ブロックチェーン証券

Wavesplatformの記事の日本語訳です

私は貨幣価値よりも、金融商品を表すトークンに関心があってブロックチェーンテクノロジーに魅了されています。ビットコインはクールでシンプルな通貨です。しかしブロックチェーンはデータベースであり、したがって通貨に限らず、より意匠を凝らした品々を表すことは自然なことです。明確にトークンは現実のシェア、ストック、債権と類似したものを表せます。例えば、自分でシェアを発行してプロジェクトの資金調達を行うということが可能です。

そのような機能を提供するプラットフォームは複数あります。cryptostocks.comやmpex.com(SatoshiDice ICOやSECの問い合わせで有名)にはじまり、Nxt、Bitshares、Ethereum、進行中のWavesといった分散型プラットフォームまで。それらは成功したと言えるでしょうか?ある範囲までは成功したと言えるでしょう。人々はそれを必要としているでしょうか?必要としていると言えるでしょう。しかし、それらのプラットフォームが本当にユーザーの需要を満たしているとは言えません。

ブロックチェーン証券は技術面だけではなく、法律面、行政面での問題を抱えています。技術的にはカスタムブロックチェーンの実装は簡単であると言えます。問題は既存のビジネスと現実の法律にいかにインテグレートするかという部分です。

ベースとしてストックやシェアと類似した使い方(取引所でのトレーディングなど)のできるブロックチェーントークンには3種類あります。

ネイティブトークン

パブリックブロックチェーンが存続するためにはネイティブトークンが必要です。ネイティブトークン無しの安定したブロックチェーンを作成することは、不可能ではないにしろとても難しいでしょう。ネイティブトークンは2つのメジャーなコンセンサスアルゴリズム(POW及びPOS)で使用され、マイナーを動機づけたりスパムを防止したりしています。ブロックチェーンに価値がある限りにおいて、ネイティブトークンも価値を持ちます。企業のシェアやストックと類似しています。同時にデジタル製品にも似ています。価値送信システムのトークンを買えば、そのトークンを使って価値を送信できます。

システムが成長すればトークンの価値も成長します。この理屈を背景に、クリプトエクスチェンジでは数百のクリプトコインが取引されています。コインを保持しているだけで利子がつくようなことはありませんが、価値が成長すれば収益が得られます。このようなことは既存の証券取引法とどのように関連しているでしょうか?完全に適合していると言うのは誇張し過ぎでしょう。簡単に証券と同一視するわけにはいきません。例えば、配当がなかったり、投票権がなかったりします。

人々は価値が上がることを期待して投資を行いますが、それをもって証券であるということにはなりません。人々は同様に将来の値上がりを期待してゴールドやアート作品を買うのです。これはブロックチェーン技術に裏付けられたユニークな体系です。私の考えでは、全く新規の証券の部類であるとしか言えません。法的な見方が定まっていないこともあり、監督機関が取り締まりを強化することはまだないようです。おそらく、このようなタイプの金融商品を取り締まることがとても難しいことを理解しているのでしょう。そして、この金融商品が実際に定着するかもしれないことも理解しているのでしょう。

実際の”シェア”

もう1つのブロックチェーン証券は現実の証券を真似たものです。さあブロックチェーンを実際の証券を送受信するトランザクションレイヤーとして使用しましょう。これらは配当を実施し、シェアホルダーに投票権を付与することさえできます。このようなプロジェクトは既に相当な数が立ち上げられています。あるものはスカムで、あるものは堅実なプロジェクトですが、それらすべてに言えることは既存の証券法に抵触することです。

実際のシェアを発行し、配当を行う会社の株を表したいのであれば次のような手続きが必要です。あなたは州の証券取引委員会に登録届出書による登録をしなければなりません。米国では重要なことですが、他の国の証券法も類似したものがほとんどです。無届けの証券を熱心に取り締まる様子はないかもしれませんが、それが法に抵触していないわけではなく、おそらくまだ監督機関のレーダーに捉えられる水準に達していないということでしょう。

ブロックチェーンは実際の証券に使用できるでしょうか?もちろん、登録届出書による登録を行えばいいのです。複数の大きな証券取引所がブロックチェーンプラットフォームに着手しており、ブロックチェーンは特定のタイプの証券(HFTトレーディングに対応しない)の優れたセトルメントレイヤーを提供するでしょう。

システムを回避しようとするのは得策ではありません。ブロックチェーン証券を発行し、Howeyテストを経ずに広く一般にICOにて提供すれば明確に法に抵触します。

将来的に法律に変更が加えられる可能性は?変更があって欲しいものです。特にSECが提供するKYC/AMLといった詐欺防止策を継承し得る、透明性のあるトラストレスな環境がスマートコントラクトによって提供される時までには。しかしそこに至るまでの道のりは遠いです。

カスタムバリュートークン

実際の証券ではありませんが、何らかの価値を表すカスタムトークンです。例えば、ここであなたが製品開発のための資金を集めたいとします。あなたはブロックチェーントークンを作成して、このトークンを開発完了時に成果物である製品と交換できるものとします。あなたがブロックチェーントークンを提供した直後にセカンダリーマーケットが出現し、人々はプロジェクトの成功する見込みを評価し、あなたのトークンを売り買いします。あなたの製品開発が前に進まなければ、人々はあなたのトークンをダンプするでしょう。しかし、製品が日々よりクールに向上したならば、人々はあなたのトークンを買い続けるでしょう。

Kickstarterではこのようなことはできませんでしたが、ブロックチェーンでは可能です。クリプトカレンシーエクスチェンジの激増が示すように、ブロックチェーントークンのトレーディングはとても自然なことであるのです。

もう1つの例として、専用通貨を備えたゲームやソーシャルネットワークを立ち上げ、その専用通貨をブロックチェーントークンにするのです。プロジェクトが成功すればトークンの価値も上がると考える人々が購入します。システム上でサービスへの支払に使用できるトークンであれば、システムの成長にしたがってトークンの価値が上がることも理にかなっています。このアプローチでは会社の株を売ることも、法律に抵触することもなくプロジェクトの資金を集めることができます。

将来の製品に対する引換券を販売するということです。他にも同様のストラテジーを展開できます。例えば、作業時間数やロイヤルティポイントをトークンと紐づけるのです。少し想像力を働かせるだけでも流通する価値の広範な種類をトークン化することができます。私の考えではこの方向性が、現時点でのブロックチェーン証券の進むべき道です。何らかの価値を表すデジタルトークンを発行しますが、登録届出書による登録を行わないならば株と紐づけず配当の約束もしないべきです。資金が足りない場合は、通常のベンチャーキャピタルから調達したり、会社の株を売るなどのやり方も合わせることができます。ブロックチェーンは物事をとても自然に合理化します。カスタムブロックチェーントークンは、これから遠く先へと進むことができます。まだはじまってすらいないと考えてください。

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