死と芸術

芸術とは、死に向かってまっすぐ進む私たちが、既に死んだ人たちに早く会いたくて死に憧れて、あるいは死んだ人たちに会いたくてもなぜかまだ死に抵抗して、行なう捧げ物である。つまり芸術は生きる人のための、あるいは生きるための、あるいは生きているこの現実のための、ものとしてはできていない。音楽も美術も最高すぎて、現実なんか到底及びがつかない。私たちの目の前には芸術があり、その向こうに死がある。私たちの後ろには生ぐさい生がある。なんて素敵なんだろう。