広報PRを広げていこう。

経営に広報PRの概念をインストールしていきたい。

独立したときに、PR代行じゃなく、組織に根付かせることを事業にしようと決めました。つまり、根付いたり、ちゃんと伝わったら、私自身は不要になるわけです。それが組織にとっても、私にとってもハッピーと考えていました。

そうは思っていたのだけど、いざ直面すると、なかなか悔しさとうれしさが入り交じったという出来事がありました。正直に吐露しようかなと。

プロダクトが世の中に発売になる前から3年ほどご一緒している企業がありまして。Kickstarter(クラウドファンディング)で資金調達を開始するタイミングからのおつきあいです。米国ボストンで創業した日本人男性による、エネルギー関連のスタートアップ。

インターネットとセンサー技術を用いた、家庭の電力の需給調整により、現代の電力問題に貢献しようとしているオリジナリティのある思想にひかれて、そして創業者の人間味がなんとなく気に入ってはじめた仕事です。

クラウドファンディングで100%達成をして、そのあとMakuakeでも達成、そして製品開発へと舵を切り、1年以上の紆余曲折を経て製品リリース。間にはセンサーの初期不良による返品対応などもあって、ものづくりの大変さを一緒に味合わせてもらいました。

わりと専門性の高い話になるので、かいつまんで話すと、最初のプロダクトは、家庭のリビングにある、エアコン、テレビなど赤外線リモコンで動く家電製品であれば何でも、屋外から操作が可能になる、スマートリモコン&デバイスです。

エアコン消し忘れた!という事によるムダな電力消費を抑えたり、家族が全員家庭から10メートル離れたらエアコンをオフにする(スマホを個々が持っていることが条件になります)、といったルール設定も可能となり、電力のコントロールができます。

また、GoogleHomeなどと連携すれば「OK!Google!エアコンつけて!」のひと言でエアコンがつく、なんでも音声コントロールが可能になる、近未来感あるリビングがつくれるデバイスでもあります。

この近未来感も手伝って、ここ1年ぐらい、ちょっと新しいもの好きなご家庭で使っていただける機会も増えていまして、この手の商品としてはわりと売れています!(GoogleHomeとセットがおすすめですw)。

前段はさておき、本題に。

ひっぱりましたが、ここまで紹介した商品はNature Remo。こちら。

3年経って、第2シーズン開幕!という大事なリリースがやってきた!

基本、会社の広報のひと、いない場合には経営者自らPRやって欲しいスタンスなので、私は求められない限りは特に実務は動きません(笑)。

今回、このNature Remo、次世代といいますか、会社としては一大事の新プロダクトをリリースすることになりました。

https://nature.global/nature-remo-e

いままでは、使用電力(家電の)を外からコントロールできて省エネできるよ、という事がウリのプロダクトだったわけですが、このスタートアップのビジョンは「インターネットとセンサー技術を活用し、分散型で再生可能な電源を普及させ、エネルギーを自給自足出来る未来を創造」すること。

つまり省エネは第一歩。あくまでも分散と再生で効率のよいエネルギー消費により、私たち、家庭のエネルギー消費に新しい価値をもたらすことです。自給自足という。

ちょっと専門的になりすぎる事業領域なので詳細は割愛(PR的にはわりと難しいんですw)。

新プロダクトは、省エネに加えて、自分たちが家庭で消費している電力の可視化、さらには電力を生み出せる家庭の蓄電の可視化をおこなうというものになります。

(ここからちょっと宣伝タイム)

皆さん知っていました?自分の家で、いまどれだけ電力を使っているかをリアルタイムで見られる状況になっているっていうことを。でもそれを見られるアプリや環境はあまりありません。

このNatute の新デバイス&アプリを使えばそれがわかります!(ついでに家電コントロール機能は前述の第1フェーズで組み込まれているので風呂のお湯を沸かす電気が足りないと出先で気づけば、エアコンをオフにすればいいわけです) ※お風呂やIH系はその機器が対応していなければなりません

さらに、蓄電池や太陽光発電を家庭にもっていれば、その蓄電量もわかる優れものだったりします。

(ここまで)

と、こんな商品をリリースするから、という話がリリースの前週末に代表本人から来たわけです。

もっと早く言えよ!よりも、スゴイという第一声。

リリースまで1週間もないときに、これリリースしたいから記事にしたいんだ、というお題いただくと、まあPR広報としては、「おい、もっと早く言えよ!」と思いますよね(笑)。えーこのタイミング!!と私も思いました。正直。

でも、できていたリリースが、まあ商品情報がコンパクトにまとまっておりました(一般の人には分からないかも?という要素はあったけど、そもそもToB業界向け発信ということで)。

