GrowthHacking勉強会のまとめ Part 3

こんにちは、GHS広岡です。
 
 
 遅くなりましたが、細野氏の続編です。
 
 いわゆるリーン型というのは「リーンスタートアップ」という本のタイトルからも想像できるように、主に新規事業開発で使われる手法のように思われがちですが、実は既存事業を伸ばす上でもこのやり方は有効です。
 
 
 また、さすがリクルートキャリアとでもいいましょうか、きちんとそのやり方を浸透させるために、評価の対象を結果ではなくプロセスに置かれています。
 
 
 
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4. もぐりフェーズ

競合が少ないマーケットを探し、そこにおける課題を解決する

私たちがやっているリーン型事業開発プロセスでは、「もぐりフェーズ」と「浮上フェーズ」の二つのフェーズがあります。
 
 
 もぐりフェーズでは、ステルス実験をたくさん行っています。その目的は主に「成長の伸びしろ」を探すこと。マーケットとして急成長しているところ、もしくは競合があまり居ないにも関わらず、サイズの大きなブルーオーシャンを探します。
 
 
 次に、その領域で今解決されていない課題を見つけて、打ち手の仮説を作ります。ここでポイントなのが、いわゆる「議論」をさせないことです。私はメンバーが議論をしている姿を見つけたらすぐに解散させ、代わりにすぐに実験をさせます。クライアントやカスタマーの意見、データがどう示しているかということが議論よりも大切だからです。また、ここでは1人で複数の案件を抱えたり、実験を¥複数回したりします。そして、これは売れるだろうと証明されたものだけを浮上フェーズに移行させます。

5. 浮上フェーズ

実験の結果から本格的な実装計画や、起案を作成する

浮上フェーズになると前項の実験で見えたFACTや可能性をまとめて未来を描いていきます。すでに一度同じ話をしましたが、一つ目の兆しが見えた時点で「こういう戦略で行きます」とすべてを描き、固めたくなりますが、ここはぐっと我慢し一気に描かず、少しずつやっていきます。
 
 また、既存の何かを切り替える必要がある時は「べき論」でぶつからないことが重要です。「こっちのツールに切り替えるべきですよ」という言い方はせず、「これを使ったほうが業績上がるけど、どうします?」と軽い説明だけをして、そのツールを放っておきます。
 
 そうすると誰か1人ぐらいは「これ、面白そうだな」と使ってみる人が現れます。そしてすでにその効果は実証済みなので、当然ですが業績が上がります。結果が出たらその人を褒め称えてみてください。そのうちみんなそのツールを使うようになり、いずれは完璧に切り替わるでしょう。私は最新の注意を払ってこの方法を用いています。
 
 これを童話『北風と太陽』から、太陽アプローチと呼んでいます。そして、そのツールを実際に使った人の事例を元に起案します。私はこのプロセスをメンバーに徹底していて、「このやり方をやりたくない人や、ビジネス検討をたくさんしたい人は別の部署に行ってください」と冗談交じりに本気で伝えてますw。

6. イノベーションを起こすための22のスキル

チェックシートを用いて自分のスキルを客観的に把握し、目標を明確にする

イノベーションを起こすための22のスキルは、着想と実現という二つのカテゴリに分類されます。それぞれのカテゴリの中は、さらに二つずつ、合計四つに分かれています。そしてその四つの中身がさらに細かく分類されます。
 
 
 
 ○着想のカテゴリ

1 着眼点(そもそもの着眼点が優れているかどうか)

2 ソリューション(その着眼点が的を射ているかどうか)

○実行のカテゴリ
 3 実現プロセス(プロジェクトマネジメントや段取りを付ける力)
 4 オーガナイズ(仲間を味方につける力)
 
 
 そして、チェックシートを用いて、研修ですべての項目をチェックさせます。こうすると、自分が今どのレベルであるかを客観的に計れます。そして全部の平均点を出します。それをマッピングして、自分はどのレベルでどういうことができるかがひと目で分かるようにします。縦がイノベーション(機能、テーマ、商品、事業)のレベルです。横がエグゼキューション(伴走、自走、率先、突破)です。このように、メンバーが今どの位置に居るのかをマッピングしたスキルマップを作ることで目標が明確になります。

7. 完全プロセス評価のやり方

四つの項目に基づいて評価する

一つ目は、実験結果の明瞭度です。実験がとてもよく理解でき、かつ次につながる想定外のプラスの発見があった場合、評価はプラスです。逆に実験が曖昧でよく分からず、検証ができなかったとしたらマイナスになります。
 
 
 二つ目が自律度です。先ほどのマッピングと照らし合わせ、その人のグレードに合わせた実行レベルを設定します。それに対し、マネージャーの関与度が低ければプラスです。マネージャーの関与度が高すぎるとマイナスになります。
 
 
 三つ目は実験の難易度です。とても難しい手間のかかる実験を見事成し遂げたならばプラスです。ただし、実験が簡単すぎるからといってマイナスはしないので、マイナス要素はありません。
 
 
 四つ目はコスト・納期です。当初の想定より安く早く実験ができたらプラスです。想定よりもコストや納期が大きく掛かってしまった場合はマイナスです。
 
 
 
 曖昧に見えるかもしれませんが、この4項目のプラスマイナスで最終的にその人が抱えている案件に対しての評価が決まります。
 
 
 
 例えばとてもいいアイデアがあったけれど、それを実験してみた結果全く駄目で絶対実現はできないということが分かったとします。結果的に、案件は全く前に進んでいません。しかしそれでも、うまくいかないということを実験で証明してくれれば、評価はプラスとなります。会議などの中でもそれを褒めます。そういう文化を作ることを意識してやっています。

5. 終わりに

イノベーションや新サービスを生み出すのは、個々の頑張りではどうしようもないと私は考えています。一般人がなんとかして思いつかなくてはならないときには、マネジメントがとても重要です。この2年間、チーム全員で天才になるためのやり方を一生懸命考えてきました。そのおかげで、業績を2年間で数十億円上げることができました。今回はイノベーションを生み出す組織マネジメントについてお話ししました。みなさんのお役にたてると嬉しいです。
 
 
 
 
 
 【細野真悟】
 リクナビNEXT編集長。当初はNEXTの開発ディレクションを担当。その後商品企画に異動し、さまざまなサイトの改善、新商品の考案などを行う。

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