シグマリオン3がとうとうダメになった

充電したまま3年間ほど放っておいたためだろう。

電池の寿命が終わってしまった。

使いたいときにさっともってでかけられるようにしておいたつもりだったのに。電池の寿命を終わらせてしまったのだった。さすがにもうどこにも売ってないだろう。実は今の電池でさえ,発売終了後,2007年ごろにオークションで手に入れたものだったほどだ。

モバイルのはずのシグマリオンが、電源のケーブルでコンセントにつながっていなければ起動しなくなってしまった。この部屋から出られないのだ。

蓋を開けた瞬間に書き始められるあの軽快さがとても好きだ。いくらスマートキーボード付きのiPad Proでも、その軽快さにおいては数段落ちる。手数も多い。

どこでも出して簡単にテキスト入力ができるキーボード付きPDAシグマリオン。

その初代シグマリオンを買ったのは,2001年3月12日だった。

翌日,はじめてウォーキングに持っていき,モバイル入力を楽しんだ。

以来,ウォーキングに行くときにはいつも、ウエストポーチにシグマリオンを入れて出かけた。

何か思いつくと、シグマリオンを出しで左手のひらに乗せ、蓋を開いて右手で入力をする。そしてまた歩き始める。また思いつく,また立ち止まって立ったままシグマリオンを左手にのせ,右手で・・・・。

歩き疲れるとスタバやマックに寄って,珈琲をのみながら,メモ程度に打ち込んでおいたものをある程度完成されたレポートにまで仕上げた。ノマドなんて言葉はまだなかったが,外での物書きの楽しさを十分に味わった。

また,授業と授業の合間に,授業の反省点や,子どもの反応などをメモしておくことができるようになった。私の日常の記録は飛躍的に詳しくなっていった。

帰宅してPCとシグマリオンをUSBで繋げば自動的に同期してくれて、PCの方でひらけるようになる。そこからさらに編集し,日記,レポート,授業づくりのアイデアなどさまざまな形で利用する。

私が1988年から続けているデジタル日記も、2000年代初頭はこのようにして書きつけられていたのだ。

外出先でもテキストが打てる。

当時の最先端のやり方だった。技術の進歩はここまできたか、と感涙に咽びながら、わたしはどこででもテキスト入力をしたのだ。

そんな最先端モバイルガジェットも,iモードによる携帯でのメモ入力を経て、スマホになり、いつの間にかクラウドを介してモバイルとデスクトップが同期する時代になり、シグマリオンを使うことがなくなっていった。

それでも,今でもキーボードつきPDAの魅力は捨てがたい。シグマリオンを使おうと思えばいつでも使える状態にしておいたつもりが、いつの間にか使えなくなっていたことを知った途端、無性にまた使いたくなった。

外にもって出たくなった。

最初のポメラが出た時、「わたしにはいざとなったらシグマリオンがある」と思って全く見向きもしなかった。

しかし、こと、ここに及んでは、ポメラを視界に入れざるを得なくなってしまった。

立ったまま,ハードウェアキーボードを使ってテキスト入力するためのガジェットが無性にほしい。

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