思わず、誰かに頼んだ?と聞きました(笑)。自分がつくったと代表の解。

そして、代表自ら、その時点でしっかりと関係のある記者の皆さま、これまでに繋げた、応援してくださった記者の皆さまにコンタクトを済ませていました。

そこまで経営者自ら、プロダクト開発、関係者との調整、社内コントロールをしながらPRもおこなっていた。そこで最後にもうちょっとと思って連絡してくれた感じです(忘れられていたという事実はあるかもしれないけど・・・考えないようにしようw)。

概要を把握して、このメディアに興味持ってもらいたいよね、みたいな会話をして、私からもあたりますーという話をしたわけです。

そしてリリース2日前。結果、私は「いまいち魅力を伝えられなかったかも、力になれずごめん」という回答になりまして。すると彼が「関係のあった(そのメディアの)記者さんと話して、取り上げていただけることになりました!」と。

これ、広報形無しな状況ですよね。いや笑えないw なんとも言えない悔しい気持ちもありつつも、かたや非常に嬉しくもあったんです。この経営者、すごいな、と思った瞬間でした。

PRの大切さや、中長期的なコミュニケーションによって社会と関係性を気づいてメッセージを発信する、というまだ全方位ではないにしても、少なくともメディアやユーザーとの共に歩いて行くというスタイルをちゃんと自分のものにしていた。

これからプロダクトがもっと普及して話題になって、多くの人が関わるようになったら、経営者には他にも多くの仕事があるから、広報PRは委譲すると思います(広報PRに限らずですが)。でも、きっと誰かに広報PRを任せるとき、その採用や指導や、その会社のDNAやブランドを反映した広報をつくることがこの人はできるんだろうなぁと思った出来事でした。この会社の広報になる人は、楽しめるんじゃないかなって。PRの大切さをわかっていてそこに投資する覚悟もある経営者だから。

ちなみにマーケPRも絶賛募集中とのことです!

広報支援という仕事は、やはり、その会社やサービスの広報が目的やゴールになってはいけない(プレイヤーでいると結果出したくなるんですがw)、広報が組織に根付くことこそ、意義あることなのではなんだよな、と改めて想い、わかっていたはずだけど悔しく感じたジレンマのある自分もいたり、でも間違っていない気がすると実感した思いで深い日となりました。

今日そのNature Remo E のリリースがされています。発売は秋。興味が湧いた人はぜひ、チェックしてみてください。

https://nature.global/nature-remo-e

そして、さっそくメディアで取り上げられています(いっさい私は関わっておりません!)

日経産業新聞

ASCII.

impress Watch

家電ウォッチ

私自身、いま自分の会社と、カヤックLivingの経営者を兼任していて、後者のほうは「広報業」ではなく経営者であり事業家です。ただ、『経営者たるものいちばんのPRパーソンであって欲しい』という思いがあって、私自身の名刺にはこのように入っています。

広報PRがもっと、経営とリンクしていきますように。


ひさしぶりのMedium。2018年の振り返りと2019年は・・・みたいな話を書こうとひらきましたが、気づけば1月も中旬!そして2018年は事業&経営:PR=9:1 という1年でその事業のほうは立ち上げ中で多くを語れる段階にない、という事実に気づきました。

立ち上げ理由はここに書いたのでこちらを。

私のメインキャリアはPRパーソン、つまり事業会社の広報担当です。それが、 (上場会社の子会社である)ベンチャーの経営者になりまして、ミッションは新規事業の立ち上げ。2018年、SMOUTという移住事業を立ちあげました。

いまは4年前に自分で立ちあげたスタートアップ広報支援の会社と、その事業会社の経営者を兼任しています。

図らずもなのですが、「PR」と「新規事業」という二足の草鞋は3回目(①新卒で入社した会社 ②面白法人カヤック ③今)。「PR」 と 「新規事業」を両輪に走った2018年を振り返りながら、年末年始に考えたことは、PR広報の仕事ってもっとぶっ飛んでていいんじゃないの?PRの枠組におさまらなくていいんじゃないの?ということ。

昨今はPRが評価されるようになり(嬉しいこと!)、大学にゼミや学科もあり、新卒からPRやりたいという人も増えています。その仕事にプライドを持っている方も多く、それは素晴らしいことです。ただ、PR代理店ならわかりますが事業会社でPRをやるなら、そんなPRにこだわらなくてもいいのでは?と個人的には感じることも増えました。だって、広報PRのゴールはPRの成功ではないから。あくまでも事業と企業の社会貢献と成長がゴールだから。

PR広報を長く続けている広報の方にお会いすると、自分の大義と会社の大義が合致してて、ゆえにその会社が伸びること、知られることに価値を見出しているケースが多いような気がします。PR広報への執心ではなく会社への執心があって仕事の邁進しています。その時点で広報PRを担っている、あるいは得意とするから、その活動をしているに過ぎないという感じではなかろうかと。

