よく言われている”Storytelling”ってどういうものなのだろうか

昨年Civic-techの第一人者である
code for Americaのモニックさんの逐語通訳をさせて頂く機会がございました。

講演後の質疑応答の通訳をさせて頂いたり、光栄にも多くの方に通訳に関するコメントを頂く中で、どうしてモニ―クさんの話はこれだけの人の関心を集めるのかに興味を持ちました。

日本と比べると社会貢献的な活動の意味合いに対する人々の認識が異なり、code for Americaのような活動が多くの人に受け入られているアメリカですが、その違いや、彼らが用いている手法について知りたいと思いました。

その中で、出会った言葉がStorytellingという言葉でした。

googleで”why is storytelling important?”等と検索すると、さまざま関連記事がヒットし、プレゼンにおける効果的なノウハウとしてストリーテリングが出てきます。

アメリカでは人々に次のアクションを起こさせるプレゼンには”Storytellingは必要な要素”であるとされています。

しかし、その一方では日本語の記事はそれほど多くありません。

僕自身がstorytellingに関する記事を読む中で、
civic-techのような市民による市民のためのムーブメントがより多くの人に理解を得る手助けとなればと思い、本記事でStorytellingについてのキーポイントをまとめさせて頂きたいと思います。

Storytellingとは

コトバンクでその意味を検索してみると、

ストーリーテリング
「ストーリーテリング」とは、伝えたい思いやコンセプトを、それを想起させる印象的な体験談やエピソードなどの“物語”を引用することによって、聞き手に強く印象付ける手法のことです。

と出てきます。日本語に訳すと説明の中に物語を引用するという日本語が一番意味が分かりやすいように思います。

では、どうしてこのStorytellingと呼ばれる手法が、
従来のプレゼンテーションとは異なり、今必要とされているのかについてです。

Will logic alone move people to action?

Story Tellng: That Helps Bring A Presentation Alive
Stories work and stories have value because they help us understand. Through stories, facts and raw data gain meaning.(totalcommunicator.com/より引用)

多くのプレゼンターについつい陥ってしまう問題として論理的な構成にした結果、根拠となる数字やデータばかりの説明になってしまいます。

円グラフや、樹形図、引用などデータが多すぎるスライドは見にくく、
話を聞くことに飽きてしまいがちです。

優れたプレゼンテーションを思い返してみると、
スライドよりも、その話す中身に重点が置かれており、
聴衆の人が話の中に引き込まれ、何かすごいことが起こっている現場に居合わせているような感覚にさせるものが多いです。
Steve Jobsのプレゼンはまさにその一つです。

またモニックさんのプレゼンテーションにも上記が当てはまると思います。

「アメリカのcode forにおけるcivic-techの活動はどんなんなんだ?」
また、アメリカのbrigateで実際に取られている手法を参考にしたいと、それぞれの地域でcode forの活動をする皆さんが自分ごととして話を聞いていました。

それに対してモニックさんは、
実際にCivic-techを進めるうえで必ず登場する行政職員と市民のコラボレーションという身近なテーマで話しました。
実際の行政職員と市民とcodeforのメンバーの話をbrigateの事例として持ち出したり、code for Americaで使っている手法を共有する際も、実例をベースに話されていました。

Civic-techの最先端の事情を聴ける場であるという期待感があの会場にはあったように思います。

プレゼンの内容を納得して聞いてもらうために論理的な根拠は必要不可欠ですが、その聴衆にただ耳を傾けてもらうだけではなく、
話者が目的としているアクションに移ってもらうためにはそこに感情のこもった物語を盛り込み、共感してもらうことが必要です。

数字やデータはプレゼンの根拠となり、物語は人々を次のアクションへ結びつけるきっかけとなります。

では、どうして物語を語ることが人々を次のアクションに結び付けることにつながるのでしょうか。

どうしてStorytellingの形式が好まれるのか

Why is storytelling important?(Quoraより引用)

例えばマーティルーサーキング師の”i have a dream”の演説など、
多くの素晴らしいプレゼンテーションを思い浮かべた際にその形式が物語方式であることが共通します。

今行おうとしているプレゼンテーションの結果、
聴衆に次のアクションへ導きたい時にはStorytellingが効果を発揮します。

人間は言葉や、文字でコミュニケーションを取る前から、
狩りに出てその時に自分の目で見たものを家族に対して洞穴の中で火を囲みながら壁に絵を書いて物語として伝えていました。
だからこそ、人間同士をつなげるものとして”物語”が人の関心を引き付けるのです。

Human memory itself is story-based.

We all tell stories all the time. We remember what we experience, and we tell other people what we remember in the form of a story. Human memory itself is story-based. We find it a lot easier to remember what other people have said if they tell it as a story. We learn from these stories, as others learn from the stories we tell.(totalcommunicator.com/より引用)

人間の脳は知恵として物語の形式で記憶します。

上記の通り、人間にとって最も古典的な説明方法である物語は、
人間にとって一番自然に理解がしやすい表現方法です。

プレゼンテーションにおいて論理的な根拠は出来事の重要性を納得してもらうために必要ですが、その内容を覚えてもらうために物語は有用です。

Storytellingは何か聴衆に次にアクションを起こしてほしい際に有用である事が分かってきました。

次のアクションに動いてもらうためには、
話の内容を覚えてもらうことが重要ですが、アクションに結び付けるためには
そこで自分にも関係のある物事であると感じてもらうことが重要です。

まとめ

Storytellingは人間にとって最もなじみ深い”物語を語る”手法である事がわかりました。
そのため人々の記憶に残りやすく、またその構成から共感を呼びやすいです。

Storytelling、物語を語ることが聴衆を次のアクションに結びつけるうえでとても有用であるというロジックはわかりましたが、
では実際に明日から応用するととなると…まだまだ実践するには時間がかかりそうです。

具体的な手法を勉強しつつ、自分で実践しながらまた書きたいと思います。

(本当はCivic-techのクリスマスアベントカレンダー用だったのですが、とんでもなく遅くなってしましました。。。)