCustomer)及びAML(Anti-Money Laundary)規則を厳守する。

ある通貨が金の希少性及び金のインフレヘッジ、為替レート変動へのリスクヘッジ性を備え、同時に分散化され、改ざん不可能な分散型台帳技術によりその資産の安全性が保証され、さらに取引や支払いの簡便性も具備するとしたら、それこそは暗号デジタル通貨の求める方向ではないか?

ゴールドデジタル通貨は、ただのビットコインではない

筆者は調査により、現在世界的にはGoldlinks以外にもDigix、HelloGold,、GoldMint等、すでに多くのプロジェクトが金にサポートされるデジタル通貨を研究中であることを発見した。現在開示されている情報によれば、大多数のプロジェクトは、いずれも個人消費者を対象としたゴールド備蓄投資業務を展開している。即ち、ユーザーはそのプラットホームを通じてデジタルゴールドを購入し、プラットホームはユーザーを代理して現物の黄金を購入及び保管する。しかしそれが果たすのは仲介業者及び保管倉庫としての役割のみで、暗号技術を利用して構築したデータバンクを利用して、金資産の真実性を保証するだけである。

これらと比較すると、Goldlinksはそれ以上の大志を抱いているようだ。過去2ヶ月の間、同プロジェクトはモンゴル、アフリカ、オーストラリア等の中大型金鉱との提携情報を相次いで発表している。それが意図するのは、同プロジェクトは単なる金の販売ではなく、ゴールド産業チェーンの最上流にある金鉱採掘に直結するということだ。シンガポールにおけるToken Dayイベントの開催期間中には、さらに主催者Bizkeyとの提携を発表、GGCを BizkeyのスマートPOS機決算システムに繰り入れ、それによりC端支払いルートを開いて、消費支払いツールとしてのGGCを実現すると宣言した。上記で述べた国際貿易取引における決算通貨としてのGGCの事例に加え、Goldlinksの産業エコ戦略の布石も姿を現してきた。

「ブロックチェーン技術を利用して世界中の金産業の生産者、消費者、投資者チェーンをつなぎ、手を携えてGoldlinksのグローバルゴールドブロックチェーンコミュニティを構築し、GGCを価値交換と流通のツールにする。この使命のためにGoldlinksは努力を尽くす」、Goldlinks のCEOであるOuyang Yunはあるニュースメデイアの会見で語っている。

ゴールドデジタル通貨はすでにただのビットコインではなく、法定通貨と同様に流通し、価値を計算し、支払い属性を備えた価値取引のツールとして発展しつつある。法定通貨と違うのは、それが金という実際価値を備えた資産を代表していることだ。そしてこのビジネス分野の戦いは、幕を開けたばかりである。