伝えておくと、以下ポジショントークのところはあります(笑)。 前述とおり、私自身はそもそも広報PRの職にあまりこだわりはなくキャリアを積んできたタイプで、いまも専任しているわけではないので。まあ話半分に聞いてください。

PRパーソンこそ、新規事業に取り組む意義がある

私は、PRパーソンは「事業やりなよ!」と思っています。その理由は以下のとおり。

  1. 事業と経営に対する、解像度があがる

主体者になってはじめてわかることはやっぱりあると思うのです。事業の難しさ、厳しさ、そして楽しさ、喜びなど。

PRの仕事は、プロダクトオーナー、経営者、起業家と、二人三脚で事業と経営を歩んでいく仕事。とりわけスタートアップにおいては経営者との距離感がかなり近い仕事になります。経営者と会社にかなりの愛情とそのビジョンに大義を感じていなければやっていられません

自らの事業の経験で、寄り添い方は確実に変わるように思います。今後事業で何が起こるのか、そして組織の成長と、それに伴い経営者にどういう心境が訪れるのか。もちろん、経験を補ういろいろなツールや場はあります。でも、自分でやると、その解像度は間違いなくあがります。

2.事業側へのリスペクトが深くなる

こんな事業があったらいいのにな。と思ったら、それはだいたい同時期に1万人ぐらいが思っているので、そこから動くひとは100人ぐらいだとして、実際に10人ぐらいがつくりはじめて、リリースまで辿り着く人はひとりぐらいでしょう。さらにそこから事業として芽が出るのは・・・みたいな話です。

つまりいま自分が広報として入っている会社、その経営者は本当にすごいのです。広報を入れるほどまでに事業を育てることの難しさ、大変さ。その道のりはとても長いものです。事業を立ちあげた経営者、起業家、開発者の皆さんに対しては、心からのリスペクトしかありません。それが身をもって体験できます。

3.PRの経験は事業立ち上げ期に貢献できる

事業の立ち上げ期は、お金はもちろん、実績も、評判もありません。PRというストーリーを構築する仕事は、その事業を世の中に広め、浸透させ、ファンをつくりだすにおいて、とても重要な役割を果たします。

どんな風にお客様に受け取ってほしいか。周りの人にどう伝えて欲しいか。つくったものがお客様にどんな価値をもたらすか。PRの人は、常に自分たちのビジョンや伝えたい事と、ユーザー(時にメディア、時に投資家、時にユーザー、時に社員)の立場や気持ちの間にたって、いかに関係性とストーリーを紡ぐことを考え続けていますよね。だから、事業においても、その視点で、ちょっと外から、俯瞰してつくっていくことに慣れている。きっと戦力になるはず。

4.やはり楽しいから!

本気で自分が事業を興そう。そして伸ばそう。そこで試行錯誤した経験はPRパーソンの糧になるだけではなく、やっぱり楽しいもの。だから「私はPR」というキャリアの方も、機会があったら、ぜひ事業を興してみてほしい。自らやってみてほしい。と思っています。

閑談:広報としてスキルを伸ばしたいのか?会社との歩み方を学びたいのか?

「事業をやろう」と言ったものの、PRパーソンは大別すると2タイプいると思っていまして、そのどちらに属するかを自己分析することは重要です。

広報をつきつめたいタイプと、会社や信じるものと歩みたいタイプ。

前者には先のオススメはあまり当てはまりません。

先日、伴走型の広報サポートがいい」というブログが話題になりましたが(とってもいい記事!共感しました)

https://note.mu/wanir/n/n3b82e8528b7f

ここでいう伴走型コーチの選び方もどちらを選ぶかは重要です。

純粋な広報スキルを与えたいのか。会社との歩み方を学ばせたいのか。

前者の場合は、PR会社、事業会社、さまざまなPR経験を積んでいる人のほうが有効です。

後者の場合は、事業会社で会社と歩んで来た人のほうが有効です。

経営者はもしコーチを付けるときには、広報にいまどちらを望んでいるのか?をよくよく吟味いただくといいなぁと思っています。

私は前者は得意ではなく、後者です。時たま前者タイプのオーダーをいただくこともありますが、もっとスキルと知識のある適切な人がいるとお伝えすることもあります。でも、会社LOVEな広報なら育てられますが。と。

広報の範疇を超えて「会社が伸びるならなんでもありだよね!」という風に考えます。「ユーザー増やしたい」「お客さん増やしたい」とか、その時にはPRじゃなくて、あっちのほうがいいよ?っていうケースも多々あります。PRは万能じゃない。会社を伸ばすためには(たとえそのとき広報としての育成を求められていたとしても)、いまはCS助けてあげたら?事業部に半分ぐらい入ったら?と思い、そういう提案をしたりもします。

もちろん、PRが必要な側面もバックアップできるところもあるけど、それはそれでやったらいいけど、広報という枠組を超えて、会社にとっての最適解を一緒に探す。

結果として1年経っても広報のスキルはあまり伝授されていない、というケースもあると思うのです笑(極端な話。それは広報というツールが会社に必要なフェーズではなかったということ)。でも結果、会社がハッピーになっていればいいよね!というスタンスです。

ゆえに、話を戻すと、後者をやろうという広報は事業もやったほうがいい。という話となります。なんでもやらないとならないから!

