effect of technology

You don’t need any brains to listen to music.
(Luciano Pavarotti(1935–2007))

AlphaGo躍進中

ディープマインドが研究を進める人工知能技術を囲碁に活用したAlphaGoが、世界を震撼させた。囲碁棋士の中でもトップクラス、世界で五指に入るとされる韓国棋院のイ・セドル九段が敗北したとのニュースである。3/11時点で、5回戦のうち2戦までが終了し、AlphaGoが2勝している。当初の評判ではソフトウェアがプロ棋士に勝つのはまだ困難であり、イ・セドルが全勝する見方が大勢だった。人工知能研究の要であるデミスハサビス氏ですらここまでの展開は予測しなかったのではないか。イ・セドルは2戦終わった時点で、AlphaGoの不気味な実力を認めざるを得ない旨の発言と共に、せめて一矢報いたい的なスタンスになっているように見える。

コンピュータは人を超えるか

技術の詳細を理解する事はとてもできないが、コンピュータ囲碁ソフトのアプローチは大きく2通りあるらしい。ざっくり言うと、1つ目は従来のアプローチで、ある局面における判断を定められたいくつかの基準に基づいて繰り返しシミュレーションするアプローチ。いくつかの基準を使った先読み総当たり作戦である。この場合、ソフトウェア品質向上の要は”いくつかの基準”と総当たりを効率的に行うためのアルゴリズムだと推測される。これは作成者の能力(センス)と、最終的にはハードウェア能力に依存するものと思われ、人工知能と呼ぶ範疇ではないかもしれない。囲碁でコンピュータが人間に勝つにはあと10年かかる、と言われた所以はここにあるようで、19路の囲碁板で繰り広げられる選択肢は容易に天文学的な数になり、かつ、局所的な部分ならまだしも、大勢の形勢判断を行う明確な定義はなく、作る人間の想像を超えないものになってしまうからであろう(たぶん)。

一方、現在騒がれているAlphaGoは、囲碁のルールと、世界中で記録され入手できる棋譜をインプットに、”打ち切った時に自陣の方が多くある状態”に至るためのいくつかの基準を仮定する。その仮定は、勝負しない間も行われる絶え間ないシュミレートや追加されるデータによりブラッシュアップされていく。らしい。基準は自分で作っていくようなイメージか。

人間が提供するのは囲碁のルールと数十年分のオンラインに残る歴戦の数々。IT業界で流行ってるビッグデータと人工知能による要因分析みたいな。ジャンプの漫画の強敵の設定みたいな、SF映画みたいな感じである。

そのうち音楽も作ってくれたり

技術をどんどん応用できたら、ドラムも、”俺ギター弾くから気持ちいい感じにパターン作ってくれ”って言ったら最高にグルーヴィなイカした音の波形を作ってくれるようになるんだろうか。その場合ドラムだけじゃないが、そうなれば音楽ビジネスの人達の一部は淘汰されてしまうかも。

インプットは、最初は世界中及びターゲットのitunesの再生履歴とか、売上、あと音源とかなのかなと思うが、再生時の心拍数とか血圧とかアウトプットの評価があればフィードバックする仕掛けができるかもしれない。最終的な目標すら評価を基に自らで調整していくような。

もちろん音の波形だけで全て片付くものではない。五感で感じるものだし、人間関係やバックボーンがあって成立つものだというのは重々わかっているが、囲碁のトッププロが囲碁で機械に負けるんだから、先々そんなのも捌ける仕組みができないとも言い切れない。その辺の人達の音楽に対するニーズは満たした仕掛けが、そのうちできそうな気がするし、見てみたいものである。妄想は楽しい。

Alphagoとセドルの3戦目、セドルが劣勢の模様。

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