移住は千差万別だ。わたしの移住の話。

昨年の秋から、仕事でも「移住」というテーマに関わっています。最近移住したい人と地域を繋ぐ、テーマのサービスもリリースしました。

実は、「移住」はここ数年プライベートのほうでもトピックです。事業をやっていると、運営者はいちばんのユーザーであり体験者であるべきと思うのですが、この「移住」テーマは当事者になるのがなかなか難しい。私自身はラッキーな事に「移住」志向があり、このサービスの「人」を繋ぐところにこだわったのは、(移住先を検討していく際の)自身の経験が起因しています。

ここでは少し私の移住話をしていこうと思います。今回は「なぜ移住しようと思ったか?」という話を。

きっかけは、単純。妊娠と出産でした。よくある話(笑)。

第一子(以下タロー)を妊娠し安定期に入ったころ、ふと思いました。

「いろいろな世界を見て欲しいから、いろいろなカルチャーと人種と言語の中で育てたいな」。

はい。きわめて単細胞なわかりやすい理想論(笑)。が、私は即座に夫に話しまして。

「・・・そんなわけで、海外で育ててみたいから、家族でどこかの国で長く暮らしたいんだよね」

「いいね」

あれ。簡単に同意を得られました。

これが、私たち家族が海外への移住を考えることになった、最初のきっかけ。「移住」という言葉をその当時は意識していなかったかもしれません(当時2013年)。


この背景には、私自身がコミュニケーションの仕事をしていた、ということがあります。

PR、コミュニケーションというジャンルを究めたいと思うと、たくさんの人に届けたい、たくさんの人と通じ合いたい、そういう欲求に駆られます。そこで立ちはだかるのが「言語の壁」。世界の公用語である英語で意思疎通ができないことの壁は高い。20歳の自分に言いたい。まずは英語だ!と。

まさに親のコンプレックスが子育てに投影される、よくない話でさらすのも恥ずかしいのですが(笑)、最初はこの背景が発端になったのは事実です。


タローの子育てがはじまると、いや慌ただしい。意志は変わらず、記事や情報には触れ続けるようにした結果、わかったことは、ひとつ。日本ほど、子育て環境(制度、医療、安心安全という意味で)恵まれた国はない!ということでした。日本は本当にすばらしい。

それでも本当に他国に行くのか?と自問自答しつつも、まだ時間はある、と悠長に、でも、せっかく夫の同意も得られているのだから、いつかは行こう、ぐらいの気持ちでいたところ、2015年仕事に復帰し、そして独立してから急に行きたい気持ちが高まります。

言葉がわからないと感情と思考が理解できない。その葛藤が第2の理由。

独立後に縁があって、日本と他国をターゲットにする仕事に関わることになって、言葉がわからない、ということは、その言葉を話す人の感情と思考、感覚が共有できないという状況を体験します。知りたい。わかりたい。

そこから、海外移住の目的に、わたし自身のストーリーも追加され、行きたい気持ちが高まっていきます。基本的にやったことがないことはやりたい性分なので。

周りの人に「海外に移住しようと思っています」話をすることも増えました。

If you can dream it, you can do it.

ウォルト・ディズニーの言葉ですが、すべてこれだと思っている節があり(笑)、移住だって、行きたいって思えば行けるんだ、そう思っています。

暮らしにおいてできない、っていうのは、多くの人は自分がリミットをつくって、それでできなくなっているのではないかなと。

なぜひとは、移住をするのか?

2015年頃から、周りで「移住」をする人が増えました。理由はそれぞれ、選ぶ場所もそれぞれ。自分の暮らしを考えた結果、場所をうつした人、に唯一共通するものは「変化したい」「いままでと違った環境が欲しい(にワクワクしたい)」なような気がします。

それは、山や海など自然環境の場合もあれば、奥さんの家族に囲まれる、子どもの教育環境などというヒューマン環境の場合もあれば、人それぞれですが、結局、移住で求める共通のものは「変化」と「目新しさ」ではないかと思った次第です。

振り返ってみれば、私にとってもきっとそう。日本の地域は、田舎で育った私たち夫婦に目新しさがなくて、選んだのは縁もないイメージも湧かない海外だった。ただそれだけのことだと思っています。


これらが私が海外移住を考えるようになったきっかけで、私と私の家族の移住の話。

移住の事業を立ちあげるにあたって、いろいろな人に話を聞きました。わかったことはひとつ。移住は人によって家族によって、あまりにもバラバラなんです。移住を考えたきっかけも。移住地に選びたい場所の条件も。そして実際に移住をすることになった経緯も。

枠や型に、はめてはならない。千差万別であり、完全なるオーダーメイド。だから「仕組み」や「ハード」よりも「人」が重要なのが移住だと思うのです。

また、移住は、自分と家族の輪郭を捉える活動、というのが最近のトピック。それについては、また改めて書きます。