最後は、経営者の皆さんに。

PR感覚のある人に新規事業を任せるのは悪くない、という提案。

昨年家入さんのツイートも話題になりました。スタートアップにおける広報の重要性はしばしば聞かれますが、やはりスタートアップ、事業立ち上げ期ほど広報・PRは力を発揮すると思います。

そういうタイプの広報さんが会社にいたら、広報に留めずなんでもさせたほうがいいですよ!ということを最後に添えておきます。

理由は上の、「3.PRの経験は事業立ち上げ期に貢献できる」に書いたとおり。

〇実績がないゆえストーリーを味わってもらうしかない。広報PRは戦力になる。

〇ファンづくりが大事なフェーズだから。

まとめ:

経験上、「PR」と「新規事業の立ち上げ」はとっても相性がいいものだと私は思っています。広報PRに従事している皆さん、もっと枠を飛び出して、会社と事業に関わってみませんか?事業だって挑戦してみていいと思います。

そして個人的には、起業家、事業化自らがPRの視点をもっともっと蓄えることも素敵だなぁと。そのお手伝いをしたいと思うし、それによって、きっともっと人に届く事業が増えると考えています。

だから今年も「広報を広める」を個人ミッションのひとつに掲げていきたいと思います。2019年も、よろしくお願いいたします!


9月17日はハモニアの設立日です。

第4期目に突入しました。3期は、カヤックLivingの代表業と二足の草鞋をしていたこともあり、とても大切な、一緒に歩みたいと思う企業様に限ってお手伝いをして過ごしました。

独立してから3年間。たくさんの経営者にお会いし、たくさんの企業と出会い、その中で感じたことはひとつ。『いまの時代、企業経営においてPRはとても重要。企業のいちばんのPRパーソンは経営者である』ということ。

これについての私の考えは、PRTableさんの記事が上手にまとめてくださっています。

そんな中で、カヤックLivingの代表をしながら、経営とPRの両輪をまわしてきた1年間でした。

私のひとつの武器は、やはり広報であり、PRなわけで、経営をするにしても事業を生むにしてもドライブするにしても、根底にはPR、そして旗振る時にもPR的な思考だと知った1年でもありました。周囲とのコミュニケーションがどうカタチ作られるか、それを考えるのはもう習慣としか言えません。

4期目を迎えて、ここでPR的思考の経営への功罪を考えてみたいなと。経営をしながら、PRをやっていて良かったなぁと思うこと。一方で、ああここはPRに逃げたなと思うこと。まだまだ荒削り、まとまっていないメモですが公開します。

・仲間ができやすい VS 周りの目を気にしすぎる

自分の周り、会社の周りとのコミュニケーションを常に考えているわけなので、否が応でも共に伝搬したり、共につくったり、共に走ったり。一緒に盛り上げてくれる仲間が増えていくなぁと感じます。

一方で、PR思考の経営者の共通課題が、いろいろな視点で物事を考えてしまうゆえに、一点突破の独りよがりの、思い切った突き抜け感のある一手を躊躇しがちになってしまうことのように思います(だいたい上手な経営者は、自分の勝ちパターンを見つけていて、そこから切り込み生み出すという回避をしている)

・ブランド VS マネー

ビジネスをするときに、もちろん事業的(金銭的)旨みを考えるわけですが、そこにブランドをつくる、という視点がやや大きく乗っかってしまいます。話題になる、おもしろい組織や事業と思われる、事と、ビジネス的な観点とのバランス感覚。その絶妙なバランスが問われるように思います。ここは経験あるのみですね。

もう2,3出そうかと思ったけど、タイムオーバーなので、ここまで。

第4期目も引き続き、よろしくお願いいたします。

ハモニア代表取締役 松原佳代

https://www.hamonia.jp

About

Kayo Matsubara

(株)ハモニア代表取締役 兼 (株)カヤックLiving代表取締役。広報、Webメディア編集、ライティング、Web事業開発が主戦場。コンサル→編集→面白法人カヤック→独立 そして 縁あってカヤックLiving(現在地) http://www.hamonia.jp/

Get the Medium app

A button that says 'Download on the App Store', and if clicked it will lead you to the iOS App store
A button that says 'Get it on, Google Play', and if clicked it will lead you to the Google Play store